山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

遠いひぐらし

2013-07-21 | めぐる季節と自然

月が明るくなってきた。

★ひぐらしのこと

ひぐらしが例年より半月ぐらい遅れて鳴き出し、朝夕には今を盛りと鳴いているように思うのだけど、なぜか遠い。声が小さい。

キツネが人をだます力をなくしたように、ひぐらしも声が小さくなったのだろうか、今年から……
とぼんやり思っていた。いつもなら、頭の上や耳元で
カンカンカンと、降るように声が響いているのに。

で、今日やっと気づいた。
うちの真ん前に主のように生えていた大きなコナラの木を、
春先に伐ったせいである。

気づくの遅すぎませんかね、私。

ひぐらしはうちの西にある林に棲んでいてそこから声が聞こえてくるのだと思っていたけど
実はそれ以外に、うちのほぼ敷地内にあったコナラにもたくさん棲んでいたのだった。

わずかに、残ったヤマザクラやら何やらの木で鳴くのがあって
おお、来た来た、と励ましてやりたくなる。

ひぐらしはもっとどんどんうちに来るようにお願いします。


それなのに今日は庭の真ん中のアキニレも伐ってしまった。

★スイカのこと
今日はここ数日のうちで一番暑かった。
いつもは薄く曇っていたりするのだけど、今日はかなり晴れていて
でもどうしてもアキニレを伐らなきゃと、のこぎりをふるっていた。
伐るのはそう難しくはないが、大変なのは伐った後の木を片付けることである。
庭の空いた場所に、体長3、4mもあるでっかいアキニレの本体が、
枝を四方八方に伸ばして横たわっていた。
それをようやく片づけて、汗だく、へとへとになっていた。

いつもなら途中で隣の奥さんが、手伝ってあげるわ~とやってくるのだけど
今日はしんとして、静か。
きっと家族で苗木屋さんか土岐のアウトレットにでもおでかけなんだろうと思っていたら
「スイカ食べり~」と、隣の奥さんが、冷えたスイカの切ったのを持って
やってきてくれたのである。
私はそのとき、もうダメ助けてー状態でテラスに腰を下そうとしていたのだけど、
即座にそのスイカを食べたら、体が生き返りました。
スイカ、効きます。

ちなみに、隣の奥さんは、「たなおれだけど」と言っていた。
「たなおれ?」と聞くと、中が空洞になったスイカのことをたなおれと言うのだそうだ。
初めて聞いた言葉。東濃の言葉なんだろうか。
そういうスイカって、すこしカスカスした部分があるけど、そこがとても甘いのが常。
そのスイカもそうだった。

それにしても、いつもいつも、隣の人たち、いい人過ぎ。
大好きな人たち。
今日はきっと、あまりに暑くて、あるいは忙しくて、手伝ってはあげられないけど、せめてスイカあげようと思ってくれたのだろう。やさしい。


★マムシのこと
このブログの一番人気の記事は、常には「食べ過ぎと頭痛」なのだけど、6月頃からずっと、「マムシ酒の作り方」的なワードで検索されるのが一番多くなっていて、それがこの頃とくに激しい。
私がマムシ酒の作り方の記事を載せたのは2010年の7月17日だったので
どうやら今の時期がマムシの旬なのだろう。
マムシにも旬があるなんて。
そりゃあ、あるだろうけど、あるんですね。
けど、予期しないことで検索が増えるので、
うれしいような困ったような感じである。


写真/カンゾウ

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2 Comments

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Unknown (すが)
2013-07-28 13:12:29
ヒグラシさんがカナカナカナ…と明け方にわんわん鳴いている音を聞くと、半覚醒の状況でふふっと嬉しくなってしまいます。
都会育ちだと、ヒグラシ=涼しいというイメージがくっついていて、ますます涼しい気持ちになります。
私もヒグラシが好きです。いつか本体を拝みたいものです。

あと、暑いときのスイカは効きますね。あ~うまい!となります。甘いスイカだと特に嬉しい。でも甘くなくてもうれしい。涼、という感じがします。

マムシは、マムシ酒でよかった。
「食べ方」なんてアップしていたらどうしよう、ですよ。
こっちでもマムシ酒はよく作られています。しかし大概の人が、おいしくない、そうです。
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食べ方 (清藤奈津子)
2013-07-29 21:13:45
食べ方は、さっと開いて焙って食べる、んですよね。
蛇の中でマムシが格別においしいのだと先日長野県根羽村の人が言っていました。こっちの方ではマムシは完全に食料として認識されているようです。
マムシがいると逃げる人より駆け寄っていく人の方が多いと思います。
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