山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

お米の銘柄表示と、中野方町の農村景観を考える会

2007-12-08 | 山里
恵那市の坂折棚田を含む中野方町が農水省の「景観農業振興地域整備計画」策定のための調査地区になっているということで、それを調査するために催された、住民を集めた会議というのに行ってきた。
私は住民ではないけど、呼んでくれた。呼ばないとうるさいと思われたのかしら……。

この調査地区は今年3件しかないということで、3ヵ年で10件。
そういうものになっていたことは知らなかった。
今年度も残すところあと3カ月半になり、まあ皆さんいろいろ面倒な仕事もやらなきゃならないところまできたようで
自分もそうなのでよく分かります、ハイ。

東京から農水省の人2人、東海農政局の人2人、県の人、市の人と、お役人さん系の皆さんおそろいで。信州大学の木村和弘先生がお話ししてくれました。大学の先生には難しそう系とざっくばらん系がありますが、後者の方で、大変なごみました。
……最近お目にかかる大学の先生はほとんど後者だわ。

景観のことについての会議のはずなんですけど、みんなお米のことをしゃべってた。いいなー。やっぱり日本人はお米です。
お米を作ることについてこんなに熱く語れるなんて、すばらしい!
(私は語れない。ご飯が好きということについては熱く語れる)

それで前から?と思っていたけど知らなかったことに
お米の奨励品種というものがあります。

坂折ではミネアサヒって言えないんだ、とみんな言っていたの
どういう意味かなーと思っていたけれど

坂折棚田では水の冷たい山間地の棚田に適したミネアサヒというのをたくさん作っています。私が日ごろ食べているのも大抵これです。
でも県内では3銘柄しか、お米を売るときに品種表示できない。ミネアサヒは「その他」の米と表示される。

このことをはっきり知ってなかった。ほんと、勉強不足で、山里文化研究所の権威失墜(もともと権威はないので落ちるところもない)。

なんでそんな不条理な決まりがあるのかちょっとだけ調べたところ、
要するに、県では奨励品種しかお米の検査をしないので、検査していないお米は中身がどういうものなのか表示してあげないということらしい。
でもそれって県のご都合でしょう? 消費者としては、表示してほしいわけです。
中野方の人も表示したがってます。

※友人から、行政の悪口は書かないほうが身のためだといわれているが
別に悪口じゃありませんよ、みんないろいろ事情があるからね。
個人のせいじゃないですから。気を悪くしないように。

どうしてもそういう決まりを変えないというなら、もう一つ「自己申告銘柄」って欄を設けて、そこにミネアサヒって書けるようにしてくれないか。
あるいは、検査したくないという理由なら「その他」じゃなくて「多分ミネアサヒ」って書いてくれるとか。

それもだめなら、生産者名をハンドルネームにして鈴村直さんは峰旭って名前でデビューしたらどうでしょう。
お役人さんたちが机の上で考えた決まりには、農民力で対抗しましょう。

というよりも、
赤福の偽装問題で考えられないような厳罰を下したり、安全性や味に問題がないにもかかわらず冷凍したから日付がどうだとか
結果的には消費者に利益をもたらさなかった(と思う)厳密さが肩で風を切っている一方で
検査したくないから表示したくない、という、筋が通っているようないないような
理由で「その他」で十把ひとからげにして、それが当然、という大雑把さに
なんだか頭がくらくらしてしまったのでした。

日本人がよって立つところのお米なのだから、もっとちゃんとしてほしいと思います。

消費者は、県で3品種しか表示してもらえないことに、もっと怒らなければなりません。
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