東京モーターショー に謎めいた車を出展すると、待ち遠しいマツダ。
それ以前にも、いろいろな展開があるんですね。
先ず、「第42回 国際福祉機器展 H.C.R.2015(東京ビックサイト)」 に、福祉車両の展示がありますね。
先月、助手席に 「回転シート」 を搭載し、足腰の悪い方等に利便性をはかった 「デミオ」 を発売ました。
今回は何と、出たばかりの 「ロードスター」 の 「手動運転装置付車」 を参考出品だそうです!
これは、両足(又は片足)に不自由のある方が、ステアリングに付いたグリップを操作したりし、上半身だけで運転ができる車です。
以前、出向先で車椅子の女性が、初期型デミオの手動運転装置付き車 でイキイキと通勤してるのを実際に見てるので、こうした試みはとても素晴らしいと思ってしまうのです♪
多くは箱型の車に設定が多いのですが、ロードスター のように 走る事が楽しくてしかたない スポーツカー に設定される意義は、なかなか興味深いものがあります。
身体にハンデがある方々にだって、スポーツカー を楽しみたいって願ってる人は沢山いると思う。
そうした方々に 「走る機会」 を与え、やもすれば気持ちが滅入りがちな日々を、アゲンスト にかえてくれる可能性を感じます♪
乗降の工夫や、乗り込んだ後(または降りた後)の車椅子をどうするか等々、積載スペースの限られる ロードスターでどう可能性を広げるか、マツダ という チャレンジングな勢いあるメーカーの奮闘を期待せずにはいられない。
是非とも、これは実現して欲しいかな。
次は電子機器の祭典、「CEATEC JAPAN 2015(幕張メッセ)」です。
今回は マイナーチェンジした後の CX-5 を持ち込むらしい。
統合安全システム 「i-ACTIVSENSE」 と、「SKYACTIVE」 の出展ですね。
最新の四駆システム、「i-ACTIV AWD」 の出展も気になりますが、「ALH」 の方が気になるかな。
「ALH」 は、 合計12個のLED光源を 制御する最新のヘッドライトシステムです。
マイナーチェンジ後の、CX-5 と アテンザ に設定されています。
いろいろなメリットがありますが、対向車や先行車、自転車等を認識し、その部分の光源を落とす事で、全体の明るさをできるだけ維持したまま、認識エリアを確保するスグレモノ。
極端な例えですが、夜間走行は常にハイビームのまま走っても、周りを幻惑させないまま広い視界を確保できる装備です。
光らない歩行者や、無灯火の自転車等は恐らくカットしないようですが…。
高速道路(時速95km/h以上)で、ライトユニットを全体的に上向きにして視界を確保するとか、低速走行時(40km/h以下)では、ワイド配光ロービームが作動して周囲をより広く照らす等の、機能も盛り込まれています。
ハイビームに対向車(や先行車)が幻惑しないようにするシステムは以前からあり、レクサス 等は 「斜光板」 をライト内で動かし、対象物を隠す機能が上級モデルにありました。
最近だと、今月末に発売開始になる 新型 「フォレスター」 がこの 斜光板 を用いた 「アダプティブ ドライビング ビーム」 を搭載します。
この手のシステムの課題は、可動部分が多い事と、複数対象物に対応が困難な事がありましたが、マツダの 「ALH」 は 照射エリア を 4分割 させる事で 機械的故障率の低減と、瞬時複数対象への対応を可能とした、最先端機能と言えるかもしれません。
同様のシステムは、アウディ の 「マトリックス LED ヘッドライト」 などがありますが、搭載車両の価格帯を考えれば、1/3以下のモデルに搭載した事に驚かされます(汗。
このALHは動画サイトに機能がアップされており、CEATEC会場で上映されるのも同じモノと思われます。
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=DSrYG9vm4oY
会場には、ALH のカットモデルも展示されるようです。
「ALH」 、これって私的にかなり魅力的なデバイスなんです。
手動で ハイビーム と ロービーム を切り替える場合、直線ならともかく、ハンドル操作が忙しい場合はなかなか切り替えが難しい。
結果、夜間はほとんど ロービーム で走ってたりする。
マツダは 「デミオ」 や 「CX-3」 には、「HBC」 という、対向車(先行車) がいる場合に ライトを ロービーム に自動で切り替える機能が展開されてますが、この 「下向き」 にしている間は 遠方は真っ暗になってしまいます。
暗くしたい方向以外に 道路標識(特に高速道路)や 目視しておきたいものがある場合を考えると、やっぱり ALHのメリットって小さく無い。
ハイビームの照射方向をセグメント分けして制御するライトって、恐らく現在国内では マツダ の 「ALH」 が最初で唯一。
先駆者として、より精度を高め、より低価格車への展開を期待せずにはいられないのです!