(毎度 駄文・長文ですみません)
ネットに出ている 「新アクセラ」 の1.5Lディーゼル車の燃費が案外良くない気がする。
例えば、現行型に1.5Lディーゼルを搭載し販売されているEU仕様では、26.5km/L(欧州複合モード)となる。
対する、マイナーチェンジ後の国内仕様 15XD は 21.5km/Lなのです。
なので、同じ SKYACTIVE-D1.5 を搭載する 「デミオ」 と 「CX-3」 で比較してみました。
このエンジンを搭載し、最も軽量なボディを持つのが 「デミオXD」。
カタログで 1,130kgです。
出力とトルクを車重で割ると、パワーウェイトレシオが 10.76kg/PS、トルクウェイトレシオは 44.31kg/kgf。
次に軽いのが 「CX-3」で、1,260kgです。
こちらは、パワーウェイトレシオが 12kg/PS、トルクウェイトレシオは 45.82kg/kgf。
値は、1PS(と1kgf)当たり、何kgの重量を負担するか。
なので、数字が小さい方が 「余裕」 があり、より 「燃費」 に有利と見れます。
パワーウェイトレシオは主に 加速力に影響するので、「燃費」 に直に影響するのは トルクウェイトレシオでしょうか。
カタログ燃費を見ると、「デミオ」 の 26.5km/L に対し、「CX-3」 は 23km/L で、およそ15%ほどの悪化。
重量差(車重)を考えれば、ほぼ順当な数字にみえます。
では、マイナーチェンジする 「アクセラ」 の15XD はどうでしょうか。
流出データを見ると、車重が 1,360kg となってます。
これは、「CX-3」 に対して 約100kg も重い。
更に、車格の差を考えれば、前面投影面積(空気抵抗)からも不利になる。
パワーウェイトレシオ が 12.95kg/PS、トルクウェイトレシオは 49.45kg/kgf。
これだけを見ても 「CX-3」に対してだけでなく、「デミオ」と比べると相当厳しい数字に見える。
一緒に走りっこしたら、間違いなくドンケツですね(汗。
個人的に、「デミオ」 と 「CX-3」を 一日乗りホーダイキャンペーンで様々なシーンを走らせている。
正直、SKYACTIVE-D1.5 は 「普通に走るけど、爽快に疾走させたり、快活な動力は望めない」 というのが持論。
それでも、軽量な 「デミオ」 や 「CX-3」 のパワーソースとしては、「アリ」♪
でも、流石にワンランク上の車格を持つ 「アクセラ」 にとってはちと厳しい評価が出てきそうに思える。
そもそも、トルクはさておき、105psというパワーは 気合入れて加速するには心許ない。
巷では、リッターカーのエンジンと似たようなものです。
はたして、どれだけの方がそのパワーで 「我慢できる」のか、心配です。
燃費について見ると、21.6km/L と、「CX-3」 よりも更に厳しい数字に。
燃料が軽油だから、ある意味 財布に優しいとも言えるが、それでも「低燃費車だぁ」 と胸張って言うには微妙です。
今回、15XD には FFしか用意されませんでした。
推測ですが、燃費数値が更に悪化する AWD を出せば、エコエコの印象が悪化するのを恐れたのではないかな。
ここで、私的に注目するのが、22XDの存在です。
車重は更に90kgも重い、1,450kgです。
排気量 2.2L のクリーンディーゼルは 175PS、42.5kgf と 15XD の約2倍弱と余裕アリ。
パワーウェイトレシオが 8.29kg/PS、トルクウェイトレシオは 33.88kg/kgf にもなる♪
700ccも大きなエンジンなら、相当の燃費悪化が予想される。
が、実際には 19.6km/L と、そんなに悪く無い。
1Lの軽油当たり、その差は2kmでしかない。
どうやらコレにはディーゼルエンジンの特性と、排気量のカラクリがあるようです。
内燃機関を用いる場合、燃料の種類を問わず 負荷の大きいのは 「加速する時」 です。
この時に大量の燃料が消費される。
15XD も 22XD もディーゼルエンジン、低速域から厚いトルクで車体を動かすアドバンテージがある。
とはいえ、流石に15XDでは絶対排気量が足りず、停止からの発進では 22XDほど低回転でモリモリと加速はできず ある程度 引っ張ります。
実際、「CX-3」も「デミオ」も信号発進では 「アクセラXD」のようなアイドリング+αでグググっと前に出るとはいかなかった。
中間加速も、22XDが僅かにアクセルを煽るだけで行けるシーンでも、15XDではそこそこ回転を上げる必要がままあった。
排気量が小さい方が燃料消費で有利なのは事実だが、ある程度の容量があった方がトータルで優れるらしい。
マツダの人見さんが提唱する 「排気量は大きい方が燃費で有利」 という考え方がこの辺りに出ていると想像するのです。
…本当かな?(汗。
まぁ、排気量660ccで燃費が格段に良いハズの軽自動車が、実際にはパワーを補うためにターボで過給したりし、本末転倒な結果になるケースもままありますし、ね。
あらゆるシーンで余裕を持つ 22XD が、結果的に 15XD と大差無い高燃費になってる意味を もう少し正しく分析してみたい。
15XDを 「低燃費でパワフル」と思い買ったら、思ったほど走らずに燃費も良くない。
結果的に早く飽きが来て手放した~ なんて事になったら、安いものじゃないだけに 「勿体ない」。
「実用的な 15XD」 と 「ゆとりの 22XD」。
…まぁ、15XD と 22XD には数十万の価格差がある。
己が財布が最大権限を握りますが、自身が 「アクセラXD」 に何を望むのかも大切にしたい。
………、にしても、「アクセラ」 に SKYACTIVE-D1.5 はやはり相当 非力 になるのではという気がしてならない。
実際に試乗した時、その答えが出る。