草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

『シドニー子育て記-シュタイナー教育との出会い』雁屋 哲:著

2009年09月25日 | 本棚
分厚く、内容も熱い本。

オーストラリアでシュタイナーの学校に
4人のお子さんを通わせた
「美味しんぼ」の原作者、雁屋 哲さんの
体験記と教育論です。

「シュタイナー教育とはなにか」を知りたい方にも
お薦めの本です。最新動向が載っています。


  『シドニー子育て記-シュタイナー教育との出会い
  著:雁屋 哲
  遊幻舎、2008年


雁屋さんは、そもそも、日本の進学主体の教育体制に
疑問を抱かれ、お子さんたちを「日本の教育からひっぺがす」
ためにオーストラリア移住を決意なさったとか。

はじめは2~3年のつもりだったのに
いつのまにか20年も経ってしまったとのこと。

20年もの間、シュタイナー教育の実際を、
お子さんの成長を見守られつつ、
つぶさにご覧になってこられました。

そして、お子さん方皆さんが社会に羽ばたかれる歳に
なってはじめてこの本を出版されたこと、
すごいなあ・・・!と尊敬します。


そもそも、「日本の教育」に対する雁屋さんの思いと
原体験には強い物があって、その部分には
キリキリと共感しつつ、ある程度日本に失望しつつ
またシュタイナー教育に憧れつつ、読んでしまいました。

シュタイナー教育については丁寧に紹介されていますし
近年のシュタイナー批判にも、難解なシュタイナー関連著書を
10冊近く読破された上で丁寧に考察してあって
とても好感が持てました。

また、シュタイナーの神秘思想についても
ちらっとふれてあります。

しかし、オーストラリアのシュタイナー学校では、
シュタイナーの教育法と神秘主義は別物として、
教育に神秘主義を持ち込まないスタイルだとのことでした。


参考サイト:
雁屋哲のシドニー子育て記
http://kariyatetsu.com/category/kosodate


      



この本との出会いは、あるブログです。

この本の書評をみつけたあとすぐに
ネットで図書館で予約したのが、4月。

7月にようやく手元に届いたはいいけれど
貸出期限内に読み切れませんでした(とほほ)。

再び借りようとしたら、またまた大人数の待ち。

というわけで、結局買い求めたのでした。


      



シュタイナー教育は、中学生の時にその存在を知り、
ミュンヘンの小学生』子安美智子:著を
友人から借りて読みふけった思い出があります。

シュタイナー思想に影響を受けた ミヒャエル・エンデの
『モモ』や『はてしない物語』など大好きです。
でも「人智学」はちんぷんかんぷん(爆)

こんなわたしでも、シュタイナー教育は、あこがれます。
とても丁寧な教育法で、人間的なものを、
大切にしているようです。

時を経て、シュタイナー教育は
日本でもいくつか実現されているそうですが

学校法人として文科省に認可されている物は
神奈川県と北海道の2カ所だそうです。
シュタイナー教育 wiki:参照)

学校法人シュタイナー学園初等部・中等部
http://www.steiner.ed.jp/