草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

『オバサンとサムライ』養老 孟司+テリー伊藤:著

2010年03月08日 | 本棚
養老 孟司さんの本を前から読んでみたいと
思っていました。

図書館で、一番とっつき易そうで
面白いタイトルの本書を発見、借りてみました。


  『オバサンとサムライ
  著:養老 孟司テリー伊藤
  宝島社、2004年8月
  宝島SUGOI文庫


養老 孟司さんと、テリー伊藤さんの対談本。
テーマは、日本と、日本人。

ケラケラとよく笑って一気に読み終わった割には
なぜか読後にすっきりしなかったのが
不思議です。



目次を引用してみます。

第1章 日本人が自信を取り戻すための秘策-幸せになるためにお金はいくら必要なのか?
第2章 壊せ!"日本の壁"-一億総ウソつき化現象
第3章 日本人は自分の人生を生きているか?-つまらない仕事でも面白くする秘訣がある
第4章 日本人の正体-中国人、韓国人が日本人の悪口を言えなくなる日
第5章 サムライ精神は必要か?-"サムライ道"は幻想である
第6章 "オバサン道"宣言!-フリーターの増加は悪いことじゃない


すっごく、まじめで硬い話から始まって

養老さんの視点も面白いし
おっしゃってることも面白い。
へぇ~!っと思うことがいっぱい。

テリーさんの相づちの打ち方も、上手。

面白いな、いいな、と思ったのは以下の5点。

  
  1日に10分以上は、人工物でないものを眺めよ

  虚業と実業の話
  日本の昔のコミュニティの話

  水道の塩素消毒が始まってから、女性と幼児の寿命が延びた話

  悩むのも能力のうち・悩まないのも能力のうち


多岐にわたった話の結論が、目次をご覧になると
一目瞭然なので書いちゃいますけれど

元気でない日本人へ、サムライ道ではなく
オバサン道を目指そうよ!
最強のオバサンは、あの〇〇さんだ!

となって
その方にお話をテリーさんが聴きにいって
秘訣を聞き出してこられた、という結末。


この展開に、面白い、と思ったと同時に
な~んだ、と思ったのも事実。

だって、オバサン予備軍であるわたしには、
〇〇さんのおっしゃったことは、あたりまえで
そんなに珍しくなかったのです。
背伸びをしない、など10箇条。

そう、日常のごく当たり前に思えることが、
実は大事なんだよね。

と、いうことに、オトナのオトコたちが
新鮮に感動している!!
という事実は、結構発見でありました。

オトコとオンナの思考回路の違いを知るには
戦中世代の方の考え方を知るには
いい本かも、と思います。