信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

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平成28年度(第80回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会並びに長野県砂防講演会

2016年05月24日 | 私の活動報告
 24日(火)午前10時20分から、大阪芸術大学放送学科教授 平野啓子先生の砂防についての講演から始まりました。平野先生は昨年度に続き、平成23年の紀伊半島豪雨で甚大な被害を受けた那智勝浦町市野々地区に、土砂災害の被害防止啓発や発生メカニズムなどを研究する拠点施設「県土砂災害啓発センター」について話されました。この施設は紀伊半島豪雨を教訓に土砂災害についての研究を進め、減災に役立てようと、県などが、死者・行方不明者が計29人にのぼった同町に建設されました。施設は木造2階建て、延べ約490平方メートル。1階には、紀伊半島豪雨の際に発生した土砂崩れの再現映像やパネルを展示するなどの啓発コーナーが設置されているとのことや、堰堤工事等の復旧してきた災害現場の写真で甚大な被害の様子なども話されました。



△ 平野先生は昨年度に続き、平成23年の紀伊半島豪雨で甚大な被害を受けた那智勝浦町に建設された「県土砂災害啓発センター」等の話をされているところです。

 総会では、議案として平成27年度収支決算審議が上程され、報告として、平成27年度事業報告・公益目的支出計画実施報告、平成28年度事業計画報告・収支予算報告が上程され、それぞれ原案通り承認されました。


△ 今回は、長野県治水砂防協会の会長代理として壇上の席にて撮影しました、平成28年度(第80回)一般社団法人全国治水砂防協会通常総会の模様です。


△ 全国治水砂防協会の綿貫民輔会長さんが、熊本地震の一日も早い復旧・復興を願い、被災地で今後予想される土砂崩壊の拡大等による二次災害を防止するために、砂防災害関連緊急事業等により施設整備を緊急的かつ積極的に実施することや、砂防会館本館の建替事業は予定通り進んでいて、砂防会館は砂防事業のPRや事業促進等に寄与してきた建物であるなどの挨拶をされました。


△ 宮内秀樹国土交通大臣政務官が、都道府県が基礎調査を速やかに完了し、結果を公表するとともに、土砂災害警戒区域等の指定を急ぎ、市町村に対する警戒避難に必要な支援をさらに強化し、土砂災害対策に係る予算もしっかり確保し、土砂災害の防止、軽減の基本である砂防堰堤等の整備を計画的かつ強力に推進するなどの砂防行政に全力で取り組んでいくと祝辞を頂戴しました。


△ 岡本理事長さんが、平成27年度収支決算審議等の議案を説明しているところです。


△ 総会後の功労者表彰では、多大な治水砂防関係のご貢献・ご尽力に対し、7名の皆さんが表彰され、我が長野県治水砂防協会前会長の佐久穂町長の佐々木定男様も表彰されました。


△ 午後1時30分からは、例年恒例の長野県砂防講演会が行われました。私が会長代理として、お二人の講師による講演と、長野県関係の6つの直轄事務所の所長さん、長野県砂防課長さんの砂防事業の内容や最新情報等を拝聴していただきたいなどと挨拶させていただきました。


△ 最初に国土交通省水管理・国土保全局 砂防部長 西山幸治様から「土砂災害を防ぎ、命とくらしを守る」と題して講演していただきました。阿蘇大橋地区の被害状況等の熊本地震による土砂災害の発生状況、土砂災害に係る二次災害防止への対応状況、Twitterを初めて活用されたなどの住民への緊急のお知らせ、砂防堰堤の2次災害の防止事例、平成28年度の予算決定概要・新規事業、平成27年関東・東北豪雨の時の砂防施設による被害軽減事例、生産性革命プロジェクトの推進、土砂災害防止月間等について講演をしていただきました。
 


△ 次に一般社団法人全国治水砂防協会 理事長 岡本 正男様から「日本砂防史と赤木先生」と題して講演していただきました。砂防会館のホールでのキャンディーズのコンサートの模様、アンデス山脈の土石流の発生時に直角に逃げて助かった映像、スイスの土石流が堰堤によって勾配を緩くして流速を落として流路工を流れていく映像など砂防施設の効果事例を拝見しました。また、日本砂防史に掲載されている赤木先生は、大正12年から2年間、自費でヨーロッパに行って砂防技術を勉強し、常願寺川の上流の立山砂防に取り組んだ歴史的なお話や長野県などの現地を訪れた多くの写真を見せていただき、赤木先生が現場主義であったということも理解できるなど、色々なエピソードをお聞きしました。


△ 利根川水系砂防事務所 神野所長さんから、浅間山関係緊急対策工事(長野県側)等について情報提供していただきました。


△ 富士川砂防事務所 田中所長さんから、富士見町釜無川流域の整備事業等について情報提供していただきました。


△ 松本砂防事務所の五十嵐所長さんから、信濃川上流水系・姫川水系の直轄砂防事業等について情報提供していただきました。


△ 湯沢砂防事務所の森下所長さんから、信濃川水系中津川上流における直轄砂防事業等について情報提供していただきました。


△ 多治見砂防国道事務所の草野所長さんから、木曽川水系の直轄砂防事業等について情報提供していただきました。


△ 天竜川上流河川事務所の中谷所長さんから、天竜川沿川における地すべり災害発生の危険性についての調査等について情報提供していただきました。


△ 長野県建設部砂防課の蒲原課長さんから、長野県の砂防行政・当初予算、土砂崩落に備える砂防等について情報提供していただきました。

 気候変動、大規模地震、火山噴火に伴う深層崩壊等の大規模土砂災害から、人命・財産の保護による安全安心な生活のために、防災・減災対策による施設整備と、災害からの避難に資する対応を迅速的確に行うための防災訓練など、国土の強靭化と地域防災力の強化の取組が重要であると痛感しました。
長野県建設部砂防課等の皆さんにはお世話になりました。そして、参加された皆さんお疲れ様でした。


▽ 今朝は明科駅始発の電車に乗るために睦橋近くから撮影した下生野方面の風景です。






 その他生坂村では小学校でALT、児童館でおはなしひろば、健康管理センターで2歳半教室、下生坂の皆さんの元気塾等が行われました。