熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

武者人形駒

2008-11-05 19:44:37 | 文章
修復のため日本将棋連盟より預かっています。
写真左がモデルの「香車」右が「銀将」。この2つを作成しているところです。

顔立ちや、かぶり物・衣装が日本のものと違うところがお分かりでしょうか。
そうです、朝鮮通信使です。豊臣秀吉の朝鮮出兵の後、両国の国交修復の証として江戸時代200年余りの間に、朝鮮通信使は、確か12回、日本にやってきました。人形は、その姿なのです。

もともとは和歌山にありました。江戸時代の終わり頃に作られたものでしょう。
小生が初めて実見したのは、30年前、灘蓮照九段のお宅でした。灘先生は、大変大事にしておられたのを覚えています。

灘先生が亡くなられて、遺族の方が新設なった将棋博物館に寄託されたのですが、それから15年間ほどの間に「銀将」と「香車」が無くなってしまったのです。

そのことがズーっと気がかりでしたので、やむを得ず2年前に小生が修復を買って出たわけですが、中々手がつけられずに経過していましたのを、今回、意を決して修復することにしました。

盤は、普通の盤サイズと変わりがありませんが、空洞の箱型に足が付いて、胴の部分が前後の引き出しで駒が収納できるようになっています。
盤も150年以上経っていますので、接着剤のニカワが効力を失って、盤面なども剥れて凸凹のガタガタなので、一旦、全て部品単位に分解して組み立て直しました。

問題は人形です。果たして満足するものが出来るかですが、成算は今のところ5分5分です。
なお、写真手前は修復用に作った土台の部分。この上に、人形を乗せるわけです。



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駒の写真集

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