写真は、徳川美術館にある「菊折枝蒔絵の三面」。右から将棋盤、双六盤、碁盤。
本の小さな写真を写したので、細部は少し見えにくいですが、これは、近衛家から尾張家九代に嫁いだ「好君(たかぎみ)」と、同じく近衛家から十一代に嫁いだ「福君(さちぎみ)」の婚礼道具です。同じものが、1753年と1836年の2度にわたって使われたそうで、経費節減によるいわゆる「使い回し」か、「何年もかかる調度製作の時間的余裕が無かった」ことが想像されます。
こんな例もあるのですね。80年余りの年月を隔てた「使い回し」です。
この将棋盤の家紋は、すべて「葵紋」です。
側面の一つには、葵紋が5つも描かれていますが、若干、その色合いに変化があります。
或るものは金で、或るものは銀(錆びると黒くなる)が使われています。
なお、6月2日に紹介した「竹菱葵紋蒔絵の将棋盤」では、三つ巴に描かれた葵葉が金と銀で描き分けて、見た目の色合いの違いが変化するように工夫してあります。
まー、これは遊び心とでも言いましょうか。粋なものです。
只今、巷で話題の標的になっている将棋盤ですが、これは、さらに凝っていて、蒔絵に使う金銀の違いでなく、「金蒔絵」と「キリガネ」という加工方法の違いによって見た目の変化を求めたものであり、より加飾の手段が凝っている例と言えるわけです。
このことは、いずれ近い内に、はっきりするでしょう。
あわてることはありません。
ソレニシテモ、口さがない人たちに曝されている「あの盤」こそ、お気の毒ではありませんか。
では、おやすみなさい。
本の小さな写真を写したので、細部は少し見えにくいですが、これは、近衛家から尾張家九代に嫁いだ「好君(たかぎみ)」と、同じく近衛家から十一代に嫁いだ「福君(さちぎみ)」の婚礼道具です。同じものが、1753年と1836年の2度にわたって使われたそうで、経費節減によるいわゆる「使い回し」か、「何年もかかる調度製作の時間的余裕が無かった」ことが想像されます。
こんな例もあるのですね。80年余りの年月を隔てた「使い回し」です。
この将棋盤の家紋は、すべて「葵紋」です。
側面の一つには、葵紋が5つも描かれていますが、若干、その色合いに変化があります。
或るものは金で、或るものは銀(錆びると黒くなる)が使われています。
なお、6月2日に紹介した「竹菱葵紋蒔絵の将棋盤」では、三つ巴に描かれた葵葉が金と銀で描き分けて、見た目の色合いの違いが変化するように工夫してあります。
まー、これは遊び心とでも言いましょうか。粋なものです。
只今、巷で話題の標的になっている将棋盤ですが、これは、さらに凝っていて、蒔絵に使う金銀の違いでなく、「金蒔絵」と「キリガネ」という加工方法の違いによって見た目の変化を求めたものであり、より加飾の手段が凝っている例と言えるわけです。
このことは、いずれ近い内に、はっきりするでしょう。
あわてることはありません。
ソレニシテモ、口さがない人たちに曝されている「あの盤」こそ、お気の毒ではありませんか。
では、おやすみなさい。
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