10月26日(火)、曇り。
今日は晴れるようです。
今日は、小生の勉強のために買い求めたコレクションの中から、いくつかを取り上げます。
写真は、5年くらい前のあるタイトル戦会場で、主催者の好意で展示させていただいた時のもの。
右は、江戸時代前期の蒔絵の将棋盤。20年くらい前に、奈良で「古い書き駒」とともに購入したものです。
家紋と松竹・鶴亀の吉祥図柄が蒔絵されており、婚礼道具であったろうと思われます。
盤の厚みは2寸7分程度。素材は「榧」。
少なくとも一度は、盤面直しがなされていて、本来の厚みは、2寸8分から2寸9分だったのかもしれません。
蒔絵は、手前と向こう側の2面のみ。側面は木地のままです。
因みに、家紋は「丸に剣菱」。
良く見るとお分かりになると思いますが、3つある家紋の金蒔絵の色が左2つと右の一つが少し違っています。
左2つがやや赤っぽくなっていますね。
これは視覚上の変化を工夫したものです。
少し、金の色相を変えることによって、視覚的に平板になるのを避けている工夫です。
例の盤も、葵紋が3つありましたが、その一つを素材と工法を変えて、その違いで金の光り方に変化を持たして、日本人の微妙な感性がこのようにさせているわけです。
盤が入っている「総箱」は、「鑓鉋」で削られていることからや、足の形、盤の厚みなどから江戸時代前期のものではなかったかと思っています。
盤面を直した後も、大いに使われたと見えて盤面には駒の跡が無数についているのは、当初は婚礼道具であったものを、やがて家来とか使用人に下げ渡されたり、時代が下ると、実用品として使われてゆくということを示しています。
なお、この盤についていた駒(盤の上に展示されている駒)も、永年にわたって使われ続けられたのでしょう、半分ほどの文字、特に裏側の文字は摺り切れて消えかけています。
左の盤も婚礼道具です。
厚みが4寸5分ほど(正確な厚みは今度確認しておきます)ありますので、時代的には恐らくは幕末から明治時代の初めころのものでしょうか。
蒔絵の図柄は、「貝い合わせ」。本当の貝のように図柄は、盛り上がったり窪んでいたりと、立体的です。
貝の周りには、吉祥模様の定番、「若松」が散らされています。
因みに「若松」は、「根っこが付いた松」の図柄を言います。
この盤は、会社に在籍中の16~7年前に、東京・御徒町でたまたま見つけて買い求めたものです。
今日は晴れるようです。
今日は、小生の勉強のために買い求めたコレクションの中から、いくつかを取り上げます。
写真は、5年くらい前のあるタイトル戦会場で、主催者の好意で展示させていただいた時のもの。
右は、江戸時代前期の蒔絵の将棋盤。20年くらい前に、奈良で「古い書き駒」とともに購入したものです。
家紋と松竹・鶴亀の吉祥図柄が蒔絵されており、婚礼道具であったろうと思われます。
盤の厚みは2寸7分程度。素材は「榧」。
少なくとも一度は、盤面直しがなされていて、本来の厚みは、2寸8分から2寸9分だったのかもしれません。
蒔絵は、手前と向こう側の2面のみ。側面は木地のままです。
因みに、家紋は「丸に剣菱」。
良く見るとお分かりになると思いますが、3つある家紋の金蒔絵の色が左2つと右の一つが少し違っています。
左2つがやや赤っぽくなっていますね。
これは視覚上の変化を工夫したものです。
少し、金の色相を変えることによって、視覚的に平板になるのを避けている工夫です。
例の盤も、葵紋が3つありましたが、その一つを素材と工法を変えて、その違いで金の光り方に変化を持たして、日本人の微妙な感性がこのようにさせているわけです。
盤が入っている「総箱」は、「鑓鉋」で削られていることからや、足の形、盤の厚みなどから江戸時代前期のものではなかったかと思っています。
盤面を直した後も、大いに使われたと見えて盤面には駒の跡が無数についているのは、当初は婚礼道具であったものを、やがて家来とか使用人に下げ渡されたり、時代が下ると、実用品として使われてゆくということを示しています。
なお、この盤についていた駒(盤の上に展示されている駒)も、永年にわたって使われ続けられたのでしょう、半分ほどの文字、特に裏側の文字は摺り切れて消えかけています。
左の盤も婚礼道具です。
厚みが4寸5分ほど(正確な厚みは今度確認しておきます)ありますので、時代的には恐らくは幕末から明治時代の初めころのものでしょうか。
蒔絵の図柄は、「貝い合わせ」。本当の貝のように図柄は、盛り上がったり窪んでいたりと、立体的です。
貝の周りには、吉祥模様の定番、「若松」が散らされています。
因みに「若松」は、「根っこが付いた松」の図柄を言います。
この盤は、会社に在籍中の16~7年前に、東京・御徒町でたまたま見つけて買い求めたものです。
駒の写真集
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