私が日頃愛用しているのは「宗歩好み」。
今から25年くらい前に作成したモノで、専ら自分用の駒として、駒袋に入れて使っています。
今日はこれをアップします。
日頃は、余り指すことはありませんが、年に何局かはこれで指したり、タイトル戦会場での控室、継盤の駒として、何年もの間、多くの立ち合いの先生方にも使っていただいています。
ですので、この駒にはそれら複数の先生方の指先の手油も染み込んで、今では、良い飴色を呈するに至った歴史を持ち合わせています。
約25年もの間、日頃は駒袋と角型の駒箱に入れて無造作に持ち歩いたりして使っていますが、非常に硬い素材に加えて入念完璧な面取りをしていることで、ほとんどキズらしいキズはついておりません。
数年前、タイトル戦会場の控室でこれを見た立会人の高段の先生は、ことのほか気に入られて、後日、工房に来られて「譲ってもらえないか」とおっしゃったのですが、私が長年にわたって使っている駒だからとお話して、新規に別の材料で作ることで納得していただきました。
10月8日(木)、一日中の雨。
気温も下がりました。
今日の映像は、新作の「巻菱湖」。
意図的に漆を控えめに盛上げています。
世間では一般的に、漆はこんもりと盛上げたのが好まれる傾向があるようです。ですが、本当にそれが良い駒なのでしょうか?
私は、ほどほどが良いという取らまえ方です。
駒は、先ず実用に適していること。これが第一で、盛上げた漆が高すぎるのは使いにくいし、品格の点でどうか?と思うので、ほどほどが良いという理由は、ここにあります。
一方、この駒は意図的に漆盛上げの厚みを控えめにして作りました。
自分で言うのは気が引けますが、結果は思いのほか、品よく出来上がりました。この駒は新しい試みであり、今のところ通常の市場には出回わるかどうかはわかりませんが、使いやすいと思うのです。
どなたか、実際にモニターとして使っていただける方がいらっしゃれば、使っての感想など、お聞きしたいと思います。
10月6日(火)、晴れ。
北海道のある方から、「昔に比べて、今の駒は大振りになったように思うのですが、それはいつ頃からでしょうか?」とのご質問をいただきました。
「確かにそうですね。その傾向は今から30年か35年ほど前ですかね。大山名人は大振りの駒が好みだとおっしゃっていました。その影響もあったと思います。それで、段々大振りの駒が多く作られるようになってきたように思います。ですが、その以前でも、タイトル戦などで使われるような『上等な駒』は、大振りで作られていました。それが、今は普通の駒でも大振りに作られることが多くなったということではないでしょうか」。
「ということは、盤のサイズも大きくなったということですか?」。
「いいえ、将棋盤の『定寸』は、江戸時代も現在も同じで、1尺2寸x1尺1寸と決められています。ですが、原木の関係でこれより小さく作られているものは、結構多いです。同じような榧の材料で作られていても定寸に満たない小さいものは、規格外の安物ということで価値は下がります。ですから、榧の盤を購入するときは、厚みだけではなく、タテヨコの寸法にも留意しなくてはいけないです」。
10月3日(土)、晴れ。
一昨日は十五夜。昨夜は満月。
一昨日の十五夜は満月ではなかったのですね。
このからくりと言いますか、十五夜と満月の不一致はどういうことなんでしょうね。
今日は、ひたすら駒磨き。すでに出来上がっている何組かを、もう一度磨き上げました。
映像はその中の「水無瀬兼成卿写」。
素材は、御蔵島ツゲの杢。