5月19日(水)、雨。
気圧配置は梅雨、一日中の雨でした。
本日の映像は、根付駒候補としての盛上げ駒。
「歩兵」「銀将」そして「玉将」の菱湖あり、源兵衛清安あり、兼成卿水無瀬あり、古水無瀬あり。銀将には空蝉も。
正面に穴をあけて紐を通すのは、折角の駒に大きな傷をつけることになり、ご法度。私の場合は先端に金具を埋め込んで、それに紐を通します。
そして駒尻には「良尊銘」を書き入れて、根付け駒に変身させるのですね。
5月17日(月)、雨。
小雨だったり、大降りになったり。
湿度も高く、盛り上げには不向きでリスクを抱えるも、仕事人間としては我慢がならず、湿度管理しながら漆仕事をつづけました。
さて、どうなるかなあ。結果は明日。
ということで、梅雨にめげず今日も仕事でした。
追記
結果ですか。
結果は上々、ベリーグッドでした。
今日の映像は、金魚鉢。
大きな鉢には成魚が7匹と子供が2匹と、小さな鉢には赤ちゃんが数匹。
毎日、その成長ぶりが気にかかっていて、分かっているだけで3匹。
駒づくりの合間に、しばらく観察しています。
手前の四角い箱には、水藻がいっぱい。
ここに卵が産みつけられているかもしれないと、親から隔離して赤ちゃんが誕生しないかと、観察しています。
金魚の赤ちゃんは、大きいのが1センチ余り。小さいのが6ミリ。生まれてからひと月ほどで、これからの成長が楽しみです。
5月14日(金)、雲多し。
天気予報では、来週は雨続き。
早い梅雨入りなのでしょうか。
コロナ過が収まれば、やりたいことはいろいろ。
でも、コロナ過はまだまだ要注意。
時折りいただく電話は、「工房に行きたいのですが、今はまだ行けそうになく・・」。これに対しては、遠方からだと道中の交通機関車内のこともあるし、「そうですね。もう少し様子を見て・・」と言うしかありません。
ところで、やりたいことの一つが「作品展示会」。
本格的な展示会は、銀座と心斎橋筋で開いた「プロ宣言展」でした。
あれから20数年。今は、その時の余韻で生きているような毎日の中、一念発起、再び展示会をと、2年ほど前、東京では市ヶ谷の定宿ホテルで会場の下見まで進めていたのですが、いよいよ決める段になってコロナ過が発生してしまいました。
ということで、今は全く見通しができないのですが「災い転じて福となす」心境で、焦らず弛まず元気に過ごせればと思う毎日です。
5月11日(水)、曇り。
強風止まず、外仕事は敬遠して、内仕事。
本日の映像は、その中の一つ、筆関連。
使っていた蒔絵筆の痛みが進みましたので、穂先を新しいものに更新しました。ポイントは穂先。1年ぐらいで穂先の水毛が摩耗するのですね。摩耗すると先が割れたり、まとまらず使えない。
5月10日(月)、晴れ。
木津川市では、今日から高齢者コロナワクチン接種予約受け付けを開始とのこと。接種するかどうかは決めかねているのですが、予約だけはしておこうかと思っているところです。
ということで、只今は仕事を中断し、パソコンに向かってスタンバイしているところです。
皆様はいかがでしょうか?
それにしても、いつもつまらない呟きばかりで、もう少し気の利いたことが書けると良いのですが、中々そうはいきませんね。
ではまた。
久しぶりに雛駒が出来上がりました。盛上げ仕上げです。
材は、Kさんがレギュラーサイズの駒木地の中から選んだものから雛駒用に小さくしました。
文字は原田泰風書。原田泰夫先生の筆跡です。
原田先生には、いろいろお世話になりました。
その一つが平成8年の「プロ宣言展」。原田先生書と小生駒とのコラボ展示会。この駒文字はその時、書いていただきました。このほか、先生ご夫妻には富山宇奈月温泉での長女の結婚式媒酌人もお願いしました。
映像はこの通り。
対比のため、象牙の小将棋駒を参考にと撮影しました。
文字の大きさと太さは断然異なりますが、どちらも同じ筆で書き(盛り)上げました。
腰の強い玉毛の漆筆は、筆全体を使えば太く、穂先中心にしなやかに使うことでより自在に使いわけられる良さがあります。
因みに、玉将尻の細かい文字の銘も同じ玉毛筆で、この場合は、筆先端の水毛を使うことで、軽やかに書き入れることができます。
下は、原田先生から頂いた直筆の字母原紙。平成八年四月とあります。
5月9日(日)、晴れ。
心地よい風。明るい空です。
今日の映像は、漆も十分に固まって出来上がった象牙の小将棋駒。
400年前の水無瀬兼成さんの心境を想像しつつ、同じ手法の肉筆漆書きで作りました。3玉に、余り歩が4枚。
文字は兼成流に倣って、漆たっぷりの肉筆。
材は、玉の厚みが13ミリと大振り肉厚。
余分な駒を除いて、2玉と余り歩1枚を加えた重量を測定すると291グラムでした。
ワシントン条約と材料入手難もあって、象牙の駒づくりはこれが最後になるかもしれません。
ところで「将棋馬日記」には、735組中、象牙駒が5組作られたことが記されています。内、中将棋駒が2組。古将棋駒が3組。当時は今以上に素材の入手が難しかったようです。おそらくは数年がかり。
「将棋馬日記」には、水無瀬駒の需要者の中に「堺、薬庄」の名があります。貿易商だったその薬商を通じて入手したことが考えられのです。
雛駒関連で、問い合わせをいただきました。
以前にアップした「罫線を象嵌した雛盤」は、捜しましたが見当たらず、すでにお買い上げいただいたようです。
ところで、手持ちの雛将棋盤をいくつかアップしておきます。
1、日本榧柾目の1枚板、超高級素材。
大きさは30✕27センチ、厚み3センチ。
素材は抜群。
駒台と雛駒(駒箱)がセットとなる焼き桐製の総箱が付きます。
2、日本榧柾目、2枚ハギ雛盤、高級素材。
大きさは30✕27センチ、厚み3センチ、2枚ハギ。
桐製箱型の盤覆い付き。
良い榧材があった25年ほど前に、数面、注文制作した1枚です。
3、ヒバ製、柾目2枚ハギ雛盤。廉価品。
大きさは、30✕27センチ、厚み2センチ。
榧ではありませんが、すっきりした柾目です。
只今制作中の「雛駒」。
文字は「原田先生の筆跡」。
映像は、盛上げ直前の姿。
王将1枚に、玉将2枚のセットで作ります。
出来上がりは、来週になりますかね。