「俳諧は三尺のわらべにさせよ」・・・・・
芭蕉翁の教えである。
俳句を一句詠むにはその対象をじっくりと
観察することが必要になる。
観察することによって
これまで見えなかったものが見えてくる。
気づかなかったことが気づくようになってくる。
いつしか、それらの対象に関心と愛情を抱くようになる。
小さな子供の内から
そうした習慣を身につけることで
周囲のものに対して優しい心くばりが可能となる。
三つ子の魂、百までも・・・である。
花鳥風月。
花のいのち、虫のいのち・・・・
生命の神秘さと、生命の大切さを実感できる子供の
育成が今こそ望まれるのではないだろうか。
他人の生命も自分の生命もすべて
生命こそ最も大切であることを気づかせるような
教育が必要ではないだろうか。
小学生の教科の一つとして
音楽の時間、体育の時間と同じように
俳句をカリキュラムに組み入れては
どうだろうか。
五七五の韻律は日本人の生活の中に
深く浸透しているので、
抵抗なく
子供たちに受け入れられると思う。
以前、長野県安曇野の俳句大会に出席したとき
金賞をとった小学二年生の作品を今でも記憶している。
『水たまりわたしの顔が盗まれた』
どうです、無垢で素晴らしいとおもいませんか?
地に触れて消えてしまへり春の雪 やす