ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

匂い

2007-03-13 17:57:10 | 日記・エッセイ・コラム

嗅覚は、五感の中で最も本能を刺激する
原始的な器官である。

花々の蜜の匂い
動物たちのマーキング。
人間たちも同じ、
匂いに惹かれ、匂いに高揚し
イマジネーションをかきたてられたり
甘いその罠に落ち込んだり・・・。

「ああ、クサッ!」
朝起きて妻の最初のことばである。
どうやら世に言う加齢臭らしい。
インド人の体臭のようにスパイシーなカレー臭なら
結構なのだが・・・・
眉間にシワ寄せて顔をそむけるところをみると
よほどひどいらしい。
自分ではよく解らないので、
だんだん哀しくなってくる。

腸内清掃がいいようなので
いろいろのサプリメントや
エチケット食品を摂っているのだが
効果のほどははっきりしない。

そこでいまは、「塗香」を使っている。
京都から取り寄せたもので
そっと手首に塗りつけておくと
一日中、白檀や沈香の芳香につつまれ
とてもリラックスできる。

「クサッ!」 なんてもう言わせない。

      *「塗香」とは、そもそも僧侶たちが修行の際
                身を清めるために使用した。