ちらし寿司を作る。
いつものごとく作りすぎて
お隣へおすそ分け。
妻はますます母親に似てくるのだ。
お隣も丁度、蕎麦を打ったところで
塀越しの物々交換となる。
「お風呂貸して」 「しょう油貸して」・・・・
かつては隣人同士が助け合って暮らしていた。
みんな貧しく、みんな正直で
くったくなく暮らしていた。
昭和30年・・・「三丁目の夕日」あたりまでが
美しい日本人であったような気がする。
通りで子供と出会っても
何処の家の子供か分らない。
近所に空き巣が入っても
だれも気づかない。
旅行中で留守の日がつづいても
だれも気に留めない。
今まさに、コミニュテイーのルネサンス。
「向う三軒両隣」の復活が渇望される。