どこかに落ちているのだろう、
ずしん ずしん 遠く近く
地面に雷鳴がひびく。
風神、雷神、あれは鬼の形相で
とても神と呼べるものではない。
俵屋宗達のそこのところの真意がよくわからない。
それでも鬼子母神という子供を守ってくれる
神の化身の鬼もいるし
鬼さんこちら 手のなるほうへ と
あそんでくれる鬼もいるから
鬼はほんとうは人間に好かれ
愛嬌のあるものだったかもしれない。
あの牙にしても八重歯が少々伸びすぎたと思えば
可愛いものである。
その鬼を怖いものにしてしまったのは、
実は〈 ナマハゲ 〉ではないかと
ぼくは密かに思っている。
ナマハゲ・・・・・
この呼び名からしても何やら恐ろしい姿を想像してしまう。
群衆の肝は赤色大花火