行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

カナムグラ(鉄葎)

2010-11-07 22:18:31 | 花,植物
原野や荒野に生育する蔓性一年生草本,
その蔓に棘があり,また強靭であるところから,
名前に鉄の字が用いられている鉄葎(かなむぐら)です。
雌雄異株の植物で,それぞれ雄花,雌花を付けます。




カナムグラはクワ科カラハナソウ属,ビールに使われるホップの仲間です。
写真は雌花ですが,
雌花はホップに似ているといわれればそう思えます。


雄花です。


雌花と雄花が絡み合って咲いています。

源氏物語の中に,荒れ果てた末摘花の館,
その様を表わすのに,庭に八重葎が生い茂っていることが
一つの象徴として書かれています。
「八重葎しげれる宿の寂しきに人こそ見えぬ秋は来にけり」
小倉百人一首にも選ばれている恵慶法師の和歌ですが,
この八重葎,両者ともに,カナムグラのことであるようです。
今も昔も人里近くのどこにでも生える頑固な雑草,
ある意味で,日本人の生活にとてもなじみの深い草です。
葎とは生い茂る草の意味であるようです。

鉄葎 雄花の脇に雌花かな
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セイタカアワダチソウ

2010-11-06 21:57:46 | 花,植物
昭和の末期,秋の野をその黄色で埋め尽くした
アメリカ外来の草セイタカアワダチソウ,
その頃ほどの隆盛ぶりはありませんが,
秋も深まる今頃になると,野原のあちらこちらにその黄色が存在を主張しています。
時を経て,今は在来のススキと譲り合い,そして拮抗して,
秋の野を彩っているように思えます。




自宅近所の造成地です。
周囲はほとんど住宅などが建ち並びましたが,
ここだけはまだ空地,四季を通じていろいろな雑草が生えています。
やはりこの時期はセイタカアワダチソウとススキが主役です。


道路脇の小さな池と噴水,憩いの場所となっている空間です。
池の中に造られた小さな島,
当初はなにが植えられていたか記憶がありませんが,
ここにもセイタカアワダチソウがいつのまにか根付いていました。
しかし,他の草の存在を認め,端のほうに咲いています。


セイタカアワダチソウの花,
こんな小花がたくさん集まり花穂となっています。
この花穂に小さな虫がよく集まります。
そのおかげで,種がたくさんでき,やがて綿毛となり運ばれ増えていくのでしょう。

外来の草も収まる秋野かな
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秋の野芥子(アキノノゲシ)蕾,花,種

2010-11-05 20:16:43 | 花,植物
春から夏に黄色い花を咲かせる野芥子(ノゲシ),
葉が芥子に似ているのでその名がありますが,芥子の仲間ではありません。
そのノゲシに似ていて,秋に咲くので秋の野芥子,
これも芥子ではありません。
10月になり,その秋の野芥子が野原のあちらこちらで,
きれいな花を咲かせていました。


一目でキク科と判る直径2cmほどの舌状花,
クリーム色が優しさを感じさせます。
そして,次々と湧き出るようにあるたくさんの蕾が印象的です。
草丈が1~2mと高いのが難ですが,
園芸用にもなるのではと思われるほどの容姿です。


写真,赤紫色の蕾があります。
咲く寸前の蕾はこんな色のようです。
これが咲くとクリーム色の花になるのも不思議です。




花がほぼ終わり,綿毛に黒い種ができています。
すでに綿毛と種,半分は飛んでいき,半分だけが残っています。
息を吹いてやればこれもすぐに空に舞い上がることでしょう。
この綿毛と種,きれいな造形をしています。
写真下,風に飛んだ一粒の種と綿毛,蕾にひっかかり,ゆらゆらと揺れています。

湧いて出し秋の野芥子の蕾かな
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2つのアブチロン

2010-11-04 21:37:08 | 花,植物
アオイ科の低木または草本でアブチロンと呼ばれる植物,
蔓性のものと木立性のものがあるようです。
ブラジル原産ですが,耐寒性があると見え,
夏の始めから11月になり,寒いなかでも咲き続けています。
蔓性と木立性,見た目はぜんぜん違いますが,
アブチロンと総称される近縁植物です。


写真上はチロリアンランプあるいはウキツリボクの別名がある蔓性のアブチロン,
この名は花の姿をとてもよく表し,なるほどと思えます。
6月ごろから11,12月まで咲き続くようであり,
一年中咲いているように錯覚してしまいます。
写真は10月下旬のチロリアンランプ,
垣根から突き出て,道路上に咲いていました。
この頃になると,ランプの火の部分が落ち,
笠だけになる花が多く見られるようです。


写真,なんという名の花かわかりませんでしたが,
木立アブチロン,それのオレンジ色の花と知りました。
こちらも花期が長く,7月ごろからずっと花をつけています。
真夏は猛暑でさすがに花に勢いがありませんでしたが,
秋になり,またきれいに咲きだしました。
こちらはいかにもアオイ科らしい花です。

灯の色のみな美しき秋の暮
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2種のアメリカ朝顔そして豆朝顔

2010-11-03 23:15:31 | 花,植物
畑の下草に混じり,あるいは柵に絡まり,
そして,草茎に絡まり,青い小振りなアサガオが
秋も深まったなか,あちらこちらに咲いていました(10/24)。


いままで,少し成長の悪い遅咲きのアサガオと思っていましたが,
そうではなく,アメリカアサガオと呼ばれる
飼料作物などに混ざり帰化し,雑草化した
アメリカ原産の朝顔と新聞などで知りました。
花色は赤も白も稀にあるようですが,多くは青色のようです。
写真のものは,梨畑の下草に混じって生えていました。
葉が丸いマルバ型,アメリカマルバアサガオといわれるものです。


上の梨畑から少し歩いて,すっかり雑草に覆われた放置畑がありました。
そこにも青い小さなアサガオが咲いていました。
こちらは葉が三裂に切れ込んでいます。
こちらはマルバではなく,アメリカアサガオのようです。
時間は昼を過ぎています。
マルバ型もそうでしたが,アメリカアサガオは昼を過ぎても花が開いているようです。
朝顔ではなく昼顔の名のほうが適切かもしれません。


そのアメリカアサガオの花の中から,
小さな白いこれもヒルガオ科と思われるは花が顔を出しています。
アサガオの中にアサガオが咲いているようです。


この小さな花,マメアサガオです。
これもアメリカよりの帰化植物で,雑草化しています。
五角形の漏斗状の小さな花が特徴のアサガオです。
葉は長卵形,花色はピンクも存在するとのことです。

アメリカアサガオもマメアサガオもマルバルコウソウと同じく,
繁殖力が強く,いまや厄介な雑草の一つになっていることも知りました。

荒畑の帰化の朝顔昼開く
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藪蘭(ヤブラン)

2010-11-02 22:07:03 | 花,植物
藪蘭と蘭の名を持ちますが,ユリ科の植物だそうです。
9月から11月紫色の小さな花を穂状に咲かせます。


もともとは関東地方以西の樹林の下などに自生している常緑の多年草ですが,
今は,園芸用として,花壇の縁取り,
道路脇などの飾りなどによく使われています。
写真は葉に縁取りない原種に近いものでしょうか,
道路脇の水路との境界として植えられていました。
藪の名のごとく茂ってうるさい草なので,まばらな部分を撮ってみました。


園芸用品種として改良された葉に縁取りのついたものが
主流であるようでよく見られます。
やはり道の境界として植えられていました。
こんなに密集します。


たくさんの花が一つの穂となっていますが,
一つの穂の花が同時にすべて咲くことはないようです。
多くは蕾のまま,開いている花は少数ですが,
拡大してみると咲いた花はとてもきれいです。

藪蘭は蔓穂の花のまとめ咲く

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烏瓜は瓜模様

2010-11-01 21:58:06 | 花,植物



朱色に熟したものしか印象にありませんでしたが,
写真上,熟する前のカラスウリです。
カラスウリにこんなきれいな瓜模様ができるとは知りませんでした。
やや丸みのある個体は,小玉西瓜のようにも見えます。
身体にこの瓜模様があるので,瓜坊と呼ばれるイノシシの子,
イサキの稚魚を思い出してしまいました。
瓜模様は幼いものに付く模様なのでしょうか。
下,朱色に染まったカラスウリ,瓜模様は全く消えています。


梨畑の横にきちんと棚が組まれ,
キウイフルーツがそれこそ鈴なりに実をつけていました。
収穫期は10月~11月となっていますので,
もう間もなく収穫されるのでしょう。
キウイフルーツはマタタビの仲間で,雌雄異株の植物,
雌雄一株ずつ植え,棚を作れば,
1000個以上もの実をつけることもあるようです。
その多産ぶりにはびっくりです。


ついでに我が家の柿です。
やっと色づいてきたので収穫してみました(10/31)。
今年は実付きがよくなく,数はありませんが,
傷みのないきれいな実が多く,甘味も強いようです。
10月31日はハロウィン,アクセントにカボチャを加えてみました。

瓜縞の消えて朱の実に烏瓜
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