行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ついでに南禅寺

2010-11-20 17:53:29 | 風景
醍醐寺の最寄駅は地下鉄東西線の醍醐寺駅,
醍醐寺からゆっくり歩いて20分ほどの距離でした。
その途中は,新しい住宅が立ち並び,
駅も近代的なショピングセンターに併設されており,
すっかりニュータウン化しています。
京都の古いお寺を見た後では,
少し不思議な思いに駆られます。

東西線は京都の東を北上し,
三条,四条の京都の中心地を東から西へ向かいます。
京都駅に行くには,烏丸御池で地下鉄烏丸線に乗り換える必要があります。
せっかく四条あたりまで来たし,まだ時間もあるということで,
蹴上駅で途中下車,南禅寺に行ってみることにしました。 


(紅葉の南禅寺山門)

(水路閣,ここの楓はまだ緑)

南禅寺はたくさんの人でにぎわっていました。
紅葉は思った以上に紅く,木々は彩っています。
多くは紅葉狩りに来た人たちなのでしょう,
思い思いに紅葉と記念写真を撮っています。
石川五右衛門が「絶景かな,絶景かな」と感嘆したとされる山門,
500円の拝観料で登ることができるようです。
たくさんの人が行列を作っていました。
22mの高さに登り,紅葉の絶景を眺めたい気もしましたが,
時間も気になり,また並ぶのも嫌で今回は回避,
琵琶湖の水を京都市内に引くために100年以上前に造られた,
煉瓦造りのローマ式水路,水路閣を下から上から眺め,
境内を一回りして,禅寺にはつきものの方丈に入ってみました。


(南禅寺方丈南庭)

(南禅寺方丈の庭,紅くなりかけの紅葉と石蕗の花そして竹垣)

南禅寺の方丈も枯山水の庭が四方に造られています。
そして,狩野派の絵師によるすばらしい襖絵がたくさんあるようですが,
各部屋とも暗く,また絵も古く,くすんでいます。
そのすばらしい絵がよく見えないのが残念です(当然撮影禁止)。
その襖絵の中でも代表的な作品,
狩野探幽による「水呑みの虎」がいまは名古屋に出張中とのこと,
見ることができなかったのもまた残念でした。

その後,南禅寺から永観堂まで歩き,
永観堂の紅葉を覗き,バスで京都駅に向かい,東京の帰路につきました。
京都市内の渋滞がひどく,駅までは時間がかなりかかってしまいましたが,
京都の紅葉を満喫した一日となりました。
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醍醐寺にて

2010-11-19 20:52:06 | 風景
京都には時々来るのですが,駅の南側はなかなか訪れる機会がありませんでした。
せっかく東福寺まで来たということで,
さらに南,山科の地の醍醐寺まで足を伸ばしてみることにしました。
京都の重要な文化財として世界遺産に登録され,
紅葉の名所であり,また,豊臣秀吉の「醍醐の花見」で知られるように,
春は桜の名所,自然豊かな,歴史的にも由緒のあるお寺のようです。
これは是非行ってみる必要があると思ったわけです。
調べてみると醍醐寺は東福寺からはバス,電車のアクセスがかなり悪く,
時間のない旅行者はタクシーを利用するのがよいようです。
一方通行が多い,狭い道を行ったりきたりしながら,
約30分,料金3000円ほどの距離でした。


(大講堂を背景にした紅葉と弁天池)

(仁王門から総門を臨む)

境内の駐車場でタクシーを降りて,
人の流れに従って進んでいくと西大門(仁王門),
ここで拝観料を払い,石畳を奥に進みます。
道を挟んで左に金堂,右に五重の塔,
いずれも国宝に指定されているりっぱなものですが,
広大な敷地の草原に離れ離れに無造作に存在しているように思えます。
東福寺の紅葉を見た後では木々の紅葉ももう一つ,
ありがたみをあまり感じず,写真も撮らずに通り過ぎてしまいました。
さらに歩くと弁天堂の朱色の建物,そしてその下には池が広がっています。
紅葉と池,水に紅葉が映えて,東福寺とは違った紅葉の景色です。

この池から先が上醍醐への登山道となっています。
上醍醐とここまでの下醍醐を合わせて醍醐寺呼び,
上醍醐までは,ここからさらに1時間ほど登る必要があるとのことです。
醍醐山全体が醍醐寺となっており,その広大さにびっくりです。
しかし,登るには時間も体力もなく,ここで引き返すこととしました。





続いて醍醐寺の塔頭(たっちゅう)である三宝院に行ってみました。
ここは国の特別史跡,特別名勝であり,
豊臣秀吉が基本設計をしたといわれる三宝院庭園が残っており,
そして秀吉がいわゆる醍醐の花見をしたときの館,純浄観が移設されています。
庭園は安土桃山時代を代表する名園,
池を中心に石と緑を配した広大な庭はとても華やかで,
ずっとそこに座って眺めていても飽きないものでした。
マガモのペアーが島から島へと泳ぎまわり,
遠くにカワセミがダイビングする姿まで見られました。
ただし,三宝院の中はすべて撮影禁止,写真を撮ることができないのが残念です。
写真上,三宝院の唐門,
五七桐花紋と菊花紋がまばゆいばかりに金ぴかでした。
どうも今年の7月に金箔が施され,秀吉好みの当時の姿に復元されたようです。
写真下は三宝院の外で撮った三宝院の中の紅葉,
真っ赤に染まっていました。
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東福寺

2010-11-18 21:30:07 | 風景
紅葉が見事な東福寺ですが,
本堂をはじめ,その建築物もりっぱで美しく,
紅葉抜きでも,訪れてみる価値が十分ありそうです。


東福寺開山堂です。
屋根瓦そして屋根の直線がきれいです。
屋根の上に乗る楼閣,珍しい景色の建物です。
人がたくさん写ってしまうのでカットしましたが,
ここの庭もとてもいいです。


開山堂を出てすぐの回廊から方丈(手前)と,
本堂(奥)を標準ズームの望遠側で撮ってみました。
屋根の形状,黒瓦が美しく思えます。


東福寺の山門です。
現存する最古の山門で国宝にも指定され,
数ある山門の中でそのフォルムが最も美しいと
評価されているようです。
大きさも壮大です。人がまるで小人のように見えます。


禅宗のお寺らしく,方丈の東西南北に枯山水の庭園があります。
これは南庭です。
大徳寺瑞峯院の方丈の庭と同じ作者によるもの,
昭和の初期に造られたもののようです。
唐門と縦石が印象的です。
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京都東福寺の紅葉

2010-11-17 22:07:57 | 風景
大阪出張のついでに,京都へ立ち寄ってみました(11/13)。
少し早いのかなと思いましたが,
やはりこの時期の京都は紅葉が一番です。
京都五山の一つであり,紅葉の名所である
東福寺に行ってみることにしました。


タクシーの運転手さんによると例年より10日ほど遅れているとのこと,
あまり期待はしないで訪れてみましたが,
真っ赤に染まっている樹も多く,
期待以上の紅葉に遭遇できました。
写真,臥雲橋から通天橋を臨む景色,
よく見られる絵ですが,やはりここは撮影のポイントのようです。
人の波をかき分けてシヤッターを押してみました。







本堂と開山堂を結ぶ通天橋の下,
洗玉潤(せんぎょくかん)と呼ばれる渓谷,
東山を水源とした小さな川が流れ,
それを取り囲むように楓が多数植えられています。
京都一の紅葉の名所ともいわれるようです。
あいにく曇天の空模様でしたが,
それでもとてもきれいな紅葉です。

渓谷に橋と紅葉や東福寺
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山白菊・白山菊

2010-11-16 23:11:10 | 花,植物
天気のよい休日,カメラ片手の道草散歩,
頭と体の運動を兼ね,少しでも老化防止と思い実行しています。
自宅周囲半径3km圏内,方向はその日の気分まかせ,
原則できるだけ小径,山道,知らない道を選択,
そして,草花,興味のあるものを見つけると立ち止まり,
レンズを向けています。




山道を登った丘陵の斜面に
白い野菊の花がところどころに群れて咲いていました(11/3)。
ノコンギクともユウガギクとも違います。
あまり見たことのない野菊です。

早速,撮った写真をもとに調べてみました。
ヤマシロギク(山白菊)のようです。
ヤマシロギクは晩秋の山野に見られるキク科シオン属の花,
シロヨメナともよばれているようです。
ヨメナやカントウヨメナはキク科ヨメナ属ですので,
ヨメナと名は付いても属が違います。
したがって,花の形状,咲き方は同じシオン属の
ノコンギクに似ているように思えます。
いずれにしても,自宅近くにこんな素敵な野菊があることにちょぴり感激です。


ヤマシロギク?どこかで聞いたことのある名と思っていました。
9月に霧が峰の八島湿原でやはり白い野菊を見つけた時,
湿原の関係者に「ヤマシロギクではなくシロヤマギクですよ」
と,教えられたことを思い出しました。
写真はその時撮ったシロヤマギク(白山菊),
葉の形,付き方の違いで両者は区別ができるようですが,
名前も花の形状もヤマシロギクととてもよく似ています。
ヤマシロギクはキク科ヤマギク属,
すると,シロヤマギクは野菊でヤマシロギクは山菊となります,
野菊,山菊,その分類,それぞれ区分はとても難しいようです。

日の暮れや山白菊に紅の色
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マメ科の花,ヤブマメ・アレチノヌスビトハギ

2010-11-15 22:20:33 | 花,植物
マメ科の雑草の花というと,春に咲くカラスノエンドウ,
シロツメグサ,アカツメグサなどを思い浮かべます。
これら春の花ほど多く見ることはありませんが,
秋にもマメ科の雑草の花が見られます。
少し前,この10月,野に見つけたヤブマメとアレチノヌスビトハギの写真です。


道端の草藪にいかにもマメ科と分かる青紫の,
野の花にしては艶を感じる花が咲いていました。
林縁,草原などの草藪に生えるので藪豆の名がある蔓性の花です。

この草おもしろい種の保存拡大戦略を持っているようです。
写真は地上部に咲く花,ここでは普通の花と同じのように,
雄蘂と雌蘂により,鞘のなかに小さな種子が作られます。
興味あるのはこの地上に咲く開放花以外に地上部と地中部の両方に
閉鎖花なるものがあることです。
閉鎖花は字のごとく花は開かず,単為生殖をし,実を作ります。

開放花は鞘のなかに小さな実(種)を作り,
そして,はじけて飛び散り,種を周囲に拡大する役割を担います。
閉鎖花の実はずっと大きく,直径1cmほどの豆が一花に一粒作られます。
そして,発芽し,親の地盤を引き継ぎ,種の保存を図る役割を担います。
3種の花をつけ,環境の変化にも対応し,
戦略的な種の保存を図っている植物のようです。
閉鎖花の地中の豆は炊き込みご飯などにして,食用にもされるようです。




アレチノヌスビトハギの花(上)と果実(下)です。
ヌスビトハギはその鞘の模様が盗人の足跡のようであり,
花が萩に似ているからつけられた日本在来のマメ科の多年草,
アレチノヌスビトハギは北アメリカ原産の帰化植物で,
道端や造成地など荒れ地に生育し,
ヌスビトハギに似ているのでその名がつけられました。
両者とも,マメ科ヌスビトハギ属の多年草です。
秋の初め,萩に似た紫色のきれいな花をつけ,
そして,すぐにマメの果実をつけます。

秋藪に藪豆咲いて艶野かな


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東京スカイツリーと富士山

2010-11-14 20:31:36 | 風景
八王子から多摩,稲城と多摩ニュータウンを貫いている南多摩尾根幹線道,
その尾根幹線道にかかる稲城市の歩道橋から秋も深まると東に新宿の高層ビルと
東京スカイツリーを遠景に見ることができます。
そして多摩市に行き,西を望むと丹沢の山の向こうには富士山が臨めます。
尾根幹線から,そんなスカイツリーと富士山を撮ってみました。


秋晴れの夕暮れ,稲城堅谷戸橋より東を臨んでみました(11/3)。
森の向こう,夕暮れの空に代々木のドコモビル,通称鉛筆ビルと
西新宿の高層ビル,そしてその間に,
並ぶように一段と高さを増した東京スカスツリーの姿が見えます。


同じく,稲城市のくじら橋より,都心を望んでみました(11/3)。
調布の町並みから新宿の高層ビル,そして東京スカイツリーがはっきり確認できます。
夕暮れの空,高層ビルの窓にともる灯りが秋の日暮れを思わせます。


多摩市,尾根幹線横のビルの上から見た富士山です(11/10)。
秋から冬の晴れた朝は尾根幹線を走ると丹沢の山と富士山を見ることができます。

遠くなる摩天楼には秋日暮れ
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茶の花

2010-11-13 22:16:22 | 花,植物
3日ほど家を空けており,
火曜日以来のアップになります。

11月に入り秋も深まった中,野生化した茶の木に花が咲いていました。


晩秋の冷たい風に肩をすぼめ歩いていると,
いつもは通り過ぎ,見過ごしていた道路脇の藪に,
山茶花(さざんか)に似た雄蘂の大きな白い花が咲いていました。
茶の花のようです。


ふと考えました。山茶花は山の茶花と書きます。
すると,茶の花が山茶花に似ているのではなく,
山茶花が茶の花に似ていたので
山茶花,この漢字が使われたのではと,思ったのです。

茶というと,なんといっても葉です。
茶葉といえば文字通りお茶の葉を指しますが,
茶花は,一般には茶会に使う花のことを言うようです。
そして,茶に花が咲くのは,あまり知られていないのではと思えます。
しかし,今は知られていないが,
ひょっとすると昔は山茶花の名付けもとになるぐらい,
花として認識されていたのではないかと思った訳です。


そこで,山茶花を調べてみました。
しかし,その漢字名は中国でツバキ類一般を指す,
山茶に由来しているとありました。
どうも,茶の花に似ているから,山茶花とつけられたのではないようです。
いずれにしても,椿も山茶花も茶もツバキ科の植物,
似ていて不思議ではありません。

茶の花の冷たき雨に打たれけり

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かつら紅葉,けやき紅葉

2010-11-09 22:17:10 | 花,植物



今年は夏が暑かったせいか紅葉が遅れているそうです。
平地では楓はや銀杏の紅葉はまだまだ先のようですが,
桂は早く紅葉となるようで,周囲が緑色の中,
この木は紅に黄色に色づいていました(10/31)。
いかにもやわらかそうなその丸い形状の葉,
優しさを感じさせる桂です。





そして,11月になり街路の欅も黄色く,紅く染まり始めました。
欅の木は紅葉の仕方にずいぶん個体差があるようです。
並木の欅,まだ緑色のもの,黄色のもの,紅くなったもの,
落葉しているもの,いろいろ見られます。

夕暮れのかつら紅葉は優しけり
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帰り花

2010-11-08 22:34:41 | 花,植物
帰り花とは11月の小春日和に桜,梅,躑躅などの,
本来の季節とは異なって咲いた花のことです。
返り花ともいい,二度咲き,狂い咲き,忘れ花とも言われます。


帰り花にしてはあまりにも見事に木いっぱいに咲いていた道路脇の躑躅です。
周囲の木に全く花はなく,この木だけが咲いています。
帰り花である証拠にと,セイタカアワダチソウの黄色を前ボケにしてみました。


躑躅は帰り花のよくある植物のようで,探してみるとけっこう見つかります。
写真は,帰り花らしく数輪の花が咲いていました。
葉が紅葉しかかっているので11月だとわかります。


ベニバナトキワマンサクでしょうか,枝先に小さな花が咲いていました。
春に花をたくさんつけているのも見事ですが,
一輪,二輪と枝先に控えめに咲くのもまた,違った趣があります。


名不詳なので定かではありませんが,
花のつき方から判断すると,これも帰り花ではないかと思われます。
小さな蜂が蜜を吸いに訪れていました。
しかし,花は少し寂しげです。

いたずらに月日の過ぎて帰り花
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