茨城空港は小美玉市にある自衛隊と民間の共用飛行場で、関東で唯一戦闘機が配備されています。もともとこの地には、百里原という東茨城、行方、鹿島3郡に及ぶ広大な原野があり、そこに1937年百里原海軍航空隊の飛行場ができ、戦後の1966年には自衛隊の百里基地飛行場が誘致され、2010年に民間共用化されて茨城空港としても営業を開始しました。
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2,700mある2本の滑走路は、茨城空港寄りの西側滑走路(03L/21R)は主に民間航空機、百里基地寄りの東側滑走路(03R/21L)は主に自衛隊が利用しているようです。なお、航空管制は航空自衛隊の管制官が担当しています。
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開業の2010年度の国内国際の乗降客数は203,070人だったのが、2019年には776,002人まで増えてきた矢先、コロナの影響で2020年は国際線ゼロ、国内線208,570人まで落ち込み、その状態が続いています。もっとも、災害時の防災拠点としての機能なども持つ重要なインフラの空港は、収支だけでは判断できないかもしれませんが…。
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現在の国内定期便は、神戸、福岡、札幌だけで那覇便は運休、台北、上海、西安便などの国際便はしばらく運休のままです。そういうわけで離発着の写真のタイミングは難しく、運行しているスカイマークの写真をお借りしました。
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撮影日の離発着は2便だけ、手前が国内線カウンターで、奥の国際線は運休のためパーテーションロープも設置されていません。
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広い展望デッキは人影もまばら、この空港は密の心配が今のところ全くありません。
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開港時には、自衛隊基地のある右側が見えないように曇り(偏光)ガラスでしたが、茨城県議会で問題になり4年後に透明のものに替えられました。隠す必要があったとも思えませんが。
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たまたまジェット機が数機帰還しました。コンデジの望遠ではこれがやっと、多分F-2という最新型の戦闘機でしょうか。音速の約2倍、マッハ2の性能だそうです。
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レストランの配置もゆったりしてのセルフサービスで、地元の和食店「すぎのや」の経営です。滑走路側にはカフェテラスもあり、窓際から発着も眺められます。
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売店も3か所、地元の特産物なども揃えてあります。
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ここの利点の一つは3600台収容の無料駐車場です。利用者促進のため東京駅までの高速バスが1000円(航空機利用者は500円)だったので、仙人もよく利用させていただきましたが、県の補助も終わって1530円になり、しかも利用者減で現在は運休中でした。
左手奥に筑波山が見えています。
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空港南側にある空港公園には、F-4EJ改 要撃戦闘機とRF-4EJ戦術偵察機闘機が展示されています。小高い丘やベンチもあり飛行機の離着陸を眺めることができる広々として公園です。
地方空港特有のコンパクトさで、駐車場からの動線が大変短く短時間で乗降でき、また高速道路との連携もよく東京、北関東、福島へのアクセスも容易です。コロナ禍が過ぎて早く元の姿に戻り首都圏北部の地方空港の良さを十分に発揮してもらいたいものです。
ただ、なぜ航空公園に軍用機が展示されているのか不思議に思っていました。
手前の滑走路が民間用ということも初めて知りました。数少ない離着便で離陸の状態を心待ちにして待ちました。
しかし、あろうことか離陸した旅客機がここぞというときに左側にある樹々のなかに隠れてしまい孫たちとがっかりした思い出がありました。
帰りは空の駅「そらら」で楽しい時間を過ごしました。
あの近くの会社で定年後のアルバイトをしたことがありますが、戦闘機の離発着訓練の時はすさまじい音で、会話もままならない状態にびっくりしました。
住宅の防音工事の補助は出るそうですが、住んでいる方には同情してしまいます。もっとも慣れてしまうよと話している方もいましたが…。
早く国内、国際全便が再開されるといいですね。