灯油販売動向の変化

今年の北関東ではいまだ雪を見ていません。
隣の長野県や新潟県では積雪でゴルフ場がクローズドしており、
群馬県西部のゴルフ場は隣接県のプレイヤーで大賑わい。

高速道路で約３０分。峠一つを超えるだけで気候がまるで異なります。
群馬県は相変わらず空っ風で乾燥しています。

昔、私は長野県のＪＡなどに灯油を卸していた時期がありました。
当時から長野県と群馬県の灯油消費動向には大きな差がありましたが、今年などはかなり大きな格差が出ているようです。
特に地域差や客層、販売手法で大きな販売格差が出ているようです。

昨日は、石油業界紙の記者さんと灯油販売動向に関する意見交換をしました。
「店頭現金売り」と「定期配送」では大きな差が出ているようです。

現金店頭売りはどこでもかなり減販傾向で苦戦しています。
一方、ホームタンク設置の定期配送などでは順調な販売動向を示しています。

セルフ化やＳＳ閉鎖による影響も見逃せません。
特に「灯油受注センター」などを設置している企業では、地域の浮遊客取り込みで販売数量を大幅に伸ばしている企業も増えています。

業界の相対的には減販かも知れませんが、個別的な販売業者の動向の実態としては完全に明暗が分かれてきました。

売れない業者は半減し、配送体制が整備されている企業は大幅拡販といったところです。特に安定した利幅が確保できる今シーズンは大きな増収となっています。

今後、灯油の仕入調達価格が下がる可能性も高いため、さらに大きな収益確保も望める状況となっています。

やはり、灯油販売。特に外販配送に関するビジネスには地位性などに合わせた特殊なノウハウもあります。システムや配送体制構築に時間がかります。
灯油配送センター設置に関する事前広告宣伝による告知活動などが特に有効となっています。

何もせずに、例年の慣れ業務で行っている業者と積極的に取り組んでいる業者では全く認識が異なります。
販売オペレーションも工夫され配送コストも異なりますから競争になるはずがありません。

今後は、灯油外販で囲いこんだ優良顧客をどのように固定化し、油外収益に結びつけていくかが大きな課題となっているようです。

灯油販売による収益固定化が実は大きな経営格差を生んでいます。