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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

「親友とは、心から一緒に喜んでくれる人」という言葉の深み

2012-02-25 12:15:10 | 日記

  ちょっと古い本ではあるが、家の片づけをしていて本棚に「ビジネスマンの父から息子への30通の手紙」という城山三郎の訳書をみつけて読んだ。
  その中に、親子も含め人間関係を大切に考え「親友とは何か?」を問う中で、「一緒に泣いてくれる人は多いが、心から一緒に喜んでくれる人は少ない」というのが一番印象に残った。

  苦しい時に支えてくれるのが親友というように思っていたので、このコメントはやや衝撃的だった。
  でも、「親友は君の成功を、嫉妬心を交えないで喜べる人」というのを読んだ時、最近の2つのニュースが思い浮かんだ。
  
  まずは、事故死したホイットニー・ヒューストン。映画「ボディーガード」の爆発的ヒットで夫と齟齬が生まれ、あの澄み切った歌声の裏で、その後夫の暴力や自分や娘まで含めた麻薬中毒に彼女が苦しんでいたことを知った。彼女が夫を誠実に愛していたことが、問題を深刻化させ悲劇を生み出してしまったのだ、と感じた。

  いま一つは、オセロの中島の家賃滞納閉じこもり事件。これも、オセロの相方・松島の幸せな結婚、一方で自分の恋の破綻あたりから齟齬が生まれて、正体不明の占い師に振り回されるようになっていったようだ。

  ホイットニー・ヒューストンの夫が妻の成功を喜べる人だったら、中島が相方の幸せを一緒に喜べる友であり得たら、このような事態は起きなかったいえる。

  上記の本の著者は、友という時に家族も同じ人間として含めて言及しているが、親は無条件に子供の成功を一緒に喜べる関係にあると思うが、夫婦では夫の成功を妻は大いに喜べるだろうが、妻の成功を夫が一緒に喜ぶことは難しく離婚に結びつくことが多いように思った。

  夫の失職や事業の失敗での離婚が多いのにと結びつけて考えると、成功して喜びを享受できないのは不思議ともいえるが、男のプライドによる悲劇といえる。

  以前より共稼ぎが増えている現在。夫婦の関係はどう変わっているのだろうか?
  
  本の中には、過去の人々の残した言葉がたくさん出てくる。
  モンテーニュの「人生の価値は時間の長さではなく、その使い方で決まる。長生きしても空しい人もいる。人生に喜び(幸福)を見出すかどうかは、その身の上話ではなく、心の持ち方で決まる」というのもある。

  先人たちの言葉に耳を傾けながら、家族や友人と喜びを共有しながら、幸せに日々を過ごしていきたいと思った。という訳で、まだ読んでない方は、読んでみることをお勧めする。
  
  
  

コメント
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