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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

命の囁きが聞こえる中で

2020-05-14 00:30:33 | 日記

  1ヶ月以上の外出自粛を経て、久しぶりに仕事に復帰しました。まだ、非常事態宣言は延期されているので、まっすぐ仕事に行き帰宅するのですが、それでも、いつものこの季節にみているものにしばらくぶりにカメラを向けながら、心が浮き立ちました。

  ツバメがいつの間にかもうヒナが孵って、並んで顔を覗かせていました。

   (写真をクリックすると、他のツバメ情報も見られます)

  どんぐりの花が咲いて、いつものようにテントウムシの幼虫が育っているのをみつけました。

     

     

    職場の昼食スペースは狭い給湯室の中のテーブル。6人前後が一緒に食べるようになるので、いわゆる「3密」。マスクを取っての食事はゆっくり落ち着いて食べたい。同僚達と溜まった話をしたい気持ちは山々ですが、しばらくは我慢。飲み物を買って、お弁当をもって、昼食をひとりで公園へいって食べるようにしています。恵まれていることに、そばにいくつか公園もあるようなので、天気もよいので昨日は初めてのやや遠い公園に足を伸ばしてみました。

     ベンチにぽつぽつ座っている人はいますが、平和そのもの。

   のんびりと木陰のベンチに腰をかけ、日射しを浴びてゆっくりと昼食。あ~、正解でした。人は、こういう静かで穏やかな時間をもたないと心がしぼんでしまいますね。ムクドリがチュルチュルいってあちこちを飛び回る声も聞こえます。

   人の幸せは、静かに自然の中で、すべての人が穏やかに共に暮らせることではないでしょうか。自分だけの名誉やお金のためにあくせくして手に入れる幸せって、どんな幸せなのでしょう。

   今日の糧をおいしく食べることができたこと、自分の納得できる仕事を続けていられること、身体が健康であること、などなど、自分が恵まれていることに感謝しながら、ゆっくりと自然の中でひとときを過ごしました。

   日本の憲法の前文を思い出しました。

 「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」

   戦争の惨禍を経て日本が手にした憲法。日本人は平和を愛し、自分たちだけでなく全世界の人々と共に幸せを追求していこうと誓った。この理想を全力をあげて達成していこうと、この憲法で誓った。いったい、この中のどこに「軍隊」「国軍」などの文字を加える余地があるのでしょう。世界の中で苦しんでいるひとがいたら、互いに手を差しのばしていくことでしか、皆が「ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する」方法はないだろうに。「奪いあえば失い、分け合えば余る」。

   世界の生産力は、もう十分なところに行き着いていて、奪い合わなくても公平に分け与え合って、余るような水準にすでに達しているのではないでしょうか。それなのに、富の分配が偏っていて歪んだ社会では、争いが絶えることがない。

  人間の幸せは、公園の片隅でちいさな昼食を何にも脅かされることなく、静かに鳥の声を聞きながら取れること。「この小さな幸せを、世界の人がもれなく持てるように、みんなで努力すること」。それが、自分の小さな幸せを、いつまでも続ける保証となるのに。

  銃口を突きつけ合って幸せが訪れると思う人は、どのような顔をしてそんな馬鹿なことをいえるのか、鏡で自分の顔を見直さないといけない。きっと、鏡に写った他人に向けた銃口は自分に向けられている。

   

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