強風の中の火災で大きな被害を出した糸魚川市。
この年末の寒さの中、突然家を失われた方にはどのような言葉をお送りしたらいいか言葉もありません。
ただ、昨日12月29日の朝日新聞朝刊「糸魚川大火 ミキサー車奔走」は過酷な事態の中でも、1人の社長の機転が人びとの犠牲を減らすのに役立った行為として胸に残る記事となりました。
急激に水を必要としたため、防火用水が不足。「水が足らん」と言っている消防団員の声を聞いたコンクリート会社の社長さんが、ミキサー車に水をいれて運んでくるように指示。1台3000~5000リットルの水を10人の運転手が翌朝まで一睡もせずに各18往復。防火水槽に水を補給し続けたという。大火のニュースの映像を思い出しながら、その火の下でボランティアで消火を支え続けた会社があったことに心動かされた。
ひとりの人間の力は、大きな自然災害の前で非力だとも思えるが、ひとりの人の機転から人々の力が結集され大きな力にもなったこうした事例にふれると、自分も非力だけれど何かできるかもしれない。小さな力からでもいいから、はじめてみようと思えた。
「ミキサー車がなければどうなったかわからない」と消防本部の人も感謝しているとのこと。
さて、もう一つ、今回の火災で話題になったのが、周囲が全焼になった火災現場で、ただ1軒だけ残った金沢さんの家(「糸魚川大火に耐えた奇跡の1軒」
2007年の中越沖地震など地震災害が話題になる中で家を建てようと考えた金沢さんが、「丈夫な家」として依頼した家。
外壁や屋根はステンレス。窓はワイヤが入った2重硝子。費用は普通の家の1.5倍。窓も小さ目だが、ほぼ無傷。
「備え」というもの。コストをどう考えるかということを考えさせられた。
災害があった時、ひどかったというので済ませずにそこから何を学び取って備えていくか。それが大事だと思う。
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