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Hanshin Tigers Series 2024

太陽4回2失点…(11日・甲子園)

2006-03-12 21:31:35 | Pre-Season Game
 先発の下柳剛が予定通り(?)3イニングスを「0」に抑え、【4回表】から2番手、太陽がマウンドへ。3番・宮出隆自の初球145㎞でストライク! いきなりのその球速に思わず打席を外す宮出。2球目も145㎞が来て、これを打って出て、セカンドゴロ。そっちがその気なら、と真っ直ぐにヤマを張っていた宮出だが、太陽が球威で抑えきった。
 4番アレックス・ラミレスにも初球144㎞! 2球目の140㎞で完全に詰まらせて、セカンドフライ。5番グレッグ・ラロッカの初球にも144㎞! 2球目の143㎞でハーフスウィング、微妙な判定で「0-2」になり、3球目も144㎞が高めに浮いて「0-3」。4球目の144㎞でストライクを取り、5球目の139㎞で空振り。6球目(144㎞)7球目(142㎞)連続ファウル。粘るラロッカ。ラストボールは146㎞(MAX)が出たが、ファウルでタイミングが合ったか、これをセンター前に弾き返して、USAの勝ち。
 
 ここまで全てストレート。今日は真っ直ぐ1本で勝負する、と心に決めてマウンドに上がったのだろう。TV解説(GAORA)の佐々木恭介氏は「球が高い」と批判的だったが、これだけ球威があれば、そんなことは問題ではない。太陽の≪心意気≫を買いたい。
 6番・渡会博文の初球にも141㎞でストライク! 2球目、この日初めて変化球(スライダー)を投げて「1-1」。3球目(138㎞)ファウル。4球目スライダー(129㎞)を打たせて、セカンドゴロ。あれだけ真っ直ぐが走ると、この変化球も効いてくる。フウ~と大きく気を吐いて、マウンドを降りる太陽。緊張感が伝わってくる。

【5回表】先頭の米野智人にも140㎞の速球で完全に詰まらせるが、フラフラッと上がった打球がセンター前に落ちて、スタンドから溜息。8番・城石憲之には141㎞を打ち返されるが、セカンドライナー! 1塁ランナー米野が戻れず、ダブルプレー。
 9番ルーキー飯原誉士には3球目に初めてカーヴ(116㎞)を配して「2-1」。4球目のフォーク(129㎞)で空振り三振! 完璧なピッチング!! しかし、ダッグアウトに帰るその表情は納得が行っていない顔。求める境地が随分、高処(たかみ)にあるようだ。

【6回表】先頭の田中浩康にライトの頭上を越され、ノーアウト3塁。この回からキャッチャーは野口寿浩に代わっている。その影響が出たか、それとも飛ばしすぎて、疲れが出たか? 「1-1」からの138㎞を痛打された。
 2番アダム・リグスの初球も139㎞。2球目の136㎞を痛打され、センターバックスクリーン(左横)に飛び込む2ランホームラン! この回になって急に球速が落ちた太陽。やはりスタミナ切れか?
 3番・宮出、4番ラミレスにも連打を浴びて、観衆(11,417人)の溜息を誘うが、5番ラロッカをスライダー(124㎞)でサードゴロ・ゲッツーに取り、6番・渡会に粘られながら、「2-1」から外角低めに135㎞をビシッと決めて、見逃し三振! この球は良かったが、ガックリ肩を落として帰る太陽。

【7回表】のマウンドにも上がった太陽。7番・小野公誠をカーヴ(106㎞)でサードゴロ。このカーヴを有効に使いたい。8番・城石を136㎞でショートゴロ。代打・真中満を132㎞でレフトフライに打ち取り、太陽終了。
 福原忍の腰痛離脱による先発候補としてのマウンドだったと思うが、先発よりも中継ぎでの「適性」を垣間見せたようなマウンドだった。短いイニングなら、MAX146㎞が出る。藤川球児が先発失格の烙印を押された後、中継ぎで開花したように、太陽も「この道」があるのかもしれない。それとも「先発」に拘るか?

太陽 反省…4回2失点(デイリースポーツ)