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藤川、久保田の凱旋試合に大敗!(25日・大阪ドーム)

2006-03-25 22:11:45 | Pre-Season Game
 今日(25日)は「開幕投手」井川慶、ベテラン下柳剛の最終テスト登板であり、『WBC』(ワールド・ベースボール・クラシック)で“苦汁”を舐めた藤川球児と久保田智之の(それでも)凱旋試合だったが……

 井川は初回、いきなり石井琢朗にセンター前ヒットを許し、盗塁され、キャッチャー矢野輝弘の悪送球で3塁へ。金城龍彦にライトへ深々と犠牲フライを打ち上げられ、1点を献上。【2回表】にも種田仁にセンター前ヒットの後、村田修一に140㎞をセンターバックスクリーンに叩き込まれ、「0対3」。
【3回表】【4回表】こそ、3者凡退に打ち取ったが、開幕に向けて大いに不安の残る内容。今年の井川に関してはキャンプから(評論家諸氏の)評判が良くて、20勝を挙げた2003年に戻っている、と絶賛されていたが、それは大袈裟だった、と思う。昨年よりはマシ、「絶不調」だった昨シーズンよりは(多少の)上積みが期待できる程度だろう。

【5回表】の1イニングスを下柳が「0」で乗り切り、【6回表】は左腕・吉野誠のテスト登板だったが、左の鈴木尚典に1,2塁間を抜かれ、スイッチヒッターの金城にも叩きつけられて、1塁の頭上を越す人工芝ヒットで1,2塁。佐伯貴弘を久々にキレたスライダー(111㎞)で空振り三振に斬ったところで、4番手の相木崇に交代。
 ここで相木が後続を抑えれば、リリーフ「大」成功だったが、『WBC』代表の多村仁にライトへ打ち上げられ、4点を献上。ここで抑えれば、相木の評価もさらに高まったのだが。吉野、痛恨の1失点。公式戦では許されない失点だ。

【7回表】いよいよ藤川の凱旋登板。7番・村田を初球の148㎞でセンターフライに打ち取ったものの、『WBC』代表の相川亮二に142㎞の棒球を叩かれ、右中間に2塁打。球児はこの“棒球”が怖い。代打・小池正晃はいい当たりのショートライナー。一瞬『WBC』のアメリカ戦の悪夢が過ぎったが、2アウト。最後は石井を「2-3」にしながら、フォーク(133㎞)がすっぽ抜けて、外角に決まって、見逃し三振。まずまずの凱旋登板だった。

【8回表】からは「新・勝利の方程式」『NFK』の左腕・能見篤史が登板。2番・鈴木をスライダー攻めで見逃し三振。3番・金城には「1-3」にしながら、144㎞を打たせて、サードゴロ。4番・佐伯には「2-0」から3球勝負で外角に144㎞を決めて、見逃し三振! 見事なピッチングだった。安定感抜群。落ち着いて自信に満ち溢れている。意外に新しい職場が「天職」なのかもしれない。

 そして【9回裏】『WBC』で1球も投げなかった久保田が凱旋登板だったが……簡単に2アウトを取って、7番・村田も「2-2」に追い込んで、あっ、これは『WBC』代表の王貞治監督(福岡ソフトバンクホークス)の見識が間違っていたのか? と思ったが、5球目にバックネットに142㎞が直撃! 大暴投を投げて、ここから「おかしくなった」。
 村田を歩かせた後、8番『WBC』で同僚の相川にセンター前に弾き返され、代打・古木克明にもフォアボール(四球)。2アウト満塁になって、ここからは久保田にとっても、タイガースファンにとっても“修羅”の場面が続く。押し出しを与え、連続2点タイムリーヒットを打たれ、一挙5失点!! 王監督の見識は正しかった。

 久保田(26日)は明日も投げるだろうが、完全に調整に失敗している。途中出場、黒田博樹(広島東洋カープ)の代役で決まった『WBC』。黒田はその後、負傷も癒えて、順調に回復しているようだが、久保田は……これは「代役」を立てる必要があるかもしれない。

浜中 開幕1軍ピンチ (デイリースポーツ)