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Hanshin Tigers Series 2024

井川、轟沈!(31日・神宮)

2006-03-31 22:16:29 | Tokyo Swallows
 初回に2者連続三振を奪って、立ち上がり好調に見えた「開幕投手」井川慶。球速も146㎞を計測し、球が走っている。顔つきも昨シーズンの「屈辱」を晴らそうと気合が入り捲っている。しかし、こういうときにこそ、陥とし穴があるものだ。それは早くも【2回裏】に訪れた。

 4番アレックス・ラミレスを「2-1」に追い込んで、キャッチャー矢野輝弘は内角に構えたが、144㎞の速球は“逆球”になり、外角高めに上ずって、これを弾き返され、打球はライトスタンドへ舞い上がった。先制ホームランを許し、「0対1」。
 これで動揺したのか、続くグレッグ・ラロッカ、宮出隆自にもフォアボール(四球)を与え(さらにワイルドピッチで)ノーアウト1,3塁。ここで古田敦也(兼任)監督を「1-1」からチェンジアップ(125㎞)でファーストファウルフライに打ち上げさせたが、1塁塁審・渡真利克則が捕球を認めず「ファウル」と判定。またしても、タイガースOBだ!! 
 古田は浅いレフトフライに打ち取ったが、次は『WBC』(代表)宮本慎也。嫌なバッターが出てきた、と思ったが、案の定、初球(144㎞)を狙われ、ライト線を突き刺すツーベース!! この後、さらに1点を追加され「0対3」。

 タイガースの反撃は【6回表】この日「3打数3安打」の藤本敦士を3塁に置いて、4番・金本知憲が倒れた後、5番・今岡誠がライトスタンドへ追撃のホームラン! 「2対3」。
 今岡は【2回表】の第1打席でもレフトへ大飛球を放っているが、風は逆風。いい角度で上がったにも拘らず、信じられない失速を見せ、フェンス手前で落下。その教訓を活かして、見事な流し打ち。これぞ、今岡!
 しかし、藤本の出塁の後、3番アンディー・シーツもレフト線にヒットを放ったが、積極走塁で2塁を欲張り、OUT。この走塁ミスが痛かった。これが無ければ、3ランで「3対3」の同点になっていたのだが……
 しかし、これも微妙な判定だった。シーツのタッチの方が一瞬速く見えた。今日は悉く、シーツと塁審との相性が悪かった。同点になっていれば、その裏の井川の再度の失点も防げていたかもしれない。

 その【6回裏】またしても、宮本! サード今岡を強襲する内野安打で出塁し、代打・土橋勝征の犠打で1アウト2塁。ここで1番・青木宣親を「2-0」と追い込み、キャッチャー矢野が中腰に構えたにも拘らず、144㎞が内側に入ってきて、これを青木に流し打たれ、3塁線を破られた! これで「2対4」。これが結局、決勝点になった。

【8回裏】の途中からは新『NFK』の一角、能見篤史が登板。ノーアウト1塁で代打・岩村明憲と対峙したが、自信満々のピッチングで早々に「2-2」に追い込んで、6球目146㎞を外角低めにズバッと決めて見せたが、判定は「ボール」。3球目の144㎞の同じコースを「ストライク」に判定したにも拘らず、この判定。
「2-3」になって、同じ球で来ると読んだ岩村。その通り、同じ球で勝負に行ったバッテリーだが、物の見事にレフト前に流し打たれ、ノーアウト1,3塁にピンチ拡大。さらに青木も歩かせて、ノーアウト満塁!! 「新任」能見は開幕早々、窮地に陥る。
 しかし、この後が「圧巻」だった。田中浩康を空振り三振! アダム・リグスをショートゴロ、本塁封殺。4番ラミレスもショートゴロに打ち取り、満塁の危機を脱出。この日のせめてもの救いが、能見の快投だった。これで本人も自信になっただろうし、首脳陣も能見に「使える」目途が立った。タイガースファンも能見に「手応え」を感じて、勇躍、明日を迎える。明日こそ、勝つ!

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