野球少年は夢を見る…

Hanshin Tigers Series 2024

藤本、4打数3安打の固め打ち!(12日・甲子園)

2006-03-13 14:43:49 | Pre-Season Game
 読売ジャイアンツの先発は「新外国人」ゲーリー・グローヴァー。初回先頭の赤星憲広が四球で歩き、2番・藤本敦士がセンター前にゴロで抜けるヒットで繋ぎ、3番アンディー・シーツのセカンドゴロ併殺の間に1点先取。
【6回裏】も2番手のルーキー福田聡志から(2アウトから)藤本がセンター前ヒットで出塁し、3番・関本健太郎も続いて、4番・浜中治のショートゴロ・エラーの間に2点目。
【8回裏】にも先頭の赤星が、センターが打球判断を誤る3塁打で出塁し、藤本がセンター前ヒットで返して「3対0」。この日「4打数3安打」藤本の活躍が目立った試合だった。
 このまま待望の「2番」定着なるか? それとも鳥谷敬の逆襲=「1番」奪取はあるのか? 藤本と鳥谷。2年ぶりのライヴァル「争い」になっている。

 それにしても、ジャイアンツの守備はお粗末。【6回裏】の川中基嗣にしても、【8回裏】の矢野謙次にしても。こんな、お粗末なエラーは昔のジャイアンツなら、絶対にしなかった。寧ろこういうプレーはタイガースの“十八番”だったのだが……「強さ」が見事に入れ替わっている。
【8回裏】浜中に2ランを浴びて(5対2)降板した久保裕也がダッグアウトで原辰徳監督に呼ばれ、直立不動で叱責されていた。同じ東海大学の後輩ということもあり、彼には期待しているのだろう。タイガースファン的には、背番号「11」が随分「軽く」なったものだと思う。彼が現在の「低迷」ジャイアンツを象徴していると思える。

絶好調藤本 「開幕・2番」当確(デイリースポーツ)

太陽4回2失点…(11日・甲子園)

2006-03-12 21:31:35 | Pre-Season Game
 先発の下柳剛が予定通り(?)3イニングスを「0」に抑え、【4回表】から2番手、太陽がマウンドへ。3番・宮出隆自の初球145㎞でストライク! いきなりのその球速に思わず打席を外す宮出。2球目も145㎞が来て、これを打って出て、セカンドゴロ。そっちがその気なら、と真っ直ぐにヤマを張っていた宮出だが、太陽が球威で抑えきった。
 4番アレックス・ラミレスにも初球144㎞! 2球目の140㎞で完全に詰まらせて、セカンドフライ。5番グレッグ・ラロッカの初球にも144㎞! 2球目の143㎞でハーフスウィング、微妙な判定で「0-2」になり、3球目も144㎞が高めに浮いて「0-3」。4球目の144㎞でストライクを取り、5球目の139㎞で空振り。6球目(144㎞)7球目(142㎞)連続ファウル。粘るラロッカ。ラストボールは146㎞(MAX)が出たが、ファウルでタイミングが合ったか、これをセンター前に弾き返して、USAの勝ち。
 
 ここまで全てストレート。今日は真っ直ぐ1本で勝負する、と心に決めてマウンドに上がったのだろう。TV解説(GAORA)の佐々木恭介氏は「球が高い」と批判的だったが、これだけ球威があれば、そんなことは問題ではない。太陽の≪心意気≫を買いたい。
 6番・渡会博文の初球にも141㎞でストライク! 2球目、この日初めて変化球(スライダー)を投げて「1-1」。3球目(138㎞)ファウル。4球目スライダー(129㎞)を打たせて、セカンドゴロ。あれだけ真っ直ぐが走ると、この変化球も効いてくる。フウ~と大きく気を吐いて、マウンドを降りる太陽。緊張感が伝わってくる。

【5回表】先頭の米野智人にも140㎞の速球で完全に詰まらせるが、フラフラッと上がった打球がセンター前に落ちて、スタンドから溜息。8番・城石憲之には141㎞を打ち返されるが、セカンドライナー! 1塁ランナー米野が戻れず、ダブルプレー。
 9番ルーキー飯原誉士には3球目に初めてカーヴ(116㎞)を配して「2-1」。4球目のフォーク(129㎞)で空振り三振! 完璧なピッチング!! しかし、ダッグアウトに帰るその表情は納得が行っていない顔。求める境地が随分、高処(たかみ)にあるようだ。

【6回表】先頭の田中浩康にライトの頭上を越され、ノーアウト3塁。この回からキャッチャーは野口寿浩に代わっている。その影響が出たか、それとも飛ばしすぎて、疲れが出たか? 「1-1」からの138㎞を痛打された。
 2番アダム・リグスの初球も139㎞。2球目の136㎞を痛打され、センターバックスクリーン(左横)に飛び込む2ランホームラン! この回になって急に球速が落ちた太陽。やはりスタミナ切れか?
 3番・宮出、4番ラミレスにも連打を浴びて、観衆(11,417人)の溜息を誘うが、5番ラロッカをスライダー(124㎞)でサードゴロ・ゲッツーに取り、6番・渡会に粘られながら、「2-1」から外角低めに135㎞をビシッと決めて、見逃し三振! この球は良かったが、ガックリ肩を落として帰る太陽。

【7回表】のマウンドにも上がった太陽。7番・小野公誠をカーヴ(106㎞)でサードゴロ。このカーヴを有効に使いたい。8番・城石を136㎞でショートゴロ。代打・真中満を132㎞でレフトフライに打ち取り、太陽終了。
 福原忍の腰痛離脱による先発候補としてのマウンドだったと思うが、先発よりも中継ぎでの「適性」を垣間見せたようなマウンドだった。短いイニングなら、MAX146㎞が出る。藤川球児が先発失格の烙印を押された後、中継ぎで開花したように、太陽も「この道」があるのかもしれない。それとも「先発」に拘るか?

太陽 反省…4回2失点(デイリースポーツ)

喜田、故郷で先制2塁打!(9日・福岡ヤフードーム)

2006-03-11 15:33:33 | Pre-Season Game
 福岡ソフトバンク・ホークス先発の高橋秀聡に、初回3者連続三振に取られたタイガース。【2回表】4番・浜中治が4者連続三振に取られたものの、5番・今岡誠がセンター前に弾き返して、2アウト後、7番・林威助がシュートを流し打って、1,2塁。
 ここで8番スタメンに起用された地元・福岡のご当地選手、喜田剛が「ライヴァル」林威助に負けじと、ライト線を破るタイムリーツーベース!! 果して、喜田は開幕1軍に残れるか? 交流戦で再び、この福岡(ヤフードーム)に戻ってこれるか? 

 タイガースの先発は、このまま先発なのか? それとも中継ぎに回るのか、左腕・江草仁貴。初回いきなり先頭打者の大村直之を速球で詰まらせながら、サードの後方、レフト線に落ちるツーベースを許すが、2番「若い」城所龍磨(3年目)を3球三振。3番ホルベルト・カブレラをセンターフライに打ち取り、4番「主砲」フリオ・ズレータを早々に「2-0」に追い込み、最後は外角高めの速球(138㎞)で空振り三振! 
 見事な安定感! 先発ローテーション・ピッチャーの風格すら感じる。このまま先発陣に置いておきたいがどうなる……?

【2回裏】スーパールーキー松田宣浩(亜細亜大学)にフォーク2球を配して、空振り三振。6番「背番号69」井手正太郎にはセンター前に弾き返され、7番・移籍の「背番号0」仲沢忠厚(中日ドラゴンズ)にも(何故か)ストレートの四球を出し、1アウト1,2塁。
 3塁側ダッグアウトで岡田彰布監督が首を傾げている。久保康生ピッチングコーチが試合後「内容は最低」と評したのは、この辺りか。しかし、9番「打ち気満々」のベテラン鳥越裕介をセカンドゴロ併殺に打ち取って、難を切り抜けた。

【3回表】にも「打撃好調」2番・藤本敦士のタイムリーツーベースと4番・浜中の犠牲フライで2点追加。昨年の交流戦以来、福岡ドームへのコンプレックスは払拭できているか? 
【3回裏】江草は先頭の「正捕手」的場直樹を「2-0」と追い込みながら、4球ボールが続いて、四球。毎回走者を許す苦しいピッチングだが、1番・荒金久雄を見逃し三振。今日の球審(林忠良)は随分、高目を取る。この球審に助けられた面もある。2番・城所、3番カブレラもフライに打ち取る。

【4回裏】4番ズレータをフォークで空振り三振! しかし5番のスーパールーキーに第1打席の「お返し」のセンター前ヒットを浴び、しばらく1塁ベース方向を睨んでいた江草。専修大学と亜細亜大学だから、対戦経験があるのかもしれない。
 6番「背番号69」にも3塁線を割られ、7番・仲沢にも初球=死球。1アウト満塁のピンチを迎え、確かにこれは「最低」。しかし、ここからが江草の≪真骨頂≫。8番・鳥越、9番・的場を連続三振に斬り、予定の4回を投げ終えた。

 2番手にはクリス・オクスプリングが登場。【8回裏】先頭の柴原実に内角低目のストレートをライトスタンドに叩き込まれ、2番・城所には(今度は)内角高めを流し打たれる。球威の無さを感じるのだが……3番カブレラをショートゴロ併殺に取り、4番ズレータは落ちる球で空振り三振。こういうピッチングを見ると、中継ぎに向いているとも思えるが。

ダーウィン 虎先発陣に名乗り(デイリースポーツ)

能見、左肘に打球直撃!(8日・甲子園)

2006-03-09 19:04:34 | Pre-Season Game
 タイガースの先発、能見篤史は3回まで完璧なピッチングだったが、【4回表】左肘に打球の直撃を受け、降板。左肘だけに心配されたが、診察の結果は左肘打撲。骨折ではなくて、安心した。しかし、1週間はピッチングが出来ないらしい。ここまで「絶好調」順調に仕上げてきただけに、この1週間は「痛い」。

【4回表】「能見に代わりまして、井川」の場内アナウンスにどよめく観衆(5,600人)。(新装された)リリーフカーに乗って登場する井川も「異様な光景」。1アウト1,3塁の場面を引き継いだが、いきなり4番フェルナンド・セギノールに「1-2」からストライクを取りに行ったストレート(138㎞)を叩かれ、左中間突破のツーベース!! これで能見が2失点。
 5番・新庄剛志との対決でも、2球目をフルスイングされ、レフトにヒット!! この回3点目。6番・田中幸雄には「2-1」に追い込んだものの、チェンジアップ(120㎞)を巧く拾われ、1,2塁間を破られ、これで都合3連打。
 7番・木元邦之は142㎞でファーストゴロに打ち取ったものの、8番・鶴岡慎也に138㎞で三遊間を破られて、「0対5」。これで試合は壊れてしまった。

 井川は苦手なデーゲームの上に、殆ど経験のないイニング途中でのリリーフ登板、しかも緊急で準備不足もあり、こんなピッチングになってしまった。しかし地元・甲子園で「エース」がブザマな姿を見せてしまった。この「借り」は、次の12日の巨人戦(甲子園)で返してもらいたい。

 タイガースは3点を返して、「3対5」。何とかゲームメイクして、3番手には期待の新戦力、相木崇がマウンドに上がる。【6回表】こそ期待通り、3者凡退に抑えたが、【7回表】に捉まる。1アウト後、9番・飯山裕治を「2-1」に追い込みながら、甘く入ったカーヴ(115㎞)を捉えられ、左中間フェンス直撃のツーベース!! 
 1番ホゼ・マシアスにも初球(140㎞)を狙われ、ピッチャー相木の足を直撃して、センター前に抜けるタイムリーヒット!! 能見に続いて「またか!」と心配されたが、相木は大丈夫だったようだ。これで「3対6」。相木にとってはこの「1」失点の方が痛かっただろう。

 4番手には、その相木の「ライヴァル」桟原将司。前回(5日の倉敷)で打ち込まれているだけに、気合が入っただろうが、【7回表】先頭の森本稀哲に「2-3」にして、142㎞を打たれて、三遊間に内野安打を許し、1アウト後、7番・木元には「2-1」に追い込みながら、スライダー(124㎞)をセンター前に運ばれ、1,2塁。ここで8番・鶴岡をショートゴロ併殺に打ち取り、何とかピンチを切り抜けた。
【9回表】にも先頭の飯山に初球(137㎞)をセンター前に弾き返され、その後2アウトを取ったものの、途中出場の紺田敏正に「0-3」。ダッグアウトの岡田彰布監督の表情が曇る。結局「意味不明」のストレートのフォアボール(四球)を出し、ピンチ拡大。
 同じく途中出場の小田智之をレフトファウルフライに打ちとって、何とかイニングを終えたが、不安定極まりないピッチング。今シーズンも大事な場面では使えそうにない。開幕1軍も黄色いランプが点滅したまま、だろう。

能見打球直撃!開幕ギリギリ(デイリースポーツ)

安藤の試運転、4回無失点(7日・甲子園)

2006-03-08 22:38:36 | Pre-Season Game
 地元・甲子園に2006年の初登場、初戦の先発は安藤優也。初回2アウト後、3番・磯部公一にコーナー(外角低目)を狙いすぎて、「0-2」にして、3球目も同じコースに投げるが、これを狙い打たれて、レフト頭上を越すツーベース!! 甲子園の観衆(4,391人)からは落胆の溜息……「あれは捕ってくれヨ」の意思表示。レフトは林威助。林のグラブを掠めて、打球はフェンス手前で弾んだ。2アウト2塁。
 しかし4番ホゼ・フェルナンデスをシュート(138㎞)で詰まらせて、ボテボテのサードゴロ。サード今岡誠が仕留めて、初回のピンチ(得点圏)を難なく切り抜けた。

【2回表】先頭のリック・ショートにも2球続けたスライダー(127㎞)を狙われ、センター前ヒットを許す。今日はこれがテーマか? キャッチャーは「正妻」矢野輝弘。6番(川口)憲史の送りバントはキャッチャー正面。矢野が2塁で封殺して、まず1アウト。7番・吉岡雄二も初球(139㎞)を打って、ショートゴロ併殺。「貧」打線に助けられているか?

【3回表】「正捕手」藤井彰二には初球カーヴ(112㎞)から入り、ツーシーム(129㎞)を打たせて、サードゴロ。9番「伏兵」鉄平にも初球カーヴ(113㎞)から入るが、今度はツーシーム(132㎞)をセンター前に弾き返される。続く1番「二世選手」森谷昭仁にも同じくツーシーム(129㎞)をセンター前に運ばれる。使えるのか、新球ツーシーム? 
 2番「懐かしの」沖原佳典が初球のスライダー(125㎞)を打ち上げてくれて、ライトフライ。3番・磯部を2球「内」を突いて、2球「外」を突いた後、「2-2」からスライダー(126㎞)を引っ張らせて、ファーストゴロ。計算通り、か。

【4回表】4番フェルナンデスを139㎞で打ち上げさせ、フェルナンデスの絶叫を引き出しつつ、セカンドファウルフライ。5番ショートには141㎞で詰まらせるが、ダイヴしたセンター赤星憲広の前に落ちて、ツーベースを喫するが、6番・憲史を137㎞で詰まらせて、ファーストゴロ。7番・吉岡を空振り三振。
 毎回ランナーを許しながら、無失点で切り抜けた安藤。これはリリーフ時代のリズム、だ。まだ先発のリズムが戻っていないようだ。球が全体的に高めに集まっていて、それを痛打されていた。球が低めに集まるようになれば、安藤も「本調子」。これから、だろう。

【5回表】甲子園初戦の2番手に下柳剛、登場。1アウト後、9番・鉄平に初球(127㎞)を狙われ、ライトの頭上を越される。ライト浜中治の「肩」を見越して、鉄平は3塁に向かうが、普通に送球が返って来て、3塁で憤死。もはや浜中の「肩」に問題は、ない。

【6回表】先頭の磯部に「2-3」にして、粘られた挙句、死球を与えるが、4番フェルナンデスを「2-0」に早々に追い込み、最後は外のシンカー(132㎞)を打たせて、ショートゴロ併殺。
 5番ショートはショート鳥谷敬のエラーで出塁を許し、続く代打カツノリにまでライト前ヒットを許すが、この試合のブレーキ=7番・吉岡をシンカー(121㎞)で空振り三振に打ち取り、お役目御免。下柳の試運転も無事に終了した。

【6回裏】今岡誠のタイムリーと桧山進次郎の3ランで(ようやく)先制したタイガース。【7回表】こちらは毎回が最終テストの様相、3番手に左腕・吉野誠。先頭の藤井を「2-1」に追い込みながら、何の変哲もない130㎞を思い切り引っ張られ、レフト林の頭上を(今度は)遥かに越すツーベースを浴び、いきなりノーアウト2塁。
 しかし9番・鉄平を「左対左」の有利を生かし、ファーストゴロ。続くスイッチヒッター森谷には「2-3」にするが、今度は130㎞を内角低めに決めて、見逃し三振。この回から代わったキャッチャー野口寿浩はこの球が先頭の藤井に欲しかった、のだろう。
 2番・沖原もスライダー(112㎞)で打ち取って、ボテボテのサードゴロ。今度は代わった前田忠節が捌いた。ダッグアウトで岡田彰布監督が拍手で迎える。

【8回表】先頭の磯部に「2-3」にして、吉野も粘られるが、最後はスライダー(112㎞)をキャッチャーが外角に構えたにも拘らず、ど真ん中に決まって、呆然と見送る磯部。1アウト。
 続く(途中出場)山下勝充には三遊間を破られるが、佐竹学をセカンドゴロ封殺。カツノリにはレフト線を破られ、甲子園の観衆(思わず)「おおっ」。2,3塁にされるが、ここで何とか踏ん張り、この試合のブレーキを踏む男、7番・吉岡をファーストゴロに打ち取った。
 吉野のテストは続く。『J』ジェフ・ウィリアムスの「代役」探しは続く。江草仁貴の『E・FK』になるのか、それとも吉野が復権して『Y・FK』結成なるか? ≪連覇≫を狙うタイガース、今年のキーマン達の戦いが続く。

“ミギティ”安藤の使える新兵器(デイリースポーツ)

ダーウィン、151㎞!(オープン戦|5日・倉敷)

2006-03-06 19:49:07 | Pre-Season Game
 タイガースの先発・杉山直久は【2回表】まで順調だったが、前日(4日)のクリス・オクスプリング同様、【3回表】に捉まる。先頭の高校生ルーキー(1巡目)住谷銀仁朗(平安高校出身)に甘く入ったスライダー(121㎞)を叩かれ、レフトスタンドに飛び込むホームランを喫する。
【4回表】には3番・中島裕之に四球を与え、4番“おかわりクン”中村剛也に140㎞の棒球をフルスイングされ、3塁線を破られ、2,3塁。1アウト後、石井義人を「2-1」に追い込みながら、粘られ「2-3」にして、勝負球(140㎞)がど真ん中に来て、センターに大飛球! 背走した赤星憲広が辛うじてキャッチして、2点目を献上。さらに7番・貝塚政秀にも初球のスライダー(124㎞)を引っ張られ、1塁線を破られ、3点目を献上する。
 杉山も「不安」だ。「10勝」どころか、先発ローテーション入りの危機、だ。たった1年の実績でシーズンオフの契約更改交渉で大幅UPを要求していた杉山。その時点で危惧の念を持っていたが……実質2年目のジンクスに嵌っている可能性が高い。

 2番手の桟原将司も2失点で降板し、失望だけが交錯したマウンドで、3番手のダーウィン・クビアンが≪快投≫を見せてくれた。【7回表】先頭の後藤武敏に初球から145㎞! 肩で大きく息を吐いて、テスト登板の緊張感を窺わせる。
 2球目ファウルの後、3球目に149㎞がとんでもない球! キャッチャーミットを掠め、バックネットに直撃!! 物凄い、球だ。4球目148㎞で(バックネットに)ファウル。完全に振り遅れている。勝負に行った新球フォークが外れて「2-3」になるが、最後は148㎞で捻じ伏せ、ショートゴロ。
 1番・栗山巧の初球にも149㎞! 2球目も148㎞でインコースを突き、3球目も同じ球(148㎞)で打ち上げさせ、ファーストフライ。2番・赤田将吾には150㎞でピッチャーゴロ。高く上がった打球を素早く処理して、間一髪OUTにして、胸を手で叩いて、撫で下ろすダーウィン。完璧なピッチング!

【8回表】先頭の中島に146㎞を叩かれ、三遊間を破られるが、4番・中村には初球スライダー(134㎞)で空振りさせ、“おかわりBOY”を唖然とさせる。2球目も同じ球で空振り。3球目(149㎞)で外角低目を突いて、4球目(146㎞)はインサイド。5球目(148㎞)でファウルを振り遅れさせ、最後はインサイドに150㎞で空振り! これは打てない。
 5番の“安全牌”(新外国人リーファー)の4球目にも150㎞を計測。「1-3」になるが、5球目(134㎞)に落として、6球目もフォーク(128㎞)で空振り三振! 6番・石井の5球目には151㎞を計測するが、「2-3」。最後はフォーク(129㎞)をバットを止められ、四球。しかし、7番・貝塚にも「1-3」にするが、147㎞でファウルを打たせ、最後はフォーク(127㎞)を打たせて、ライトフライ。
 鮮烈なピッチング、だった。スピードガンを毎回見る楽しみを味合わせてくれる。今シーズンこそ1軍に定着して、昨シーズンの藤川球児のような役割を務めることが出来そうだ。ダーウィンに目途が立てば、左腕・江草仁貴を先発に回せる目算も立つ。進化したダーウィンこそが、『J』ジェフ・ウィリアムスの真の「代役」になるかもしれない。

【9回表】「5対5」の同点でマウンドに上がった4番手、1軍当落線上の金沢健人だったが……簡単に2アウトを取って、1番・栗山も「2-2」に追い込んだが、「2-3」にして、勝負球のインコースの143㎞を強引に引っ張られ、1,2塁間を破られる。ダーウィンなら、これでファウルが取れるのだが……
 代打・平尾博嗣も「2-2」に追い込むが、決めに行った143㎞が高く浮き、最後のシュート(141㎞)も決まらず、2アウト1,2塁。ここで3番・ランナーを溜めて迎えてはいけないバッター、中島。「1-1」からのスライダー(125㎞)を「大」空振り。この空振りに騙されたバッテリー。4球目にも同じ球(125㎞)を配するが、これをフルスイングした中島。レフトスタンドに高々と舞い上がり、ボール際に飛び込む3ランホームラン! 
 金沢、悪夢の3失点。痛すぎる3ラン、だった。これでチャンスは潰えたか? 決め球が無いのが致命的だ。いつも追い込んでから打たれている。「5対8」タイガースはこの日も敗れて、2連敗。この時期のオープン戦とはいえ、投手陣の失点の多さが気になる。

ダーウィン151キロ!“代役”進化した (デイリースポーツ)

オクスプリング悪夢の6失点!(オープン戦|4日・大阪ドーム)

2006-03-05 20:50:05 | Pre-Season Game
 3回6失点。しかし自責点は「0」。(結果だけを見れば)そんなに悪いピッチングではなかった、と思いたいが……タイガース先発クリス・オクスプリング。【3回裏】1アウト後、2番・村松有人を「2-0」に追い込みながら、キャッチャー矢野輝弘が「3球勝負」の欲を掻いて(?)インサイドに構えたが、速球(142㎞)が真ん中高めに浮いて、これをセンター前に弾き返され、初ヒットを許す。これでリズムを崩したのかもしれない……

 3番ジェイソン・グラボウスキーも「2-1」と追い込みながら、4球目(138㎞)のファウルがキャッチャー矢野のミットに触れ、打撃妨害を採られ、1アウト1,2塁。矢野の責任、だ。
 4番・北川博敏に初球のカーヴ(115㎞)を狙われ、ライト前ヒットを浴び、1アウト満塁。5番クリフ・ブランボーにも初球(139㎞)を狙われ、レフトへ大飛球! 3塁ランナー還って、まず1失点。そこから5連打を浴びる……!!
 6番・水口栄二には2球目の何の変哲もない速球(140㎞)を叩かれ、左中間を破られ、2者還って、3失点。7番・後藤光尊には(同じく)2球目(139㎞)を流し打たれ、三遊間を破られ、2アウト1,3塁。8番・阿部真宏には「2-1」に追い込みながら、インサイドの速球(136㎞)を振り抜かれ、レフト線にツーベース!! これで4失点。
 9番・前田大輔には初球スライダーでストライクを先行しながら、2球目も同じ球(135㎞)を配して、これを狙われて、ライト前ヒット!! 2者が還って、これで6失点。尚も1番・谷佳知に初球(139㎞)をライト前に持っていかれ、ここで久保康生ピッチングコーチが通訳を伴って登場。
 これで少しは冷静になったか、2番・村松にも初球(139㎞)を狙い打たれるが、サード今岡誠が処理して、3アウト。このオクスプリング、コントロールは良いが、打たれ出したら止まらないピッチャーかもしれない。アテネ・オリンピック(2004年)で日本代表を斬り切り舞させた面影は微塵も残っていない。先行きが心配、だ。

 2番手のエース井川慶が8球で3者凡退に打ち取って、安心させるが、3番手の福原忍が【6回裏】に2失点。先頭の村松に3塁線を破られ、1アウト後、北川に「2-3」にして、勝負球(144㎞)が甘く入り、センター前に叩かれ、まず1失点。ブランボーにもスライダー(128㎞)を左中間に持って行かれ、1アウト2,3塁。後藤のセカンドゴロの間に3塁ランナーが還って、2失点。
 福原も心配だ。昨シーズンの不調から脱却できていない。この日は中継ぎテストも兼ねていたのかもしれないが、こんな調子では中継ぎでも怖くて使えそうにない。2回を投げて、ヒット5本を浴びて、2失点。次は先発になるだろうが、そこで「いい結果」を残せるか?

 そんな福原の「不安」を払拭させてくれたのが、4番手の左腕・江草仁貴。【7回裏】に登場して、3者連続三振! 相川亮太を「2-1」に早々に追い込み、高目の速球(142㎞)を振らせ、ベテラン的山哲也には一転、初球スライダー(127㎞)から入り、「2-3」にされるが、最後はインローに143㎞を投げ込み、見逃し。若手の坂口智隆にはスライダー2球で追い込み、143㎞でファウルを打たせ、最後はスライダー(129㎞)で空振り。
 見事なピッチング、だった。そのテンポの良さが、味方の攻撃にもいい影響を与えると思ったら、【8回表】に2点を返したタイガース。最終的にはオクスプリングの序盤の失点が祟り、「5対8」で敗れたが、江草が『J』ジェフ・ウィリアムスの代わりを務められる証(あかし)を示して見せた。

桧山2発!右翼争いオレを忘れるな (デイリースポーツ)

安芸キャンプ終了!(2日)

2006-03-03 21:01:48 | Aki Camp
 昨日(2日)で安芸キャンプも終了。30日間に亘ったタイガースのスプリングトレーニングも終わり、いよいよ明日(4日)から実戦モード=オープン戦に(本格)突入する。このキャンプを通じて、大体の戦力把握は出来た。ズバリッこの時点での開幕1軍登録メンバー(28人)を予想してみたい。

【先発】井川慶 下柳剛 安藤優也 杉山直久 能見篤史
福原忍 クリス・オクスプリング(ダーウィン・クビアン)
【中継ぎ】江草仁貴 桟原将司(相木崇) 吉野誠(中村泰広)
【抑え】藤川球児 久保田智之

 能見がキャンプ中盤から調子を上げ、江草と肩を並べるくらいに。江草は【先発】で使いたいところだが、ジェフ・ウィリアムスの戦線離脱でやもを得ず中継ぎに配置。『JFK』に代わる『E・FK』結成なるか? 
 先発6人目は福原と新外国人オクスプリングとの争い。オクスプリングが勝つようなら、福原は【中継ぎ】に降格か。福原が勝てば、ダーウィンが1軍に昇格か? オクスプリングの実力は未だ計り知れない。オープン戦のピッチングが非常に注目される。

1番ショート 鳥谷敬 
2番センター 赤星憲広 (上坂太一郎)
3番ファースト アンディー・シーツ(町田公二郎)
4番レフト 金本知憲 (中村豊)
5番サード 今岡誠 (片岡篤史)
6番ライト 浜中治 (桧山進次郎)(林威助)
7番キャッチャー 矢野輝弘 (野口寿浩)(浅井良/岡崎太一)
8番セカンド 藤本敦士 (関本健太郎)

 キャッチャーは2人制を採らざるを得ない。浅井か岡崎を入れるのなら、右の代打要員の町田が外れることになるか? しかし右の代打は欲しい。ここはオープン戦で浅井がバッティングでアピールする必要がありそうだ。
 左の代打要員は桧山、片岡、林と3枚揃って強力。交流戦では浜中がDH(指名打者)に回り、桧山がポジションに就くことになるか? 

 セントラル・リーグでは13年≪連覇≫が無い。タイガース史上では1度も無い。その偉業に挑む。まずは日本シリーズ4連敗の屈辱を晴らすべく、開幕戦、敵地、鬼門の神宮でヤクルト・スワローズを叩き、波に乗って、交流戦の緒戦で千葉ロッテ・マリーンズに雪辱を期す。
 現時点での死角は無い、と言いたいところだが、ジェフ離脱は痛い。『JFK』の一角が崩れ、他球団はほくそえんでいるだろう。右の球児と久保田の速球派の間に挟む左のジェフに「価値」があったのだが、そこに『E』江草を入れて、効果があるかどうか……速球派を3人並べることで齟齬を来たさないか? やはり≪連覇≫に死角あり、だ。

第2の球児は江草と能見や!(デイリースポーツ)

ダーウィン、146㎞!(紅白戦|28日・安芸)

2006-03-01 20:29:43 | Aki Camp
 今日(3月1日)が雨の予報で、予定されていた紅白戦を1日前倒して、昨日(28日)行われた。登板したのは紅組先発の下柳剛に2番手・杉山直久、3番手に橋本健太郎。白組が先発・福原忍で2番手に安藤優也。いずれも過去2戦の紅白戦で打ち込まれた主力投手たちだ。
 云わば、この日は「追試」。仕上がり具合が試されたが、下柳は1回を無失点。福原、安藤、杉山も無失点で切り抜け、さすがのピッチングを見せた。問題は中継ぎで期待される橋本と、ジェフ・ウィリアムス離脱後の「代役」に期待される(白組2番手の)ダーウィン・クビアンだが……

【4回裏】先頭の5番・今岡誠に初球シュート(135㎞)が顔の付近を通過する。これで萎縮したのか、マウンド上の橋本。2球ボールが続いて「0-3」。4球目にストライクを取りに行った真ん中高めの球(135㎞)を今岡に狙われ、レフトへライナーのファウル! これも萎縮の要因。ラストボールはチェンジアップ(119㎞)の抑えが利かずに四球。
 続く秀太は(定石通り)初球(138㎞)を打って、レフトフライに打ち取るが、7番・野口寿浩に「2-0」に追い込んで、3球目に外角低めに速球(131㎞)を決めるが、判定は「ボール」。球審の微妙な判定の後、6球目のチェンジアップをバットを投げ出しながら、センター前に持っていかれ、1アウト1,2塁。
 動揺した橋本は8番・上坂太一郎に「0-3」にして、ストライクを取りに行った4球目(144㎞)をセンター(左中間)に弾き返され、2者が還って、「2対0」。橋本の調整遅れが目立つ。昨シーズン後半の失調から脱却できていないか? 

【5回表】ダーウィンは4番・浜中治に初球(141㎞)を打たせて、セカンドフライ。紅白戦に初登場の5番・矢野輝弘を2球目(136㎞)6番・町田公二郎を4球目(138㎞)いずれもショートゴロ。
【6回表】7番・中村豊も3球目(132㎞)でサードゴロに打ち取り、快調なピッチングに見えたが、8番・前田忠節に右中間を破られ、9番・岡崎太一にも三遊間を破られ、1アウト1,3塁。
 ここで1番・赤星憲広を「2-0」に追い込んで、3球目に145㎞を計測するが、4球目のお辞儀した速球(135㎞)を巧く掬われ、センター前にクリーンヒットを浴びる。これで「2対1」。
 この後は「速球に弱い」2番・関本健太郎を「2-2」から146㎞(MAX)の速球で空振り三振に仕留め、続く筒井壮も143㎞で詰まらせ、ファーストゴロ。1塁手アンディー・シーツの好守にも救われ、後続を断ち切った。
 
 紅組の4番手は桟原将司。【6回裏】4番・桧山進次郎に初球スライダー(124㎞)を打たせ、センターフライ。5番・今岡には140㎞で詰まらせ、ショートゴロ。6番・秀太には「2-3」にするが、142㎞でファーストゴロ。
【7回裏】先頭の野口に初球(111㎞)を打たせ、センターフライ。8番「好調」打席で何か呟いている上坂には「1-2」から144㎞を連発するが、最後の決め球が「ボール」に判定され(微妙な判定)「2-3」になるが、最後は140㎞を打たせ、ファーストゴロ。
 最後の打者・藤原通には「1-1」から144㎞で振り遅れさせ(ファウル)最後は142㎞の高めのボール球を振らせて、空振り三振! 1軍生き残りを懸ける藤原の何とも「無念」そうな表情が印象的だった。

スペ砲開幕絶望…“右翼戦争”脱落(デイリースポーツ)