藤沢周平の「三屋清左衛門 残日録」のドラマスペシャル版を初めて観たのは昨年。
30年前 NHKで放送のドラマは欠かさず見たつもりでも、見落としていたのです。
シリーズ放送の14話までとは、少し異なる印象。
私が「残日録」が大好きで、主人公に共感を持っていることを知っているかみさん。
そこで 手配してくれたDVDの中に見たことのない6枚目。
それが 「仇討ち!」~播磨屋の決闘~2時間の特別編。
万事 冷静な清左衛門に過激な一面が。
若いころ少し負い目のあった友人の非業の死に際し、仇を討つのです。
改革派に敗れ、政権を手放しながら、再度返り咲きを狙う元家老がその仇。
執政時に犯した悪事の証拠を突きつけ、切腹にまで追い詰める清左衛門。
このドラマに、森繁久彌や浅丘ルリ子も登場。
存在感のある森繁はともかく、時代劇の雰囲気ではない?浅丘のキャスティングにはびっくり。
最後の「残日録」への、力の入れ方はさすがNHKです。
若いころ 清左衛門の代りに婿に行き、家族から不遇の扱いを受けた友の敵討ち。
友への負い目と理不尽な藩の重役への「怒り」が、過激な行動へ衝き動かしたのでしょう。
温厚で思慮深い主人公の「変貌」ぶりに共感しながらも、少し違和感も。
討たれた元家老職側の「怨念」や、政権への未練が多分残ったのではないかと深読み。
数年で巻き返す力を持った派閥の力が、近い将来復元力を持つ可能性も。
一介の「隠居」にしてやられた「恨み」が残るかもしれません。
藤沢の原作とドラマに、なぜか「執着」する私です。
サラリーマンを50年、高齢者ながら、いまだに「悟りきれない」自覚が。
「清左衛門の生き方」に憧れているからでしょう。
昨日 母親のかかりつけ医だった「さとう医院」の医院長が、我が家に弔問に。
葬儀に生花をいただき、後日香典もいただいたのに、重ねて仏壇に線香も。
私より一回り若い多忙な医師ゆえに恐縮です。母親も喜んでいるでしょう。
コロナが落ち着いたら、一緒に食事をしようとの言葉にも感謝です。
一昨日 瀬戸内海の瀬戸田から、ネーブルが届きました。
毎年 この時期に取り寄せる私の大好物。近隣の友人には、手配り。
遠隔地の東日本の友人たちには直送。柑橘類の少ないエリアのメンバーには好評。
私の「残日録」のページは少ないものの、友との交流は書き続けます。
画像 仲代達也(中央) NHK「残日録}より
ネーブル 柑橘類の島 瀬戸田 産