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「残日録」特別編「仇討ち!播磨屋の決闘」

2023年01月15日 | 藤沢周平

藤沢周平の「三屋清左衛門 残日録」のドラマスペシャル版を初めて観たのは昨年。

30年前 NHKで放送のドラマは欠かさず見たつもりでも、見落としていたのです。

シリーズ放送の14話までとは、少し異なる印象。

 

私が「残日録」が大好きで、主人公に共感を持っていることを知っているかみさん。

そこで 手配してくれたDVDの中に見たことのない6枚目。

それが 「仇討ち!」~播磨屋の決闘~2時間の特別編。

 

万事 冷静な清左衛門に過激な一面が。

若いころ少し負い目のあった友人の非業の死に際し、仇を討つのです。

改革派に敗れ、政権を手放しながら、再度返り咲きを狙う元家老がその仇。

執政時に犯した悪事の証拠を突きつけ、切腹にまで追い詰める清左衛門。

 

このドラマに、森繁久彌や浅丘ルリ子も登場。

存在感のある森繁はともかく、時代劇の雰囲気ではない?浅丘のキャスティングにはびっくり。

最後の「残日録」への、力の入れ方はさすがNHKです。

 

若いころ 清左衛門の代りに婿に行き、家族から不遇の扱いを受けた友の敵討ち。

友への負い目と理不尽な藩の重役への「怒り」が、過激な行動へ衝き動かしたのでしょう。

温厚で思慮深い主人公の「変貌」ぶりに共感しながらも、少し違和感も。

 

討たれた元家老職側の「怨念」や、政権への未練が多分残ったのではないかと深読み。

数年で巻き返す力を持った派閥の力が、近い将来復元力を持つ可能性も。

一介の「隠居」にしてやられた「恨み」が残るかもしれません。

 

    藤沢の原作とドラマに、なぜか「執着」する私です。

サラリーマンを50年、高齢者ながら、いまだに「悟りきれない」自覚が。

「清左衛門の生き方」に憧れているからでしょう。

 

     

 

昨日 母親のかかりつけ医だった「さとう医院」の医院長が、我が家に弔問に。

葬儀に生花をいただき、後日香典もいただいたのに、重ねて仏壇に線香も。

私より一回り若い多忙な医師ゆえに恐縮です。母親も喜んでいるでしょう。

コロナが落ち着いたら、一緒に食事をしようとの言葉にも感謝です。

 

一昨日 瀬戸内海の瀬戸田から、ネーブルが届きました。

毎年 この時期に取り寄せる私の大好物。近隣の友人には、手配り。

遠隔地の東日本の友人たちには直送。柑橘類の少ないエリアのメンバーには好評。

 

私の「残日録」のページは少ないものの、友との交流は書き続けます。

 

画像    仲代達也(中央)     NHK「残日録}より

      ネーブル         柑橘類の島  瀬戸田 産

 

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「残日録」仲代達矢vs北大路欣也

2022年08月21日 | 藤沢周平

「日残りて昏るるに未だ遠し」。

30年の時間を経て、同じ原作を映像化した2本の「ドラマ」。

それは 藤沢周平の「三屋清左衛門残日録」。

 

30年前主人公を演じたのが仲代達矢、息子の嫁が南果歩。

直近の配役が北大路欣也と優香。

両方とも、さすがと感じさせる配役と演出。

 

好き嫌いで言うと仲代、南の昔のドラマが好きです。

北大路や優香は「明る」すぎて、「幸せすぎる」と思うのは偏見か?

仲代は設定の年代より若い時の演技のためか、「枯れてない」感じ。

 

しかし 嫁に遠慮しながら「小遣い」をもらう仲代の心の「葛藤」に好感。

南演じる「嫁」は頭が良くて、気も強く、舅の仲代にストレートな物言い。

現実的な家庭を再現する絶妙な舅・嫁のやり取りに思わず「にんまり」です。

 

「隠居」でなく現役の私、サラリーマン50年を過ぎました・

また子供は4人とも娘のため、「嫁」とのやり取りもなし。

でもなぜこの原作やドラマに惹かれるのか?

 

「元用人」の「三屋清左衛門」ほど「高禄」ではなかった自分。

でも 今必要とされ、誰かの役に立つことができることに共感するのです。

孫のような世代の就職のために、走り回ることが大好き。

何より 就職が決まった本人や、雇った雇用主も喜ぶ「ウィンウィン」の関係。

 

悩みながら決断する主人公の周りに、支援する奉行や道場仲間。善意の仲間も存在。

私には「嫁」はいないが「婿」たちや、職場や友人・知人は存在。

「もう お父さんたら・・」と認知気味な私を揶揄しながらも接してくれる娘たち。

この盆も3人の娘たちが帰省し、顔を見せてくれました。

 

   

 

週末 訪問したある老人クラブの新会長がコロナ闘病中だったため、大慌てで退散。

万が一の感染と濃厚接触者にならないように、この日は職場を早退。

「喉」に違和感を覚えたものの、熱も出ず、ホッと一安心。

 

あと5年くらいは、元気で運転し、あちこちに出かけたいもの。

私の「残日録」もう少し、ページが増えそうです。

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理想の「舅(しゅうと)と嫁」

2007年06月30日 | 藤沢周平
家族関係が良いことは最高の幸せです。
私が見聞きした中ですばらしい関係があります。

私には4人の娘がいますが、息子はいません。
息子が欲しいとの憧れと、もしいたならその嫁との関係はどうあるべきかを,テレビの時代劇のドラマに探し当てました。

NHKのBS2 火曜日夜7時45分からの藤沢周平の原作の「三屋清左衛門残日録」がそうなのです。
連続ものであと数回しか放映されませんが、もう何回も再放送されています。
ビデオに撮ることが多いのですが、何回見てもニヤッとしたり涙したりします。

主人公はリタイアーした52~3歳の初老の武士です。(今なら60歳代?)
藩の重職を勤めた頑固だが自分の立場をわきまえている舅です。嫁は少し気の強い頭のいい女性です。主人公は亡くなった奥さんが忘れられないため、うわごとで奥さんの名を呼び、つい嫁との比較をしてしまうのです。それが悔しい嫁が一生懸命尽くすのです。
たまに帰ってくる実の娘の存在感より、嫁の方が気になり感謝もするのです。

そのやり取りがおかしくもあり、泣かせるのです。
藩の勢力争いがストーリーの縦糸ですが、それより人間関係が面白いのです。

普段はやさしい声も掛けず家のことはまかせっきり、亡くなったあと後悔している主人公は,私も含め大半の男特にサラリーマンは思い当たるでしょう。

この主人公三屋清左衛門の「日残りて 昏るるにいまだ遠し」の心境は今の私です。

(写真の水車は、私の伯父の設計管理したもので実家から数キロ近くにあります。
日本有数の親子水車です。)
  www.kcc.zaq.ne.jp/tsusan/sub88.htm
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「日残りて昏(く)るるに未だ遠し」

2007年02月08日 | 藤沢周平



「日残りて昏(く)るるに未だ遠し」

 この言葉が、ここ数年間の私の心境です。
太陽が西に傾いてきたけど、暗くなるにはまだ随分時間があるとの意味です。

 体が昔に比べ無理が利かなくなり、音楽を楽しむ聴力や、固有名詞の記憶力が落ちてきて、「年かな?」と思う年齢になってきました。
しかし人生の晩年を迎えるのはまだ少し時間があるという想いなのです。

 この言葉は藤沢周平の小説「三屋清左衛門残日録」の主人公の気持ちなのです。

江戸時代 ある藩の用人(高級官僚)が跡目を譲り、悠々自適の生活を楽しむのかと思うと、そうではなく、毎日の生活の中にふと寂しさを感じ、息子の嫁にも遠慮するのです。
 
                  
 

 NHKのBSドラマで放映されました。

 仲代達也がこの主人公の武士を演じています。
嫁を演じた南果歩が又素晴らしいのです。
舅 仲代との絶妙なやり取りと距離感は、頭のよさと育ちのよさを感じさせる設定です。

 こんな舅のいるところに娘4人を嫁がせたいと思いました。
こんな娘に育てなくてはと思いました。もう遅いかも知れませんが。

 友人の奉行の頼みで再度活躍しますが、一線をリタイアした人間の行動の方に興味が
あります。

かっこ良くなくても、生きていくことができるのかどうかです。
「三屋清左衛門」にあこがれます。
コメント (2)
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