元ベース弾きの田舎暮らしは

60歳で田舎にUターン、素人の「米と野菜」作り
音楽が縦軸の人生
就職相談・紹介が「天職」

最も過酷な農作業

2017年05月24日 | 農業
田植えを10日後に控えたこの時期。
米つくりの農作業の中で最もきつい「工程」を2日間実施。

田植えのため注水するとき、まんべんなく水を廻すための「水路」を掘ります。
畔に沿って土を掘り起こす力仕事。
およそ500mの気の遠くなるような距離を人力で、

トラクターで「荒起こし」してある場所は、砕かれた土のため鍬もすんなり入ります。
しかし 小回りの利かないコーナーや湿地は、シャベルが必要。
まず 全体重をかけ垂直に切れ目を。そのあと45度の角度で斜めにシャベル。
そして土を取り除きます。

コンクリートの畔でないところには、事前に「畔シート」の埋め込み作業も。
高さ40センチの化成品の波板を地面に垂直に。
深く掘った溝に波板を埋め、根元に土かけて足で踏み固めます。

農作業も、体力のある最初は、軽い作業に思えるもの。
しかし ものの10mも進むと息切れ、足腰に堪えます。
いつも悩むのは、作業の進め方。

早く仕上げてゆっくり休むのか?
はたまた ゆっくり、ゆっくりと体力を温存しながら進めるのか?
近隣のベテランの人を観察するとほとんど「ゆっくり」派。
スピードより持続性を求められるのが農業かもしれません。

「お父さんの作った米は美味しい。」との娘たちの一言のために続ける米つくり。
知人の「ありがとう!」の声も励みです。
素人の米つくりも8年目、でも毎年「新人」。

一年に一回の作業はすぐ忘れてしまい、前年のことなど覚えていないから。
でも 義務でなく「趣味の農業」は続けられます。
成果が目に見えることが農業の醍醐味でしょう。

先日 岡山のローカル紙「山陽新聞」に私のことが載りました。
新見市のUターンの就職相談員としての紹介。
短い取材時間にしては大きな扱い。顔写真も掲載され、驚きました。

会う人ごとに「新聞見ましたよ!」「載ってましたね!」との反応。
しばらくあってない人からもわざわざ電話で連絡も。
プレッシャーもあるものの、期待されていることも実感。

68歳という年齢で、お役に立てることは幸せなことと実感しました。
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94歳の母親の一時帰宅

2017年05月07日 | ふるさとの母親
この連休に施設入所中の母親が一時帰宅。
満開の白い藤の花と山野草の「海老根」を見るためです。

藤の花が満開の日に帰ってきました。
天気も晴れで、穏やか日。暑すぎず快適な気候。
いつもの介護タクシーで車椅子ごとの送迎。

運転手をしてくれたのは私の高校生時代の同級生。
弟と妹もアテンドしてくれます。

今回は、直接 家に上がるのでなく、わが家の下の畑の前からスタート。
夏野菜の苗を植えた直後の畑を見て懐かしそう。
家の周囲の傾斜に咲く、つつじやシャガも満開で歓迎ムード。

5年前に脳内出血で倒れました。
直後は昏睡状態。その後 リハビリセンターで会話可能な状態まで回復。
しかし半身のマヒは取れず、要介護5の寝たきり状態。

昨年から特別養護老人ホームに入所。
この施設と相性が良かったのか、今では胃瘻の栄養摂取だけでなく口からも食事。
4年間食べてなかった94歳の母親が、今では味わうほどに。

施設の栄養士さんが母親のために、昼食の特別メニューを。
何を食べたいかのヒアリングをもとに好物を調理。
量は少しですが、さかな・野菜・果物など幅広い食材。
次の日は何かと心待ちのため、室内のカレンダーにメニューを1週間分を記入。

     

認知状態にもならず、相互の会話が成り立ちます。
ただ 発語が一部不明瞭なことはやむを得ないかも。
会話できることから、近隣や親せき、友人が度々訪問。
そのことも楽しみらしく、会話の内容を私にも教えてくれます。

施設の個室には、花が好きな母親のために、花瓶が4つも生花で埋まるほど。
家の周囲の野に咲く花や、珍しい洋花も交代で持ち込みいつも花畑状態。
花の香りが部屋に立ち込め、看護師さんや介護の人たちも驚くほど。

     

家には母親用の部屋を新築時に作りました。
元気だったため、調理をするためのキッチンも併設。
しかし完成前に倒れたため、一度もこの部屋で生活していません。

帰宅して、この部屋に横になって庭を眺めると、藤の花が見えます。
「きれいじゃなー」と感動する母親に私も嬉しくなります。
短い滞在ですが、本人は満足そう。
しかし 実際は元気に帰って生活したいはず。それを我慢して言わない母親。

一時帰宅を知った近隣の人が一目会いたいと来てくれます。
又 仲の良かった母親の友人からは、寿司や揚げ物、漬物の差し入れも。
こんなにみんなに可愛がってもらえる母親は幸せでしょう。


     
コメント (2)
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