私的図書館

本好き人の365日

偉大な母は大いに笑う

2010-08-30 23:04:00 | 本と日常
仕事中、職場で一緒に働いている女性のもとに、高校生になる娘さんが学校で気分が悪くなったという連絡が入りました。

最初女性は職場に迷惑がかかるからと迷っていましたが、みんなで「こっちは大丈夫だから」と言ってとりあえず学校に行くよう説得。

ま、結果からいうと娘さんはちょっと熱が出ただけで深刻な症状ではなかったのですが、かといって授業を受けられるような状態でもないのでそのまま早退させることにしたそうなんです。

問題はここから。

一時間以上してから戻って来た女性は明るく、「ごめんね、大丈夫だった。ちょっと熱が出ただけ。朝から調子が悪いっていってたのよ」と朗らかに報告。

どうやら娘さんは自分の体のことよりも、早退してしまったことで部活の先輩たちに迷惑をかけることの方を気にして、ずっと車内では泣いていたらしいのです。

「それなにの私、また余計なこと言っちゃったみたいで」と女性。

「ついね、早退したからこれで皆勤賞ももらえないねっていっちゃったのよ」

「そしたらまた泣き出しちゃって、アハハ…」
    

…アハハって。


何だか一度も会ったことも見たこともないけれど、この高校生の娘さんに深く同情してしまいました。

自分の体より部活動のことを思う責任感の強い子なのにね~

早退するのは自分のせいじゃないのにね~

何も今、そんなことを言わなくてもね~(苦笑)

いますね、思ったことを状況も考えずにそのまま口に出してしまう人。

傷口に塩を塗るっていうか、泣きっ面に蜂っていうか。

悪気はないんだろうけれど、時と場所を選んだら? お母さん。

それとも高校生の娘のそんな繊細な心を笑い飛ばすことのできるお母さんの方が偉大なのかな?

また一つ、勉強になったような気がした出来事でした。