写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

「朝 露」 そして何首か春の歌 

2013年04月06日 | 写真

本格的な春の到来で夜明けの光はいろいろな場所で美しい調べを奏でているかのようです。金沢近郊の桜の名所である卯辰山を訪ねると花はすでに満開を迎えたかのように鮮やかな彩りで目を楽しませてくれています。
そんな華やかな頭上から枝垂桜の花びらを辿って地上に目をやると、つい先日まで雪に閉じ込められていた笹の葉に乗った朝露が春の光りをメロディーに昇華しているかのような光景を演出していました。
今日の写真は、そんな光景ををマクロレンズが捉えた一枚です。

私は短歌サークル「あすなろ短歌会」に参加して趣味として短歌を詠むことを楽しんでいます。このサークルは毎年一冊の手作りブックレットを作り続け昨年第七集、今年は第八集を作成中です。現在は参加6人という小さなサークルですがそれぞれの会員が日々の感動や想いを31文字に託した作品は読む人たちの心に残るという感想が寄せられています。
そんな歌の中から春の季節や東日本大震災を詠んだ私の歌[花ごろも]から2011年の数首をどうぞ。

  傍観者でいいかと自問し街に立つ 被災者支援を訴える朝
  被曝知らず駆けるかウサギ、リス、カモシカ 三陸の野に名残雪踏み
  原発の事故現実のものなれど花ほころぶを待つ吾もいる
  雪消えて若芽萌え出る森の朝 カモシカの母子添いて草食む
  朝焼けの街に「赤旗」配り終え郭公鳴くをしばし立ち聞く

また作成されたちいさなブックレット「あすなろ歌会歌集」1~7集が編集者の目に留まり、研究者の間では高く評価されているシリーズ「近代戦争文学事典」矢野寛一編(和泉書院 現在第十一輯まで刊行)の第十輯、十一輯でとりあげて頂きました。
興味ある方は図書館などでこの分厚い本の索引から「あすなろ歌会」「橘国夫」などのキーワードで探してみてください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする