Il film del sogno

現実逃避の夢日記

プリンセス トヨトミ/マイ・バック・ページ

2011-05-29 01:57:00 | 日記
5/28(土)雨
深夜に1~2時間のうたた寝をする。定番の朝食を摂って近所のシネコンヘ行く。外は冷気を含んだ優しい雨が降っている。本日初日の邦画は万城目学の同名小説の映像化。原作は既読。【鴨川ホルモー】同様に著者の映像化は難しいと思うのだが、懸念は的中して出来栄えはいまひとつ。そもそも中心人物の男女設定を入れ替えた製作サイドの意図が解らない。原作の持つ可笑しさや重要なオチにもかかわる。それなりの予算を使って役者は熱演していたので惜しい。一旦帰宅して自宅のリフォームの打ち合わせ。概算が出る。あれもこれも慾を出すと予算はあれよあれよという間に上がる。金子の算段は考えると切なくなってきた。夕刻、ジムで遠泳。夜は再度シネコンでレイトショウ鑑賞。演目はこれも初日の邦画。評論家・川本三郎の自伝の映像化。70年安保の全共闘・政治の季節を背景に人気男優二人を起用した重たいドラマである。まずはあの時代の空気が良く再現した美術スタッフの功績を讃えたい。作中、主人公がオールナイト明けで休日出勤するシーンがあったが、自身の体験とダブりノスタルジックな気分になった。煙草の紫煙があがる名画座で上映されていたのは川島雄三の【洲崎パラダイス】。主演二人は無論のこと【歓待】での怪演が記憶に新しい古館寛治、凛とした佇まいで一皮むけた石橋杏奈と忽那汐里の両女優の好演は特筆しておきたい。2時間を超える上映時間が短く感じられた。終演後、キッチリ分煙された喫煙ルームで一服。周囲の鑑賞者達も充足したため息にも似た濃厚な煙を吐いていた。狂騒と倦怠の70年代は遠くになりにけり。
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