2時間半以上の長尺。少女2人が失踪するという物語もヘビーだが、その後の暴力描写はさらにヘビー。
そしてなにより、とにかくストーリーが面白い。
サイコスリラー？、「羊たちの沈黙」や「セブン」やに匹敵。
ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホール、二人が最高の演技を披露する。
濃密なドラマは、観客一人一人に重い問いを投げかけてくる。
「もし最愛の子供が誰かに誘拐されたとしたら、あなたはどうするか？」。
日本人の多くは、主人公のように、自由主義というアメリカ的な思想を持ち合わせていないし、それを体現するだけのモノも持ち合わせていない。
それは幸福なことなのか、それとも不幸なことなのか。
エスカレートしていく主人公の行動。
二転三転するストーリー展開に、感情は最後まで揺さぶられ続ける。
登場人物の誰もが身体的、もしくは精神的に無傷ではいられなかったように、確実に見た人にも大きな傷跡を残すだろう。
今年度屈指の作品です。