最近はスマホが普及したせいか、ニュース番組では災害や事故の現場の様子を早くカメラに収めた視聴者提供の動画がしょっちゅう流される。マスコミが現場に行き着く早さには限界があるのでしょう。
ところがアメリカには事件の発生を待ち構え、競うように動画の撮影を行うカメラマンが存在するらしい。
獲物を漁るハイエナをイメージさせる主人公が、目をギラつかせて。
むしろハイエナどころか血に飢えた悪魔ではないかと思わせる。
精神に不安定さを感じる男は発する言葉もどこか違和感を感じる。
コネもない業界に自己アピールで売り込みをかけたかと思えば、ブラックバイトとはつゆ知らず求人に応募してきた貧しい若者をインターンとしてコキ使いまくる。
さらには衝撃動画のギャラで警察無線を傍受する機械、派手な車を購入するなど設備投資も積極？。
都会の闇を徘徊するハイエナの生態を、ベンチャービジネスの急成長ストーリーのように映している。
ロサンゼルスの夜景をクールに切り取り、手ぶれの激しい映像で臨場感を出す。
また危うい倫理的なラインを踏み越えて過激化していく。
獣を冷徹な眼差しで観察していく。
物議を醸すであろう常識破りのエンディングも含めた問題作。
危険を乗り越えたところに、なまめかしいセクシーさが垣間見れる。