Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

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ザ・ファイター

2011-03-26 20:19:38 | 映画
ボクシング映画とブルーカラー映画は、ほぼ同義だ。「ロッキー」も「レイジング・ブル」も「ミリオンダラー・ベイビー」も、背後にあるのはブルーカラーの生活にほかならない。
ただ、「ザ・ファイター」のブルーカラー一家は、これまでになくややこしい。生活の形態が判然としないこともあるが、気質や言動が、どこか激しくとち狂っているのだ。
といっても、主人公ミッキー・ウォード(マーク・ウォールバーグ)がクレイジーなわけではない。彼はむしろ正常だ。無口で、善良で、控え目で、思いやりにも恵まれている。問題は、彼の異父兄ディッキー(クリスチャン・ベール)と母親アリス(メリッサ・レオ)だろう。手垢のついた言葉だが、彼らは「モンスター家族」だ。エゴが強く、無知と貪欲と薬物に汚染され、ミッキーの世話をするつもりが足をひっぱってばかりいる。
すると、映画は不思議な楕円形を描きはじめる。焦点はふたりの肉親だ。彼らが狂った動きを見せると楕円が伸縮し、つられてミッキーも振りまわされる。これはしんどい。
だが、ミッキーは心強い味方に出会う。酒場で働く気の強い娘シャーリーン(エイミー・アダムス)が、彼と家族の間に身体を張って割り込んできたからだ。
事態は微妙に変化する。連敗続きで一度はリングを去ったミッキーが、気を取り直して反撃を開始する様子は、ボクシング映画ならではの活力に満ちている。ベールとレオの(パロディすれすれの)怪演の陰に隠れがちだったウォールバーグも、無口と善良の機能を最大限に生かして善戦する。監督はデビッド・O・ラッセル。オフビートなタッチを得意とする才人だが、この映画であぶりだされた笑いと陰翳は彼の新境地だろう。背景となったマサチューセッツ州ローウェルのくたびれ加減も、映画に渋い味を添えている。


メメント

2011-03-25 15:41:43 | 映画
記憶の宮殿が10分かそこらで更地になりつづけたら
ミステリー小説/映画の定番のひとつに目覚めたら隣りのベッドに女の死体が……というものがある。記憶がない、あるいはあいまいだ、オレが殺したのか、あるいは誰かがオレを陥れようとしたのか? ここからサスペンスが発生するわけだ。「記憶にございません」はこれまた一時期の国会答弁で言い逃れる最良の台詞だった。記憶ほど謎めいたものはない。
日々、「記憶を捨てる技術!」を鍛え、ボケのユートピアに移住しつつある小生にも、「メメント」の主人公は理想というより、恐怖だろう。なにものも継続しない世界に人は耐えられない。10分かそこらで記憶の宮殿が更地になりつづけたら、ハンニバル・レクター博士もお手上げにちがいない。
「L.A.コンフィデンシャル」のときよりも逞しさが増したガイ・ピアースが、ポラロイド・カメラという手段、タトゥ(入れ墨)という手段で更新されつづける記憶になんとか継続性をあたえ、妻殺しの犯人を追っていくわけだが、小生も、この映画を見て以来、今後、継続性に落ち度があってはいけないと、ポラロイドで女性を記録し名前を書くことにしている。



プレステージ

2011-03-24 15:39:42 | 映画
複雑な時間軸で観る者を翻弄するトリッキーな編集に脳味噌を刺激されながら、ようやく見えてくるのは、稀代の奇術師同士がいかにして鮮やかに人を欺くかというマジック対決。その筋書きに沿って見ていけば、双方のタネ明かしに誰もが息を呑み、一拍おいてリアクションは分かれるはずだ。おそらくそれは、何だって!? これはトンデモ映画だったのかと嘆息する声と、何てこった!本当の奇術師はクリストファー・ノーラン監督本人だったのかと唖然とする声。しかし、彼の逆回転映画「メメント」を時系列に追ってしまえば所詮2時間ドラマ程度の物語であり、そんな見方に意味はなかったように、本作もまた額面通りに受け取ってしまってはいけない。
いささか難解な言い回しをせざるを得ないが、これは叙情ではなく叙事の映画であり、人間や文化に関する哲学的な考察だろう。ノーランはこれまでに、執着心(「フォロウィング」)、記憶障害(「メメント」)、強迫観念(「インソムニア」)、変身願望(「バットマン・ビギンズ」)をモチーフに、ありきたりの映画体験から観客を解放し、一貫して人間の「身体」を“主役”として自我とは何かと問いながら、映画の可能性を駆使して見解を述べてきた。
20世紀前夜を舞台とする「プレステージ」のクライマックスは、瞬間移動のイリュージョンのタネをめぐって対照的な答えが披露される。ここでそれを明かすわけにはいかないが、移動先に予めそっくりさんをスタンバイさせておくことが常套手段だったこの奇術を更新させる“究極のタネ”は、SF的発想に基づいているとだけ言っておこう。それは明らかにウォシャウスキー兄弟が「マトリックス」の世界観のベースとした、思想家ボードリヤールの「シミュラークルとシミュレーション」における人間が技術を通して創り出したオリジナルとコピーの関係に関する論考を、奇術を通してプレゼンするかのよう。そしてノーランは、批評家ベンヤミンが「複製技術時代の芸術作品」で言及したアウラの理論を持ち出し、デジタルの進展で複製の見分けがつかなくなった現代のコピペ文化の非情さと虚しさを嘆き、今そこにしかない一回限りの存在の優位性を支持するのだ。




インソムニア

2011-03-23 15:38:13 | 映画
今回は王道勝負。前作との意外なリンクあり?
前向性健忘症の男を描いて世界的に注目された監督の新作は、不眠症(インソムニア)の男の話。
だが、前作「メメント」に興奮した人は今回の主演がアル・パチーノと聞いただけで引いたのでは? しかもロビン・ウィリアムズが初の悪役で、おまけにヒラリー・スワンクも出てて、さらに製作は……(以下略)。
この映画にはもう1つ強力な比較対象があって、それはノルウェー製のオリジナル版。観た人の話では「主人公の苦悩の度合いが違う」とかで、もう何だか最初からマニアに見放された映画のよう。
がしかし、それでいいのだ。アイデア1本で映画を結末から逆行させた前作に対して、この映画は時系列に沿っての王道勝負。のっけの空撮からしてバジェットが違う。白夜のアラスカで起きた惨殺事件にロサンゼルスのベテラン刑事が乗り出したものの、ふと魔が差したことから犯人に逆に追い詰められ……ここでふとまた前作に戻る。記憶容量10分間の主人公は言ってなかったっけ? 「俺は奴を追っているのか、奴に追われているのか?」
眠れないパチーノの血走った目を見ているうちにこちらの脳内も錯綜したらしく、観終わってグッタリ消耗したところもまた、前作同様なのだった。


セットのWEB講習会③

2011-03-12 07:21:50 | インポート
①左サイドとバック、トップと右サイド、右サイドバックみたいな感じの分け方で








②トップを包むように夜会巻き風に








③元結のシニヨンはライジングをしながら散らして行きます。








④右サイドはアイロンでカールをつけて、右側に散らすのです。








⑤後はカワイイ形を自分で考えるだけ、可愛いけりゃOKみたいな








⑥さあチャレンジしましょう~








上級者は6~7分で完成させましょう~