劇団四季のミュージカルなんだが、ミュージカルというよりも完成度の高い良質のドラマ(舞台)だった。
舞台の照明や美術もさすがだ。
仲居くんの「私は貝になりたい」(未観賞)と同じ、BC級戦犯として処刑された、まっすぐですごい良い人である京大の学生の悲劇が、インドネシアの独立を絡めて描かれる。
制服を着た中学生も授業の一環なのか大勢来てた。浅利慶太もこのような若い人に観てもらいたくて、作ったんだろうなあ。
バリ島の(本当の舞台はバリ島ではないかもしれないが)バロンダンスなどが効果的に使われている。この後、日本の戦後補償でバリ島の観光地化やらデヴィ・スカルノの誕生へと繋がっていくのねえ。
どこの植民地にもならず、むしろ資源もないのに大日本帝国を作ろうとして、敗れたとはいえ戦後わずか20年で立ち直りを見せた日本て、すごいぜ。
学生は全員必須で鑑賞すればいいのにと思わせる作品でした。