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旅行やら映画やらの独り言

「アムステルダム」

2022-11-01 17:53:52 | 映画

マーゴット・ロビーが出てるから観ようと思ったんだが、監督がデヴィッド・O・ラッセルだ。『アメリカン・ハッスル』の監督だ。どーしよう・・・。『アメリカン・ハッスル』は全く面白くなかった(私には合わなかった)事しか覚えてない。今、観た時の感想を読んでも何も思い出さない。

でも、観た。

あっ、大丈夫だった。私は面白かった。これからも覚えてそうだ。ちょっと切なかったからね。

第二次世界大戦前、ナチズムを崇拝するアメリカの富豪や企業がアメリカも独裁国家にしようと陰謀を企んでいたというのが“ほぼ事実”で、これに関わる3人の話。

主人公の3人が魅力的なので、ニューヨークで偶然再会して、偶然黒幕が身近な人だったと言う、ありえない偶然には目をつむろう。

弁護士のハロルド(ジョン・デヴィッド・ワシントン)はデンゼル・ワシントンの息子なんだがやたらカッコいい。人種差別にも毅然と澄んだ目で立ち向かう。この映画に出てた男性の中で1番カッコ良かった。

ヴァレリー(マーゴット・ロビー)も、生意気なアーティスト&看護師でスパイで、それにあの家族というちょっと浮いた(現実離れ)役なんだけど、華があって、凛としてる。

義眼になって、痩せこけてて、ストーリーテーラーでもある医師のバート(クリスチャン・ベール)は確かにうまいんだけど、今回は見た目がねえ。

で、この正義感溢れる若者3人が第一次大戦後のアムステルダムで、一時的に自堕落で楽しい時を過ごす。あるあるの美しい青春時代。

そして、現実世界のニューヨークでの16年後。

豪華出演者を観てるだけども楽しい。ラミ・マックスの奥さん役が、アニャ・テイラー=ジョイ(「スプリット」「ミスター・ガラス」の)なのよん。まだまだ、高校生かと思ってたら、もう大人の役なのね。目の離れ方がキュートで、一目で彼女と分かるからむしろ武器だよね。

テイラー・スウィフトの使い方はもったいのような、衝撃的だからあれで良かったのかもしれないし。

ロバート・デ・ニーロの将軍のスピーチは、ロシア国民に聴かせたい。あっー、この頃の時代と現代が変わらなくなっているのが、一番怖い。

黒人差別もエグイ。ユダヤ人も差別される。バートが、ゾーイ・サルダナに心寄せるのは、差別される側同士だからか。

ラストのアムステルダムの状況も切ない。数年でアンネ・フランクが部屋に隠れる。

そう、事件も解決し、一応、ハッピーエンドなんだけど、危うい今だけのハッピーエンドで。だから余計、楽しかったアムステルダムでの日々が輝いて哀しいのだ。

 

コメント
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