舞台になる、島にあるオープンキッチンが隣接したレストランは良いんだよ。
でもシェフであるレイフ・ファインズを全く生かしきれてないとい言うか。集団自殺に追い込むカルト教団の指導者のような役なのだが、信奉者であるスタッフの熱狂ぶりも、客達がその狂気に巻き込まれて飲み込まれて反抗できなくなる様も全然伝わって来なくて。
なので、主人公であるマーゴ(おおっ、またアニャ・テイラー=ジョイだ!だから当然立ち向かう!)以外のセレブ達が大人しくしているのかが、全然納得できない。私がホラー映画を観過ぎているからだろうか?
いやいや、シェフはメニュー通りにいかないのが嫌いで、対処できない性格なんだから、客が先に切れて暴れればいいのに。現に予定通りに行かなくて、生への執着があるマーゴは、脱出成功してるじゃん。
客の中には、奨学金のローンを組まずに大学出たからっていう女の子もいた。まあ、それ以外にもいろいろ公序良俗に反した事はやっていそうだったけど。だが、死に値する“セレブ”は思えないが。なぜ、客達はあのデザートを受け入れる?暴れればいいのに。
あと、男だけ45秒間の逃亡が認められるんだが、あれな何?敗北者気分を味合わせるためなのか?
マーゴを連れてくるタイラーのサイコっぷりは良かった。出演者全員これ位の狂気があれば良かったのになあ。
落ち目の役者の外見がジョニー・デップに見えたけど、ネットで調べたら演じた俳優はスティーブン・セガールをモデルにしたらしい。ジョニー・デップ!ここ数年のブランクを取り戻すんだ!応援してるぜ。
お料理は全て美味しそうだった。梅干しって、食材で使われるんだ。前菜のホタテも美味しそうだったなあ。
これはなあ、日本人の61歳の私には胸やけしそうだ。私はシェフのコース料理が食べたいと思った。若かいアメリカ人のマーゴには確かに、チーズバーガーが似合うな。