『狩猟犬、純血種ポインター は凄い vs 雑種は人懐っこくて可愛い』
『ダルメシアンと混血雑種は、「ポイント」ができない、ポインター!』
半世紀も昔、山梨県都留市出身の先輩に、自分は山男だから大丈夫と、地元の猟師の方々に同行の、狩猟・ハンティングによく連れて行って頂きました。 毎回のことですが、着いた晩には、サバの塩焼きに地酒の白ワインで、白ワインがすすみ、翌朝は二日酔いでした。
二日酔いで、最も危険なことは、『矢竹や蓬莱竹』の直立した鋭利な切り株(まるで注射針の先のように楕円形の切り口)を踏みつける危険です。 踏みつけると地下足袋やアップシューズを突き通すと驚かされました。 なれた地元の猟師の方々は、地下足袋や長靴で、全く問題なく行動されました。
自分は、現役山男で頑丈な登山靴で、大丈夫でした。 漁師の方々の一言『その重い靴で、登山道なし猟場で、俺たちについて来られるか? その二日酔いで!』と。
イングリッシュ・ポインター
ウエブ情報から引用
山鳥やキジは、地上で植物、動物質のもの両方を食べますので、ほとんど飛翔せず、ブッシュの中にいます。 ポインターは獲物を嗅ぎつけると尻尾を左右に振り始め、臭いが強くなると尻尾の振り方が強くなり、飛び去る直前に、ポインターは、ぴたり停止して、微動だせずに漁師を待ちます。 漁師の合図で隠れた獲物にダッシュして、飛び立たせます。(この動作を連続するために、ポインターは尻尾に出血しますので短時間で切り上げるときもあります。)
山鳥・キジが飛び立つ方向が、真っすぐに前方に飛び去るときは占めたものです。 モタモタ狙いをつけて撃っても命中するラッキーなことがあります。 これでも失敗すると、地元のベテラン漁師は、これを、即、追い打ちで仕留めることがあります(この時使われたのが、長銃身の和製『幸次郎銃』、普通はウインチェスターの二連(横型または縦型)使用ですので)。
また、獲物が、右か左に、横に、飛び去るときは、クレー射撃で『見越し』の練習を十分にしてないと、仕留めることは無理です。
更にある、ポインターの凄さ、
狩猟地には、杉の若木が植えられた広い土地の中に100ⅿ四方ぐらいの空き地あり、その空き地のコーナーに漁師たちが待っていますと、ポインターが野ウサギを追い立ててきます。 この野ウサギは、空き地に出たら、一目散に、杉の若木は植えられた林に逃げ込もうとします。 これを野ウサギが着地してボール状に見えた時に、『見越し』を入れて引き金を引くと、ジャンプして伸びて棒状になった状態に着弾・命中しやすくなります。
この獲物の野ウサギは、先輩宅に持ち帰り、金盥に入れて、DDTをたっぷり振りかけると、金盥の底に大小のダニの死骸、十数匹が残ります。 二匹の獲物を頂き、独身寮に持ち帰りました。 勇敢な仲間が居り、捌いてもらい、鍋を頂きました。 千葉県旭市飯岡の九十九里海岸出身の自分にはかなり驚きの時間で、食欲もあまりありませんでした。
余談になりますが、クレー射撃で思い出しました。 現在では、非常に複雑で大掛かりで、ゲーム性の高い1~6人参加のトラップ射撃があります。 自分が経験したのは香港の射撃場にあったトラップ射撃(英国の動物愛護協会からクレームがついたもの)で、四方向に飛び出し口のあるサイロに野鳥がいれてあり、合図で飛び出させるというものです。 野鳥が、四方向のどこから出てくるか分からないゲームで、人間の業と性は恐ろしいものです!
微笑ましい話題『ダルメシアンとの混血雑種は、「ポイント」できないポインター』
写真はダルメシアンですが、このダルメシアンに似た猟犬とシベリアンハスキー犬との混血種をご想像ください。 雰囲気はそっくりですが、本物はもっと精悍で、人懐っこいです。
ウエブ情報から引用
昼食時のこと、ゆるい斜面に、自慢の長い脚を伸ばして昼食のおにぎりを食べていました。 すると、この猟犬が自分の両足に、腹ばいになって乗ってきました。 随分、初対面の自分に、良く、懐いたものだと思っていたら、漁師さんが言いました『地べたは冷たいので乗っているだけだよ』と。
この後、そのままの姿勢で、おにぎりの半分を与えましたが、動物の給餌に慣れていないから、腐葉土の上に落してしまいました、 拾って、腐葉土を叩いて、与えましたが、横を向いて食べませんでしたが、汚れていない自分の分を与えると食べました。 雑種犬を侮るなかれ、本当に賢いです。
それでも、『ポイント』のできない雑種犬の悲話です。
この人懐こい犬は、山鳥やキジはポイントできないけど、野兎の追い出しはできるであろうと『狩猟地には、杉の若木が植えられた広い土地の中に100ⅿ四方ぐらいの空き地あり、その空き地のコーナーに漁師たちが待っていますと、ポインターが野ウサギを追い立ててきます。』をやらせていました。
しばらく追い立てている様子は聞えてきたのですが、しばらくすると、しょんぼりと、うつむき加減で帰ってきました。 漁師はその雑種犬の口角に着いた野ウサギの毛を見つけました。 所定の場所に追立ができず、かみ殺してしまい、咥えて主人のもとへ、運んで来ようとしたのでしょうが、『矢竹や蓬莱竹』の密集した藪から運び出せず、獲物を放棄して、しょんぼりと帰ってきたのです。 これを見た時には、『山男の目に涙』がにじみました。
(記事投稿日:2022/04/15、#520)