『高岡秀夫著「発見!武蔵の極意(五輪書は物理学の天才が書いた!)」 2』
(この本のタイトルに驚き、「五輪書(ごりんのしょ)」に興味を!課題も!)
『武蔵の自筆本「五輪書」の原本は、江戸城明暦の大火で焼失?』
『多くの写本間での相違も多いこと、「武蔵が五輪書を書いた傍証なし」と?』
宮本武蔵の兵法五輪書写本 細川家本複製
ウエブ情報から引用
宮本武蔵は多勢と戦うときは、大小両刀を使う『二刀流』ですが、一対一で戦うときは、真剣に対して、木刀でした。 武蔵は剣術以外に、書画にも秀でていた『文武両道』でした。
二刀流とは、両手(右手と左手)にそれぞれ刀もしくは剣を持って、攻守をおこなう技術の総称。 二刀剣法とも呼ばれる。 転じて、二つの異なる手段をもって事にあたること、あるいは同時に二つのことを行うことを意味するようにもなった。 英語では武器の種類を問わず『Dual wield(二刀流)』と表現する。
文武両道とは、文事と武事、学芸と武芸、その両道に努め、優れていることを指す語。 求道的な評価にも用いられる語である。 変わって、現代では勉学と運動(スポーツ)の両面に優 れた人物に対しても用いられる。 英語ではいろいろの表現があるようですが、その一つが『He wields both pen and sword』。
宮本武蔵は剣術の二刀流であり、書画にも秀でた『文武両道』でもありました。
日本語は進化をし続けています。 米国のメディアはMLBの大谷選手を、two-way playerという言い方をしています。 また、同じ記事の中にtwo-way Japanese star という表現もでてきます。 定義は曖昧にしないようです。
冒頭から脱線ですが、日本ではMLBの大谷選手は、打者兼投手で、プレイする『二刀流』と言われます。 脱線ついでですが、大谷選手はアスリートで超一流ですし、関連の知識と自己管理技術はすでに、本にできるほどのものですので、将来と言わず、すでに十分『文武両道』の域です。
本題に戻り、先ずは、書画の作品二点です。
『枯木鳴鵙図(重要文化財)』江戸時代初期
ウエブ情報から引用
『戦氣』江戸時代初期
ウエブ情報から引用
『五輪書』は宮本武蔵(1582~1645)が、自らの生涯を通じて見出した「武士としてのあるべき生き方」を後世の人々に遺すために著した書物です。 「地・水・火・風・空」の五巻から成っており、この書を譲り受けた弟子は、相伝奥書では「地水火風空之五巻」と呼んでいました。 十八世紀の初め頃、武蔵の孫弟子の世代からこの書は『五輪書』と呼ばれるようになり、それ以降、この書名が定着しました。「地・水・火・風・空」が、仏教において宇宙の構成要素とされる「五輪」にあたるので、それに倣ったものと考えられます。
自筆本である原本は焼失したと伝えられる(弟子筋には、自筆の書は収められていた城の火事で焼失したという伝承が残っています)。 写本(武蔵から『五輪書』を譲られた直弟子が書写して孫弟子に与えた細川家本など、五巻揃った写本が十本程残っています。)は細川家本を始め、楠家旧蔵本・九州大学本・丸岡家本・狩野文庫本、底本不明の『劍道祕要』収録などがある。 自筆本が現存せず写本間での相違も多いことや、武蔵の時代よりも後の価値観に基づく記述が多いこと、さらに同時代の文献に武蔵が五輪書を書いたと傍証できるものがない。 現在では、一つの写本だけでは誤写や欠落があるため、それらの写本を比較・校訂することにより、校正本文が決定されます。
武蔵の直弟子、孫弟子たちが残した『写本(上記)』存在していることから『武蔵の自筆本「五輪書」の原本(焼失)』は存在したものと信じています。 このタフな課題のために、国会図書館通いになりそうです。
(記事投稿日:2023/05/06、#654)