『記紀1300年 神話と史実のはざま(このテーマが日経新聞に)4』
『医師・医学者 中田力氏の「日本古代史を科学する」を読んで 1』
先ずは、中田力氏(1950-2018)の略歴と著書;
略歴
- 1976年 東京大学 医学部医学科 卒業。
- 1978年 渡米。カルフォルニア大学デービス校スタンフォード大学にて臨床研修。
- 1992年 カリフォルニア大学デービス校 脳神経学 教授。
- 1996年- 新潟大学脳研究所 脳機能解析学 教授。
- 2002年- 新潟大学脳研究所 統合脳機能研究センター長(併任)。
著書
- 『脳の方程式 いち・たす・いち』
- 『脳の方程式 ぷらす・あるふぁ』
- 『天才は冬に生まれる』
- 『脳のなかの水分子―意識が創られるとき』
- 『穆如清風(おだやかなることきよきかぜのごとし)―複雑系と医療の原点』
- 『日本古代史を科学する』
- 『科学者が読み解く日本建国史』
ウエブ情報から引用
医師・医学者 中田力氏の著書『日本古代史を科学する』の『終わりに(あとがき)』
から抜粋・引用です。
『学会の権威者と言われる人たちによる「魏志倭人伝」の解釈が不可思議なものであると気づいたのは、ニ十歳の頃だった。 それでも、現場で役立つ臨床医を目指していた私にとってはあまり重要なことではなかった。 人間が好きで医者になること決めていた私にとっては、日本の歴史解釈の間違いを指摘することが、何かの役に立つとはとうてい思えなかったのである。 しかし、良き医療の実践訓練のために渡ったアメリカで、私は、日本という国が、いかに美しい民を持った国であるかを知らされた。 同時に、その日本が、少しずつ心の汚い人たちに汚されてゆく姿が、とても悲しいものに見えたのである。』
この方の、8歳も年長になる傘寿の自分も、海外に二十年以上も住み、生活しましたが、昨今の日本の実態を見ていますと、その原因はつくったのは『右肩上がり』の時代の自分たちの世代ではなかったかと反省しています。 しかしながら、現在の『多制度・多規制のもと多機能不全のような状態の政治・行政』で、かつ定性論が多く、『人・物・金・暦を示す定量論が少ない』ことがいっこうに改善されません。
多制度のこと、大臣数ですが、12省庁の大臣プラス期間限定大臣(上限二十名)、内閣府特命担当大臣(17部門)、特定の政策や部門の担当大臣(27担当)があります。 昔の『記紀』に見られるように、いつも海外に学び、外国のことと比較、自国の政策の総括的検証と見直しを期待しています。
表題からの脱線が長くなりました。 今後の古代史勉強のために、この本の目次を備忘録にして今後に備えます。
『日本古代史を科学する』の目次;
- 二十一世紀の科学
人文科学
物理学の終焉
考古学への応用
- 「魏志倭人伝」
初期条件
前提設定
魏晋朝短里
- 邪馬台国への道
伊都国
宇宙考古学
投馬国
- 「記紀」
邪馬台国
数理考古学
天照大神
- 太伯と徐福
二つの金印
弥生の誕生
臥薪嘗胆
- 二つの出雲
呉越同舟
殷周革命
国譲り
- 四王朝説
神武王朝
崇神王朝
応神王朝
継体王朝
万世一系
これらの項目は、これから大変調べがいがありそうです。
(記事投稿日:2022/02/10、#473)