『コルシカ島といえば、ナポレオンですが、この島自体が凄い!』
『人の住めない島といわれるコルシカ島で生まれ育ったナポレオン』
『流刑はコルシカ島の隣のエルバ島、次が大西洋絶海の孤島のセントヘレナ島』
地中海の東北部に位置する『コルシカ島』ですが、地球史上の地殻大変動の中で、地中海が形成される途上で強く影響を受けたように見えます。
地中海の形成、『およそ2000万年前、アフリカとユーラシア大陸の間には「テチス海」があったが、アフリカ大陸の北上に伴って、地中海は大西洋とのつながりを絶たれ、次第に干上がった。 およそ530万年前、現在のジブラルタル海峡を塞いでいた山脈が崩壊して大西洋の海水が流れ込んだ。』
エルバ島(イタリア半島とフランス領コルシカ島の間)
ウキペデイア情報から引用
セントヘレナ島(アフリカ大陸から1840km離れた英国領の孤島)
ウキペデイア情報から引用
まずは、英傑ナポレオンの知られざる半生からです。
ナポレオンのブオナパルテ家の先祖は中部イタリアのトスカーナ州に起源を持つ、古い血統貴族であった。 それが傭兵隊長としてコルシカ島に渡り、判事であった父カルロは、ナポレオンが生まれる直前にフランス側に転向し、戦後に寝返りへの見返りとして報奨を受け、実質上フランス貴族と同等の権利を得た。
旧ジェノヴァ共和国領であるコルシカ島には貴族制度がなかったが、新貴族としての身分を晴れて認められたことで特権を得て、フランス本国への足がかりを得た父カルロはやがてコルシカ総督とも懇意になり、その援助でナポレオンと兄のジョゼフに教育を受けさせるためにフランス本国へと送った。
ナポレオンは、1779年に貴族の子弟が学ぶ陸軍幼年学校へ国費で入学し、数学で抜群の成績をおさめたという。 1784年にパリの陸軍士官学校に入学、士官学校には騎兵科、歩兵科、砲兵科の3つがあったが、彼が専門として選んだのは、伝統もあり花形で人気のあった騎兵科ではなく、砲兵科であった。 大砲を用いた戦術は、のちの彼の命運を大きく左右することになる。
卒業試験の成績は58人中42位であったものの、通常の在籍期間が4年前後であるところを、わずか11か月で必要な全課程を修了したことを考えれば、むしろ非常に優秀な成績と言える。実際、この11か月での卒業は開校以来の最短記録であった。
幼年時のナポレオンは、節約をかねて読書に明け暮れ、特にプルタルコスの『英雄伝』やルソーの著作などを精読し、無口で友達の少ない少年であった。 学校ではコルシカなまりを馬鹿にされ、裕福な貴族子弟と折り合いが悪かったためである。 一方で、癇癪持ちでもあり、喧嘩っ早く短気な一面もあった。また十代の後半は小説家にも憧れ、その頃から断続的に文学活動もしていた。(という文武両道の英雄です。)
表題『コルシカ島といえば、ナポレオンですが、この島自体が凄い!』に、戻ります。
人間が住めない地球上で不思議な島ともいわれるコルシカ島。
南北183km、東西83kmに及ぶ島は2億5千万年前に西側で隆起した花崗岩に5千万年前に東側の堆積岩が押し付けられ片岩が出来たという地質からなり、ほとんどが急峻な山岳で占められ、2500メートルを超える高峰が連なる。
コルシカ島(フランス最後の秘境)
ウキペデイア情報から引用
最高峰はチント山で2710ⅿ、ついでロトンド山2625m、アル・バルダート山2583m、ビアンコ山2562m、ミヌータ山2556mである。 これら高峰は島を2つに分けるように西北から南東へ連なっており、その西側と東側では風俗や社会形態、言語などが対照的に異なっている。
ピアナのカランケ(カランケ; 地中海に見られる岩だらけの複雑な入り江を表す名称)
ウエブ情報から引用
沿岸部の気候は他の地中海沿岸地域と大差なく年中温暖で少雨であるが、山岳地域は冷涼多雨で冬季には雪が積もり、スキー場が4箇所ある。 沿岸部の地形は東部(東海岸)と西部(西海岸)でまったく異なっている。 東海岸は極めて単調で、コルシカに数少ない平野も広がり、ラグーン(潟)も所々で見られる。 ラグーンのうち主なものは北部にある全域が自然保護区に指定されているビグリア潟、中部アレリア近辺にあり、カキやムール貝の養殖が行われているディアヌ潟(同、ウルビノ潟である。
一方西海岸は断崖絶壁が続き、平野は中部のグラヴォナ川(コルシカ語で「ア・ラウォーナ」)河口付近にあるのみである。 西海岸北西部のボルト湾は奇岩群で知られ、世界遺産に登録されている。
『奇岩群の原因に地中海の塩分濃度が原因の一端が』と!
報道されていましたが、紅海が濃くて 3.8%程度、黒海の表層は薄く1.7%程度と言われていますので、地中海東部の塩分濃度が多少高いとはいえ、奇岩群に
影響があったのは言いえないようです。 地中海が湖で『死海』のように塩分濃度が高かったころの影響ではないでしょうか。
天国への階段(柱状節理)
柱状節理は、マグマが冷却固結する際、収縮して生じる。 玄武岩では六角柱ができることが多く、『神様の彫刻』といわれる、世界中に分布している。
ウエブ情報から引用
コルシカ島は面積の割に急峻な山岳地帯が大半を占め、それほど大規模の農業・産業が展開できない土地であるため居住人口は少なく、沿岸部および山岳部には手付かずの自然が残されている。 島全体の4割近くがコルシカ地域自然公園に指定されており、夏にはハイカーが大勢訪れる。
コルシカ島も『宇宙船地球号・奇跡の星・水の惑星が「人新世」時代へ』を忘れずに、自然を大切にしたいものです。
(記事投稿日:2022/05/31、#536)