知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『温暖化・海水温上昇! 地球を冷やす術(すべ)はない? 身近なこと「節電」「プラチック減とプラチック改良」「木を植えよう」を地道にやろう』

2024-09-11 08:31:36 | 科学・数学・物理
『1000年の海洋大循環で地球全体に栄養供給、奇跡の星が』
『温暖化で弱る「千年海流」で「干ばつや高潮、異常気象に拍車」』
『温暖化・海水温上昇! 地球を冷やす術(すべ)はない?』
『身近なこと「節電」「プラチック減とプラチック改良」「移動はできるだけ公共交通機関で」「木を植え、手入れも」をやろう』

千年海流(千年周期海流)

 ウエブ情報から引用

黒潮大蛇行(温暖化の影響は黒潮にも及ぶ)
 
ウエブ情報から引用

先日2024/09/08の日経新聞『科学の扉 SCIENCE』欄に載っていました。 『温暖化で弱る「千年海流」で「干ばつや高潮、異常気象に拍車」』。 4年前(記事投稿日:2020/09/14)、この情報を見つけた時、『奇跡の星』『水の惑星』の地球を実感して驚いた記憶がありました。

今回のこの記事冒頭には、こうありました繰り返しです。 『温暖化で弱る「千年海流」で「干ばつや高潮、異常気象に拍車」』。 ほんの4年ですが、隔世の感と同時に、人間の『地球=ガイヤ=地球に住む生命体全てを含んだもの』に対する思慮不足にも、驚くばかりです。 多種多様の問題と危機が見つかっています。 締めくくりはやはり、これ!『状況は非常に切迫している。 世界は50年までに「二酸化炭素CO2の排出量をゼロにする必要がある」と話す。 地球環境は私たちの日々の選択にかかっている。』でした。 自分の今後の勉強も含め『4年前の投稿記事』を、以下に再掲させていいただきます。

――――――――――――――――――――――――――――――ーーーーーーーー

 表題の抜本策を考えるとこうなります。 『頼む!スパコン「富岳」、激甚気象の原因と対策を、「富岳」を超える「量子コンピューター」には、地球の今の課題・二酸化炭素削減対策を

 

 地球は、いかにもデリケートな惑星であり『奇跡の星』と言われています。 先ず『地球の半径6,371㎞』に対して、『大気層の厚さ(上端の定義によるが)8-15㎞で、0.1%-0.2%』。 また地球の公転最大時速は108,000㎞、自転の地表速度は1,700㎞ですが、地球の大気は吹き飛ばされませんし、真空の宇宙に大気が『バキューム』されない。 火星の大気は太陽風と放射線に吹き飛ばされたのに・・・。 地球はサイズそのものが奇跡でもあります

 

 地球は『水の惑星』です。 地球上の表面の三分の二は水に覆われています。 さらにその水の97%までが海水です。 海も最高深度は10,920ⅿも、ありますが、『平均深度は4,750ⅿで地球半径に対して0.07%』です。 地球の地殻の厚さは、『海底で約10㎞(地球半径に対して0.16%)~大陸で約30㎞(同0.47%)この微妙なサイズ(地球半径と地殻に厚さの比率)、大気と水と。まさに『奇跡の星』『水の惑星』です。 

 

 この海が、今、浄化の困難な、人間がつくった汚染(油と化学物質)、ペットボトルやビニール袋等に悲鳴を上げています。 人間は優秀ですので『私・俺・僕は関係ない』と言いながら、自分たち各々は汚染の原因はつくっていないと信じているようです。

 

 激甚気象の原因の一つである、上昇した海水温(表層と海中)を下げる方法はあるのか? 現在、考えられるのは次の方法ぐらいですが、コストを考えるとかなり難しいようです。

 

❶巨大反射シールドを置き、太陽光線を宇宙に反射

 費用対コスト面でどうか・実現できるか、用地が課題?

❷大気中に素粒子を散布して遮光

 費用対コスト面でどうか、素粒子の副作用が心配?

❸海水を大気中に散布

 費用対コスト面でどうか、逆に大気温を上昇させる?

❹大気中からCO2を回収・貯留する

 直接的・実際的にですが、費用対コスト面でどうか、

 

表層の海流(図1)

ウキペディアより引用

 通常、海流と言うと、海洋の中の表層中を一定の方向に帯状に流れる海水の流れを呼び、黒潮などの暖流と親潮などの寒流に大別される(図1)。通常の海流は、表層海流または風成海流とも呼ばれている。 海流は主に海上を吹く風の力によって引き起こされる。 海流が流れる深さは、黒潮では表面から800mほどで、最大でも約1,000mである。それよりも深いところは深層と呼ばれるが、深層には風成海流は流れていない。

 

深層海洋循環(図2)

写真はウエブ情報より引用

 

 日比谷 紀之氏 東京大学大学院理学系研究科教授の深層海洋大循環と気候変動 ―未だ解明されない深海の謎―のウエブ情報から引用

  深層海洋循環は1,500年〜2,000年スケールの現象であり、それを実際に確かめることは不可能であるため、スーパーコンピュータによるシミュレーションに頼らざるを得ないのが実情である。

 

南極の凍る海で生まれた冷たくて重い海水は、深い海の底に沈みこんで南極の外へ流れ出す。 深層流は千年以上かけて地球の海を回っていて、地球の気候などの環境に大きな役割を果たしていると考えられている。 深層流の上部の流れは、黒潮など表面の海流とは違う流れだ。

 

深層海洋循環の存在が明らかになった経緯

 深層海洋循環のような流れの存在は、米ソ冷戦の中、1960年代に行われた北大西洋での水爆実験がきっかけで明らかになってきた。 水爆実験で発生するトリチウム(三重水素)は雨水に取り込まれ海洋中に入るが、重水素はもともと海洋中にはほとんどない化学種なので、この流れを追いかけることで海洋中の水の循環がわかることに気付いたのである。 1972年から1981年にかけて、トリチウムの動きを追跡した海洋循環の観測が行われるようになり、コンベヤーベルトに例えられる深層海洋循環が存在することがわかってきた。

 

 また、化学解析・炭素の同位体解析で海水が大気との接触を絶ってからどの位の時間が経過したか、すなわち海水の年齢がわかるようになった。 海水の年齢は、一番新しいものが北大西洋の表層で50年位であり、南方向に深くなるに従って、100年、200年、300年となる。 大西洋では、西大西洋にある1,000年位の海水が一番古く、太平洋には、1,000年位から2,000年位までの海水が存在している。 すなわち、大西洋に比較的新しい水があり、太平洋に比較的古い水があることがわかっている。

 

(大西洋の中央海嶺のトップは、断面は三角錐と思われていたが、三角錐のトップに溝(盛り上がったマントルの縁の間)がった。 この溝も米国の原潜が大西洋の海底調査のスキャニングで初めて分かったようですし、これがプレートテクニクス・大陸移動説の裏付けに役立ったと言われています。 戦争の技術は、科学の進歩と裏腹。 紙一重です。)

 

 深層海洋循環は低緯度から高緯度までのエアコンのような役割を果たしていると考えられると述べた。 深層海洋循環が停止し、寒冷期が起きたと推察されている。映画『デイ・アフター・トゥモロー』 (2004)にインスピレーションを与えたArt BellWhitley Strieberの共著『The Coming Global Superstorm』は、こうした北大西洋の深層海洋循環の停止による気候変動をテーマにしたものです

 

 海水温の上昇は、実にゆっくりと進みますが、最近の日本に接近する台風が、昔とは違って、かなり日本本土に、接近してから成長・発達するケースが増えています。 これな日本近海の海水温が上昇して来ているからです。 この日本近海の海水温の上昇を『どうやって冷やします』か。 『私・俺・僕、関係ねー』ではすみません。

 

 地球・海水を冷やすのは本当に難しいようです。 表題に戻ります。 『身近なこと、「節電」、「プラチック減とプラチック改良」、「木を植えよう」を地道にやろう』です。 期待の『木を植えよう』も、万能ではありません。 樹木も、枯れて朽ちれば・加工されれば・燃やせば、CO2を出します。 CO2削減の困難さが、6度目の大絶滅回避の困難さです。

 

 人類は、霊長類の時代を含め、数百万年の歴史ですが、現在は、繁栄の頂点にいます。 が、決して地球には優しくはありません。 反面、この人類の『叡知』に対して、恐竜は、隕石衝突の大絶滅なければ1億年以上も繁栄し続けたであろうDNAを持っていましたが、地球上から、大絶滅で消えました。 それでも恐竜の方がずっと地球には優しかった。 この正反対の両者を育んだ地球は、やはり、不思議な『奇跡の星』です。

(記事投稿日:2020/09/14 、最終更新日:2021/11/06、#219)

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『量子コンピューターに関する最新の情報・話題を調べて驚いた?』 『「超難解!でも大丈夫!量子コンピューター超徹底解説」に学ぶ‼』

2022-07-14 22:12:19 | 科学・数学・物理

量子コンピューターに関する最新の情報・話題を調べて驚いた?』

『「超難解!でも大丈夫!量子コンピューター超徹底解説」に学ぶ‼』

 

量子コンピューターの出現で時代は変わっている。 スーパーコンピューターは、科学技術計算用途で大規模・高速な計算能力を有するコンピューターですが、これを『古典コンピューター』などという方々もいます。 大幅に出遅れていた日本の量子コンピューター関連の最新情報・話題が、少しですが聞かれようになりました。

 

  • 理研で国産初の量子コンピューターを開発、指揮を執る中村博士が見いだした勝機。 中村泰信氏は2021年4月、理化学研究所内に発足した量子コンピューター研究センター(RQC)の初代センター長に就任した。 RQCは2022年度中に64個の量子ビットを持つゲート型量子コンピューターを稼働させる予定だ。 国産初となる見通しで、中村氏によれば国内外の研究者などにもオンラインでの公開を予定する。 量子ビットの実装に用いるのは、中村氏が自らも長く研究に携わってきた超電導方式だ。

  

         ウェブ情報から引用

  • 慶大、NTT、名大、理研の4者は4月1日、複数の論理量子ビットを復号する量子誤り訂正アルゴリズム、慶大などが開発(2022/04/04)
  • マックスバリュ東海とグルメデリカで、量子コンピューターを用いたシフト作成サービスの活用を開始(2022/03/29)
  • ニッセーデリカは、AIによる注文量予測を実施【グルーヴノーツ×日本惣菜協会】(2022/03/29)
  • 損保ジャパン、保険引受業務における擬似量子コンピューターの実務利用を開始(2022/03/29)
  • ソフトバンク、“量子コンピューターでも解けない暗号”をVPNに適用へ 米ベンダーと共同で(2022/03/23)
  • 東芝が語った量子コンピューター技術「シミュレーテッド分岐マシン」の現在地(2022/03/11)
  • IBMとの連携で進む日本の量子コンピューティング――世界初の商用量子コンピューターで共同研究を開始

川崎市に設置されたSystem One(ウェブ情報から引用)

 

 『今後の勉強に備えて『量子コンピューター』の再確認

ウェブ情報「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」の引用

「量子」の力を使い、スーパーコンピューターをしのぐ可能性もある次世代計算機の最新情報。 けた違いの性能により、現在の暗号をたちどころに解読したり、新薬の開発を加速させたりする能力が期待される一方で、その原理を理解するのは超難解!量子って何?開発の壁は何?主要な技術の一つ「超伝導量子ビット」の開発者や、「光」を利用する新型マシンを開発した日本の研究者とともに今知るべきことを深掘りしてお伝えする。

 

量子コンピューターの必要性

「ムーアの法則」が限界を迎えつつあります。 一方で、IoTやAIの普及と共に、データ量は爆発的に増大し、必要とされる演算能力もまた増大しています。 この状況に対応すべく、プロセッサー・コアの並列化やASIC、FPGAなどの特定の処理目的に最適化された半導体、スーパーコンピューターを使うというという解決策が採られていますが、必ずしも十分なものとは言えません。 量子コンピューターは、このような状況に対応する新たな解決策として注目されています。

特に、総当たりで計算しなければならない素因数分解や組み合わせ最適化問題、あるいは検索問題などで、劇的な演算速度の高速化が期待されています。 ただ、現段階では全ての演算問題を解くことができる量子コンピューターにめどが立った訳ではありません。 そのため、一気にこれまでの古典コンピューターを置き換えるとことにはならないでしょう。 ただし範囲の限られた演算問題であっても、実用での適用範囲は広く早期実用化への期待が高まっています。

 

古典コンピューターで解けない問題

古典コンピューターで解けない演算問題とは、入力されるデータ数に応じて指数関数的に増大してゆく場合です。このような演算問題は、最大規模のスーパーコンピューターでも実用に供しないこともあり、厳密解ではなく近似値を求めるアルゴリズムを使って対処しています。

 

巡回セールスマン問題(組み合わせ最適化)

「古典コンピューターで解けない問題」の典型的な事例として「巡回セールスマン問題(組み合わせ最適化)」があります。セールスマンの訪問先が複数あるとき、最も短い時間で全てを巡回する手順を見つける問題です。

この問題は、訪問先が増えるたびに指数関数的に巡回経路が増えてゆきます。例えば、8地点では2,520であるのに対し、20地点になると6京8000兆となり、我が国最高速のスーパーコンピューター「京」をもってしても6秒かかります。これかが、30地点になると4.42×10の30乗となり、「京」でも1,401万年かかる計算になります。

そこでこのような問題を解くためには、計算量を減らし「近似解」をもとめるやり方が一般的です。 しかし、量子コンピューターであれば、このような「組み合わせ最適化」問題の「厳密解」を一瞬で計算してしまう可能性があるのです。

 

量子コンピューターとは何か

コンピューターとは、抽象的な「数字」を物理的な動きを使って演算する機械のことです。例えば、太古の昔は、石や木の棒を並べて数えるといった「演算」方法が疲れていました。算盤を使うといった演算の道具も使われるようになりました。その後、蒸気機関やモーターの動力を利用して演算する道具、あるいは、真空管や半導体素子の電子の動きを利用して演算する道具が登場します。これが、いま我々が使っている(古典)コンピューターです。

量子コンピューターとは、やはり物理的な動きである「量子」の動きや振る舞いを利用して演算するコンピューターです。

 

量子力学

量子コンピューターの原理を支えているのが「量子力学」です。私たちの世界を創っている物質や光などの様々な物理現象を産み出している最小単位が「量子」です。「量子」の持つ物理的な特徴は「量子効果」とも言われ、我々の直感とはかなり違った動きや振る舞いがあります。例えば、光の量子は「光子」と呼ばれ、粒子と波の2つの異なる状態を同時に併せ持っています。また、物質を通り抜けてしまう「トンネル効果」や、同時に2つの特性、例えば電流の向きが同時に2つの方向に向けて流れているなどの「重ね合わせ」状態を持つなど、我々が見て感じるマクロな世界の直感とは異なる物理的な現象が存在しています。 量子コンピューターは、この「量子」の動きや振る舞いを数字の「演算」に使おうというわけです。

 

量子コンピューターの適用分野

量子コンピューターは、そんな量子の動きや振る舞いを利用して、古典コンピューターでは時間がかかりすぎてとても解けないと考えられていた問題を高速で解くことができると期待されています。特に、素因数分解や検索、組合せ最適化問題への期待は高く、いま注目の人工知能にも劇的な進展をもたらすものと期待されているのです。

 

BitとQubit

古典コンピューターで用いられるビット(Bit)は、一時点で1か0のいずれかの値を持ちます。これは、電子回路のスイッチのON/OFFまたは電圧の高/低に対応したものです。一方、量子コンピューターでは量子ビット(Qubit)と呼ばれる単位が用いられます。これは、量子の振る舞いである「重ね合わせ」を利用し、一時点で1と0を同時に示すことができる単位です。

 

量子コンピューターが高速で計算できる理由

古典コンピューターで4ビットの演算を行う場合、16通りの組合せが存在し、その組合せひとつひとつを逐次計算しなければなりません。しかし、量子コンピューターであれば、1量子ビットは0と1の状態を同時に示します。そのため4量子ビットは、0と1の16通りの組合せを同時に示すこととなり、古典コンピューターでは16回繰り返さなければならなかった演算を1回でできてしまうことになります。これが、量子コンピューターが高速で演算できる理由です。

この量子ビットの数を増やしてゆけば、1回で演算できる組合せ数が増大してゆくため、演算速度は速くなってゆきます。

現在、最大で20量子ビットのコンピューターが利用可能な状態にありますが、50量子ビットを越えるあたりで、現在最も高速な古典コンピューターであるスーパーコンピューターを越える(量子スプレマシー/量子超越性)と言われています。

 

量子コンピューターの種類

量子コンピューターは、現在2つの方式が実用に向けて開発が進められています。1つは、「量子ゲート」方式で、古典コンピューターでできるあらゆる計算に対応する汎用的なものです。「量子スプレマシー」の可能性が期待されているのは、こちらのコンピューターです。現在、最大で20量子ビットのコンピューターがクラウド・サービスとして利用可能な状態にあります。また、IBMは50量子ビット、Googleは49量子ビットのコンピューターを数年のうちにリリースすると表明しています。

しかし、「量子ゲート」方式で利用できるアルゴリズムが、未だ揃っていない状況にあり、「理論的には汎用計算ができるはず」ではあるのですが、それができる状態にはありません。

もうひとつは「量子イジング・モデル」方式です。こちらは、組み合わせ最適化問題に特化したコンピューターです。組み合わせ最適化問題に特化しているとはいえ、実用面での適用分野は広く、実用化では大きく先行しています。

カナダのD-Waveが2014年に商用製品を発表し、Googleや NASAなどの企業で使われ始めています。また日本のNTTも2017年11月よりクラウド・サービスとしての提供を始めています。

 

量子コンピューターの現状

「量子イジング・モデル」方式が実用面では先行した状況にありますが、IBMやGoogle、Microsoftが「量子ゲート方式」の開発を熱心に進めています。 ただ、「量子ゲート方式」でのアルゴリズは、まだ未発見の領域も広く、本格的な実用化には、まだしばらくの時間がかかるでしょう。

 

自然現象を借用したアルゴリズム

ところで、量子コンピューターが登場する以前は、自然現象のメカニズムを古典コンピューターでシミュレートし「組合せ最適化問題」などを効率的に解こうというアプローチが行われてきました。 ただし、演算規模が大きくなるため「近似解」を求めるしかありませんでした。

この自然現象のひとつである「量子アニーリング」を、ソフトウェアによるシミュレーションではなく物理的な現象として再現することで、「近似解」ではなく「厳密解」を求めようと生まれたのが「量子イジング・モデル」方式のD-Waveです。NTTのQNN(量子ニューラルネットワーク)も人間の脳の中で行われている神経活動のメカニズムを使っているようです(現在、確認中)。

 

量子イジングマシンとスパコン

「量子イジング・モデル」方式は、全ての演算問題を解けるものではありません。しかし、組合せ最適化問題に限れば、既存のスーパーコンピューターを凌ぐ速度と低消費電力、そして「厳密解」が期待されており、実用面での注目が高まっています。

 

D-Waveの計算原理

「量子イジング・モデル」方式で先行しているD-Waveは、絶対零度に冷やされた超伝導状態の素子が、同時に2つの電流の向きを持つ特性を使い、これを量子ビットの0と1の「重ね合わせ」状態と見立てて、量子計算を行おうというアプローチです。

まず不安定な超伝導素子の重ね合わせ状態を強い磁場で安定させます。そして、その素子同士の相互作用を解くべき問題に合わせて設定します。これは、古典コンピューターのプログラムに相当します。徐々に磁場を弱くして相互作用を強めてゆくと、設定した相互作用に最適化された電流の方法がひとつに決まります。これが、組み合わせ最適化問題の「厳密解(あるいは、厳密解に近い近似解)」になります。つまり、何度も計算しなくても1回の計算で解を求めることができるのです。

誤差が含まれることが考えられるためD-Waveでは複数回、同じ操作を行い、確認しているのだそうです。

なお、ここに紹介したスライドを含め3000ページほどを、ロイヤリティフリーでダウンロード(パワーポイント形式、ワード形式、エクセル形式)できる「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」を公開中です。よろしければご活用下さい。

とありました。 やはり『量子コンピューター』は、超難解です.

(記事投稿:2022/07/14、#550)

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『この広い宇宙で、おとめ座の NGC 5468 渦巻銀河の表面を捉えた』  『思うことは、太陽系内惑星に、植民地はつくれるか、その「投資対効果」は?』

2022-07-06 10:15:10 | 科学・数学・物理

『この広い宇宙で、おとめ座の NGC 5468 渦巻銀河の表面を捉えた』 

『思うことは、太陽系内惑星に、植民地はつくれるか、その「投資対効果」は?』

 

半世紀前には、宇宙の大きさ、約200億光年と言われていました。 それでも想像を絶する大きさです。 今では、可視宇宙は地球からあらゆる方向に約465億光年の範囲に存在するものです。 つまり可視宇宙は地球を中心とする直径約930億光年の球体をしているということです。 一方実際の宇宙は可視宇宙よりは大きいのではないか、という可能性しか示されていません。

 

おとめ座の NGC 5468 渦巻銀河

地球から約1億4,000万光年離れたおとめ座に位置する NGC 5468 は、地球の方向に向いており、望遠鏡で正面を捉えることができるため、観察と研究に理想的な銀河です。 この美しい写真はハップル宇宙望遠鏡で撮影されました。1785年に初めてこの銀河を発見した天文学者、ウィリアム・ハーシェル凄い方です。

ウエブ情報から引用

銀河の中には、その内部で多数の星が生まれることから、育星場と呼ばれるものがあります。一方、NGC 5468 はその反対の意味で知られています。 この渦巻銀河には寿命の近い星が多いと考えられているのです。 天文学者たちは、過去 20 年間だけでも 5回、この銀河での超新星の発生を観測しました。 超新星とは、星が最期を迎えたときに起きる大規模な爆発現象です。

 

『NGC 5468 渦巻銀河』を見て感じますが、人類の太陽系外の惑星への有人探査は、できないと思います。 『宇宙船地球号・奇跡の星・水の惑星が「人新世」時代へ』突入しましたが、この星が大変な時代に遭遇しています。 『足元の奇跡の星・水の惑星』を、昔の住みやすい地球にすることが最優先です。

 

先ずは『太陽系内と言え、未知の大海原へと広がり続ける人類の夢』について調べてみました。

 

15世紀、ポルトガルの西端、ロカ岬に立った航海者たちは、帆船を駆って西へ拡がる未知の大海原に乗り出し「大航海時代」が幕明けました。 20世紀、人類はロケットを武器に宇宙へ乗り出しました。 まずは地球周回から、月、金星/火星へ、そして外惑星へ。宇宙時代の訪れです。

そして21世紀を迎えた今、人類が初めて宇宙に到達してから50年余りの間に、技術的なポテンシャルは飛躍的に向上しました。 より遠くへ、より深いところへ太陽系探査ミッションのレベルも上がり、2005年に土星の衛星タイタンに探査機が到達した「カッシーニ」に続いて、現在も多くの探査機が太陽系の様々な天体に向かって飛行中です。 かつて航海者たちが未知の大海原へと船で旅立ったように、人類はより広大な宇宙を舞台とした、太陽系大航海時代へと突入しようとしています。

 

ただし、『困難さ』立ち向かうのは、足元の地球を固めてからではないでしょうか、その困難さ!について、ウエブ情報からの抜粋・引用です。

 

宇宙移民、または宇宙植民とは、地球外に恒久的で自給自足可能な人類の居住地(コロニー)を作成するため、または『テラフォーミング』を行う目的で移住する者達を指す。

『テラフォーミング』 ( 英: terraforming 、terraformation、文字通り「地球を形成する」の意)とは、 惑星や月などの天体の大気 、温度 、表面の地形や生態系を地球の環境に似せて意図的に変更し、地球型の生命体が居住できるようにする仮想的なプロセスのこと。 テラフォーミングの概念は、SFと実際の科学の両方から発展した。

解決すべき課題(これで、地球が奇跡の星であることが分かります)

  • 資源、 大気・鉱物
  • エネルギー、 太陽エネルギーを変換するための大規模な施設、電力はマイクロ波により地   球に
  • 輸送手段、 低軌道(LEO)で1kgあたり$5,000から$30,000に
  • 通信手段、 光の速さでも重大な遅延が発生するため音声による通話は非現実的
  • 生命維持、 ①人間が生きていくためには空気、水、食料、それに適当な温度が必要 ②地球では巨大で複雑な生物圏がこれを提供 ③コロニーでは、比較的小さく、閉鎖された系の中で全ての養分を壊さずにリサイクルが必要
  • 放射線対策、 生命を維持するためには、ほとんどの放射線を吸収できるぐらいにコロニーを覆う必要
  • 自己複製、  自己複製は必須項目ではないが、コロニーのはるかに急速な増加と、地球への依存とコストを取り払うことから、多くの人はそれが究極的な目標だと考えている。 そのようなコロニーの建設こそが、地球の最初の自己複製だという考えもある。 そこまでの中間的な目標として、地球からは情報(科学、工学、娯楽など)のみを期待するコロニーや、定期的に必要な軽い物品(ICや医療品、遺伝子資源、それにいくらかの道具類)の供給を受けるコロニーが考えられている。
  • 人口規模、  人類学者のジョン・H・ムーアは150180人の人口があれば、6080世代に相当する2000年間、普通に生殖が可能であるという見積もりを示した。

 宇宙移民、または宇宙植民も「投資対効果」を考えると、きわめて難しいようで、やはり『宇宙船地球号・奇跡の星・水の惑星が「人新世」時代へ』の中での地球規模で、住みやすい地球の維持改善の地道な対策をみんなで身近なとこらから進めたいものです。

(記事投稿日:2022/07/06、 #549)

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『AI・人工頭脳、其の三(AIの「教師なし学習」は「ブレークスルー」に)』 ―ショッキングな情報、「囲碁AI「独学」で、最強に」!!!―

2022-03-26 13:38:28 | 科学・数学・物理

AI・人工頭脳、其の三(AIの「教師なし学習」は「ブレークスルー」に)

          ―ショッキングな情報、「囲碁AI「独学」で、最強に」!!!―

随分前のニュースになりますが、日経・企業総合欄に載っていました。 米グーグルの持ち株会社アルファベットの傘下の英ディープマインドは、新しい囲碁用の人工頭脳(AI)『アルファ碁ゼロ』を開発した。 世界のトップ棋士柯潔九段に三連勝した『アルファ碁』は大量のプロの対局データを学習して強くなった。 これは人間の指し手の、膨大な情報を、スパコンで処理して、達成できたものです。 

 

今回は違います。 人が手本を示さなくても、人工頭脳(AI)同士での対局を繰返し、独学で勝率の高い打ち方を編み出した。 

このアルファ碁ゼロ』は、『アルファ碁』に100戦全勝した。 

 

さらに、人間が長年の囲碁の歴史の中で、考案した『定石』とされる常套手段も独自に発見。 『アルファ碁』は世界のトップ棋士に勝利した際に『人間と対局するのはこれが最後』としていた。 

 

その後も改良を続けたのは人間に一切頼らないAI』と言う目標があったためだ。 従来は、人間の対局データを『教師』として学習したため、人間の積み重ねた知見の延長線上の強さに過ぎないとの指摘があった。 そこでゼロから人工頭脳(AI)が独学する教師なし学習を追求し、人間の発想にとらわれない革新的な人工頭脳(AI)を作り出した。

 

人工頭脳(AI)は2012年頃に登場した『ディープラーニング(深層学習)』によって画像などから学習する機能が大幅向上、画像認識や自動運転などで大きく利用が進んだ。 今回の囲碁AIソフトが実現した教師なし学習』はさらに用途を広げる『ブレークスルーになる。

 

これがどういうことか『2045年問題』に人間は対応できないと認めたことでしょうか。 

 

ただ、一安心できそうな見解もあります。 教師なし学習が成功したのは、『ルールが明確な囲碁だからこそ』と専門家は声をそろえる。 『ルールが明確でない用途』では、期待する学習効果が表れるとは限らないと。この課題の解決なしでは、限られた用途の、囲碁AIは、人のような『汎用型AI』になる将来像はまだ見えない。 これでもズブ素人にはAIが人間を超える、転換点・特異点(シンギュラリティ)の『2045年問題』が気掛りです

  (記事投稿日:2017/10/22、最終更新日:2021/01/26、#503)

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『恒温動物は寒いところでは大型化する(ベルクマン規則の計算が合っている!)』『ベルクマンの規則:「同じ種で比較すると、寒い地方に住む個体ほど体が大きい」

2022-01-27 16:04:46 | 科学・数学・物理

『恒温動物は寒いところでは大型化する(ベルクマン規則の計算が合っている!)』

『ベルクマンの規則:「同じ種で比較すると、寒い地方に住む個体ほど体が大きい」(表面積の体積比は大型化するほど小さくなる)』

和名はホッキョクグマで、俗にシロクマと呼ばれることも多い絶滅危惧種です。 気候激甚化の中で大変な事態になっています。 映像を見るたびに辛いです。

ウキペデイア情報から引用

昔、読んだ本、『ゾウの時間ネズミの時間』は、動物生理学を専門とする生物学者、本川達雄氏の新書です。 1992年に中公新書から発行された。 動物のサイズから動物のデザインの論理が数理的に解説されている。 1993年の講談社出版文化賞の科学出版賞を受賞したものです。 この本は、中国に商用出張中に、今は亡き友人から頂いたものです。 この博識の方からは随分、情報や知識を頂き、今でも感謝をしております。

この本の中の、四つの規則を抜粋・引用します。 

コープの法則:「同じ系統の中では大きなサイズの種は進化の過程でより遅れて出現する傾向がある」(大絶滅がなかったら、もっと恐竜は大型化したかも? 昆虫は三億年継続、恐竜も一億年生存した。)

島の法則:「島に住む動物と大陸に住む動物とではサイズに違いが生じる(大陸の動物はだんだん大きく、島の動物はだんだん小さく、初めて米国で見たスズメの大きさに驚きました。)

ベルクマンの規則:「恒温動物では、同じ種で比較すると寒い地方に住む個体ほど体が大きい」(表面積の体積比は大型化するほど小さくなる。)

哺乳類はサイズに関係無く、「一生に打つ心拍数は約20億回、呼吸数は約5億回である」(これが本のタイトル「ゾウの時間ネズミの時間」、これはこの本のタイトルにもなっており、素直に納得です・)

ベルクマンの法則は、感覚的には納得できるのですが、数値で証明して、地元の図書館で会う小中学生にも説明できたらと思って計算してみました。

①直径10ⅿの水球 ベルクマンの規則 値; 0.6

  体積  V=4πr³/3=500π/3

  表面積 S= 4πr²=100π

⓶直径20ⅿの水球 ベルクマンの規則値: 0.3

  体積  V=4πr³/3=4,000π/3

  表面積 S= 4πr²=400π  

③直径30ⅿの水球 ベルクマンの規則値: 0.2

  体積  V=4πr³/3=13,500π/3

  表面積 S= 4πr²=900π

この規則恐竜にも適用できるものと思いますが、恐竜の一億年と歴史と気候を調べたくなりました。

掛け替えのない地球を守り維持するためにも、人間・ヒト・人類の『自由・平等・博愛』の実践に、リーダーの方々は常に『部分(自分)最適』だけではなく『全体最適』を考えて頂きたいと思っています。

(記事投稿日:2022/01/27、#467)

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