『NHK BS1「地球科学の最前線・天変地異の秘密に迫る!」を見て』
『人類は地質時代区分の「新生代」の「完新世」後に「人新世」の提唱が!』
『セッカチな人達は「人新世」より「火新世」などと、冗談ともいえない時代』
地球上のいろいろなファクター(海水温上昇、気温上昇、地上の氷減少等々)が、今、引き起こす天変地異は、地球史上で過去に起きた、天変地異の原因と異なり、人類(ヒト)の所為で起こっています。 なかなか対策・改善ができない事象ですが、だからと言って落ち着いてはおられません。
ウエブ情報から引用
標題の『地球科学の最前線・天変地異の秘密に迫る!』を勉強するために、浅学菲才、門外漢の傘寿爺が、難しい地質時代区分を調べて、抜粋してみました。 長い地球史の中で、自然に変わって、人類(ヒト)が地球史の地質時代区分まで変えようとしています。
地質年代は、地層の重なり具合をもとに、地球の歴史約46億年を古い順に始生代・原生代・古生代・中生代・新生代に大別する。 そのうち、始生代・原生代が約88%を占めているが、約6億年前の生物の出現後は、その進化に基づき、古生代・中生代・新生代に大別する。人類は、450万年ほど前の地質学的には新代・第四紀・洪積世の初め頃に出現した。
- 始生代 26億年以上前で無生物時代
- 原生代 8.5億年前で下等動物が発生した時代
- 古生代 5億年前から2億年前で、生物が発生した時代 無脊椎動物、魚類、両棲類 が段階的に出現
- 中生代 2億年前から6000万年前の時代で、爬虫類が繁栄した時代
新生代 約6500万年前から現在
- 新生代 第3紀 新生代の前期。約6500万年前から約180万年前まで恐竜の死滅後、哺乳類号の活動が盛んになった時代。 この末期に人類の祖先が出現
- 新生代 更新世(洪積世) 第4紀の前期(大半を占める)で、約180万年前から約1万年前まで。水河時代にあたり、4回の水河期と3回の間氷期があった。ほぼ考古年代の旧石器時代にあたる。最初の人類はこの時期の初期100万年前ほどに現れた。東アフリカのアウストラロピテクスと呼ばれる猿人人が出現し、すでに二足で歩行し、自由になった手で簡単な道具を用い、小規模な狩猟・漁労を行っていた。
- 新生代 氷河期(氷期) 寒帯から温帯にかけて、地球が広く氷河におおわれた寒冷な時期。第4紀に4回あった。50万年ほど前の第1間氷河期には、ジャワで発見されたジャワ原人(直立猿人)や、中国北京郊外の周口店で発見された北京原人がいる。 ヨーロッパ・北アフリカのネアンデルタール人が出現した。ネアンデルタール人は、旧人といわれ、30万年ほど前にあらわれたのだが、機能に応じた形態の石器がつくられ、埋葬も行われており、宗教ももったといわれている。 これらの人類は現在の人類であるホモサピエンスとは異なり、絶滅した。原生人類(古生人類)と呼ばれている。
- 新人の出現 8万年ほど前にはクロマニヨン人が現れた。クロマニヨン人は新人といわれ、現生人類で、現在のわたしたち(ホモサピエンス)と同様である。 クロマニョン人はアフリカからヨーロッパ各地に渡ったとされる。 集団で狩猟を営んで動物の肉は貯蔵されるようになった。丘の上に村落もつくられている。 洞窟に壁画を残している。クロマニヨン人からホモサピエンスにつながるかどうかは未だ不明。
- 新生代 後氷期 新生代第四紀の最終氷期(ビュルム氷期)が終わった約1万年前から現在までの時代。
『地球科学の最前線・天変地異の秘密に迫る』に関する情報番組概要
火山噴火・地震・台風―地球上で繰り返されてきた天変地異。発生メカニズムの研究から、様々な自然現象が複雑に影響しあっていると分かってきた。 地球科学の最前線に迫る!
地球が誕生して46億年。火山噴火・巨大地震・大型台風など、天変地異は繰り返されてきた。今、その発生メカニズムの研究が進んでいる。そこから見えてきたのは、様々(さまざま)な自然現象が複雑に影響しあっていることだ。防災の観点からも注目を集める地球科学の最前線に迫る!
今後の調査のために、ウエブ情報の抜粋・引用です。
地震が発生するのはプレートという固い岩板が移動するからである。 では、そのプレートを動かしているものとは何なのだろうか? そして、その動きに周期はあるのだろうか?
地球表面を覆う十数枚のプレートが移動することで、かつて地球上にあったひとつの超大陸は、五つに分裂したと言われている。そして、このような大地の変動によって生じたひずみから起きる巨大な振動が地震だ。
本稿は藤岡換太郎『天変地異の地球学――巨大地震、異常気象から大量絶滅まで』を一部再編集の上、紹介しています。
プレートが動けば地震が起きる。 固体地球に起因する災害の第一は地震です。地震には海で起こる地震と陸で起こる地震がありますが、ここではおもに海で起こる地震について述べます。 これは地球の表層を覆っている100kmほどの厚さのプレートと呼ばれる岩板の部分で起こります。
10枚程度あるプレートどうしのせめぎあいによって発生するので、まず、プレートが離れていく海嶺[かいれい]では、地面が両側へと押し広げられて割れ目(リフト)が形成されるときに地震が起こります。 プレートがすれ違うトランスフォーム断層または断裂帯と呼ばれるところでは、2つのプレートが行き違う(すれ違う)ために、横ずれの断層が地震を起こします。 これらの地震は、いずれも地殻ないしは上部マントルで起こるため、比較的浅い(地下60kmくらいまでの)地震です。
一方、プレートがぶつかる境界、日本海溝やマリアナ海溝のような沈み込み帯では、2つのプレートが沈み込んだり、跳ね上がったりするときに地震が起こります。このような地震を海溝型地震といいます。 海溝型地震は沈み込むプレートの「年齢」によって、チリ型とマリアナ型の2つのタイプに分かれます。片方が沈み込むときに沈み込まれる側も一緒にひきずり込まれますが、これがもとに戻ろうとするときに大きな地震になります。 この地震は一般的には震源が深い深発地震になり、しばしば大きな被害をもたらします。 しかし、670km以深ではプレートは潜り込めないために横たわっていきます。
海溝型地震の2つのタイプ海溝型地震の2つのタイプ。
チリ型:若くて温かく、軽いプレートが浅い角度で沈み込む。
マリアナ型:古くて冷たく、重いプレートが深い角度で沈み込む。
チリ型のほうに巨大地震が起こりやすいとされていたが、2011年の東北地方太平洋沖地震はマリアナ型だったため再検討されている。
なお、これら海で起こる地震とはタイプが異なる陸で起こる地震は、内陸部にある活断層や岩盤などで発生する地震です。 震源が浅いことが多く、その場合は兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)や新潟県中越地震のような、大きな被害をもたらします。
ただし海溝型地震と比べて規模は小さく、被害を及ぼす範囲は20~30km程度にとどまります。
沈み込み帯は、日本列島の近くでは千島海溝、日本海溝、南海トラフ、琉球海溝と日本海東縁(日本海側は日本にとっては西になりますが、なぜか日本海から見て東縁と呼んでいます)があります。 伊豆・小笠原海溝では巨大地震は少ないようです。
プレートを動かすのはプルーム
地球の断面図を見ると、ゆで卵のようになっています。真ん中の黄身にあたるものは核(外核と内核)です。核は鉄でできています。殻に相当する薄い部分が地殻で、その下の白身にあたる部分がマントルです。 マントルは岩石でできていて、流動性があります。 マントルの流れのことを「プルーム」と呼んでいます。
『寺田寅彦に随筆『茶わんの湯』
ここに茶わんが一つあります。中には熱い湯がいっぱいはいっております。 次に、茶わんのお湯がだんだんに冷えるのは、湯の表面の茶わんの周囲から熱が逃げるためだと思っていいのです。 もし表面にちゃんとふたでもしておけば、冷やされるのはおもにまわりの茶わんにふれた部分だけになります。
そうなると、茶わんに接したところでは湯は冷えて重くなり、下のほうへ流れて底のほうへ向かって動きます。その反対に、茶わんのまん中のほうでは逆に上のほうへのぼって、表面からは外側に向かって流れる、だいたいそういうふうな循環が起こります。
このようにして起こる対流が、固体であるマントルの内部でも起こっているわけです。 2つのプルームがマントルの対流を起こす。 プルームには、熱いホットプルームと冷たいコールドプルームがあります
コールドプルームは沈み込んだプレートの残骸で、いったん深さ670kmくらいのところにたまります。そのあと変成作用というものを起こして密度がマントルより大きくなり、マントルと核の境界になっている2900kmの深さにまで落ち込みます。
コールドプルームがそこまで落ちると、その反流として、ホットプルームが立ち上ってきます。 こうして、マントルの中では対流が起こります。
プルームの運動ヌは2つのパターン
1つは、水平方向にプレートを動かして大陸を移動させている運動です。この場合、たとえば太平洋プレートが生産されてから日本海溝に沈み込むまでには1億2000万年ほどかかります。1年では9.5cmほど動いている計算です。
もう1つは、核とマントルの境界で生まれたスーパーホットプルーム(後述)が地表に向かって垂直方向に上昇する運動です。 この場合は約2900kmをおよそ3000万年で上ると考えられ、1kmを約1万年なので、1年では10cmほどと、速度としては水平方向の運動とほぼ同じです。
このようにプルームには2方向への運動がありますが、垂直方向のほうが長距離を移動し、ツゾー・ウィルソンが提唱したところによれば約3億年というサイクルで動かすことで、さまざまな天変地異を起こしているわけです。
メガ級の天変地異――スーパーホットプルーム
プルームの大規模なものは、直径が数千キロメートルにも及びます。こうしたプルームをスーパープルームといいます。
その高さは深さ2900kmのマントル最下部から地表にまでつながることもあります。スーパーホットプルームは、大量のマグマを生成します。日本列島の体積の約6倍もあるオントンジャワ海台をつくった洪水玄武岩も、スーパーホットプルームによって地表に上がってきて、減圧されることで大量のマグマになったと考えられています。
スーパーホットプルームの活動は、短時間に膨大な量のマグマを放出するので大きな災害を周辺にもたらします。 また、放出されるガスには二酸化炭素が大量に含まれているので地球温暖化につながります。天変地異とは別格の、いわばメガ天変地異です。
いま、米国のイエローストーン国立公園に大量のマグマが上がってきているのではないかという説がありますが、もしそれが本当だとすれば、人類は大変な災害に見舞われることになります。
最近では、鹿児島県の南にある鬼界カルデラで大きな噴火があるのではないかと神戸大学の研究者らが言っていますが、かつてここでは、縄文人を壊滅させたような破局的大噴火。 そのようなことにならないよう祈るばかりです。
プルームが招く災いは地震だけではない。『天変地異の地球学――巨大地震、異常気象から大量絶滅まで』は、〈プルームが発生する→プレートが移動する→超大陸が形成、もしくは分裂する→海水中の酸素が欠乏状態になる→生物が絶滅する〉という歴史的事実を紹介している。まさに、プルームは天変地異の究極の原因です。
この分野のことは、今日明日のことではありませんので、急がずゆっくりとやろうと思っています。
(記事投稿日:2022/12/18、#612)