『即刻解決すべき課題が山積みでも、議論・検討の掛け声ばかり 3』
『日経の電子書籍の広告『安いニッポン価格が示す停滞』に衝撃』
数十年前から海外4カ国に20数年間駐在して、国内と交互に住んでいました。その間、はじめの頃は、ゆっくりと、最近は、凄い速さで『世界に冠たる日本の…』がどんどん少なくなってきていることを感じていました。 心配・懸念していたことが電子書籍『安いニッポン「価格」が示す停滞』が発売されると、いきなり増刷です。
半世紀も前に、工場で働き始めたころは、日本の工場という工場は『CD(コストダウン)』一色でした。
- 『CD』のために『IE』(industrial engineering管理方式に科学的方法を導入するための専門分野の総称)の導入。 企業内部の研究、調査、標準化、統制、協同関係のあり方などを主たるテーマとする。
- 『CD』のために『時間研究』(time study)作業研究の一分野で、個々の作業についてその標準所要時間を科学的に測定・設定し、課業(標準作業量)の決定に資料を提供し、さらに作業の計画的遂行に寄与する研究をいう。
- 『CD』のために『WF』(work factor method)ワークファクター法。 動作分析により標準作業時間を決める方法の一つ。 ストップウォッチを使わずとも、作業時間を測定できる。
- 『CD』のために『VA(ブイエー)』(value analysis)価値分析。 経営管理の用語。 企業が購買品を機能と価格の面から調査分析し、コストダウンや新製品開発に役立てようというもの。
これらのアメリカのフォードをはじめ大企業が採用した合理化の手法を、日本のメーカーも徹底的に採用して、『CD』を継続的に実現して、アメリカの製造業に、追いつけ、追い越せを進めて成功しました。
安い商品(適正価格だったかどうか疑問)で儲けて国と国民を、継続的に豊かにすることできなかったように思っています。 一方『国民一億中流』の実際的な実現は、欧州国家と比較してできてはいなかったようです。
また、昔のことですが、競輪・オートレースからの収益金を機械産業への補助金にして振興させたことなどあり、米国の工作機メーカーに、決定的なダメージを与えました。
先日の日経新聞の記事下の電子書籍中藤玲氏の著書『安いニッポン「価格」が示す停滞』の広告のフレーズに驚きました。
①日本の初任給は、スイスの3分の1以下
②海外のエリート学生が日本企業を避けるわけ
③日本のディズニーは世界最安値水準
④物価の安さに感動する訪日外国人
⑤アジア国籍になる日本の町工場
⑥お家芸「アニメ」人材流出の深刻さ
⑦「爆買い」ブームの裏にあったリスク
今後は、このシリーズ『即刻解決すべき課題が山積みでも、議論・検討の掛け声ばかり』で気が付いた課題を取り上げて、調べてブログに纏めていきたいと思っています。
電子書籍『安いニッポン 「価格」が示す停滞』
ウェブ報から引用
日経BP 日本経済新聞出版本部
ウェブ情報の抜粋引用です。 『この本は、2019年に中藤玲さんが受けた衝撃から始まります。 中藤さんが韓国に行った際に、日本でチェーン展開している100円ショップがあったのですが、そこで手にした商品の多くが倍以上の価格だった。全く100円で買えなかったそうです。 ここで中藤さんは「日本が安くなっているのでは?」というふうに気付いた。』
現状ですが、結果的に閉塞感・無力感が蓄積されるのは、政・官・メディアの;
❶縦割り組織・規制で、懸案先送りの縦割り行政が、数十年続く!
❷すべて先送りの巨額のツケは、将来、すべて税金になって国民に掛かる!
❸メディアは政・官へ常に「定量的な分析情報」提示で理解・改善の実現を!
対策・改善が簡単にいかない、原因・理由は沢山あり、繰り返しになりますがご容赦願います。 みんなで目の前のことから取り組んでいきたいものです。 必ず、ITの強い・実行力のあるリーダーが必要になります。
- 縦割り組織とそれに伴う縦割り規制、『庁と大臣』の増設乱発、『議論する・検討する』が常套句で『総括的検証』がない、
- 大きな予算を持つ組織が、いまだに大福帳で複式簿記にできず、
- 多くの方々が『俺・僕・私、関係ねー』と国・政治に無関心常態化、
- 選挙の仕組みと、投票率の低さ、この仕組みさえも自グループ優先の
部分最適で全体最適ではない、
- 行政に改善を求めたくても署名運動の困難さ、
- 外国人も見ている、一党支配体制に変化を求めない、無気力さ、
- 視聴率最優先テレビは、『怒鳴り・激高・大笑い・嘲笑』等で荒む世情、
- 外国に比べ、コミュニティが崩壊・修復なかなか進まない現状、
- 日本語『漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字混在』の難しさ、
- 微妙な意味の外国語は、日本語への変換を忘れ、まずカタカナに、
これらの改善には、大変な時間がかかりますが、繰り返しになりますが、『俺・僕・私、関係ねー』と言わずに、みんなで目の前のことから取り組んでいきたいものです
(記事投稿日:2023/02/19、#629)