『中国がASEANへの水上輸送強化へ、プロジェクト「平陸運河」着工が凄い』
『1400年前に完成した「京杭大運河(北京-杭州間、総延長2500㎞)」を、この「平陸運河によって、北部湾(旧トンキン湾)に繋がり、中国の「陸・河・海」輸送ネットワークで、一帯一路の完成へ』
中国は、人口14億人、標準語としての普通話 以外に、大きく分けて7つの方言、『広東語、北方語、呉語(上海語)、閩語(福建語)、湘語、贛語、客家語』がある。国土は、約960万平方キロメートル、日本の約26倍で、世界では、ロシア、カナダ、アメリカに次いで4番目。都市区分は、4つの直轄都市と、22の省、5つの自治区、2つの特別行政区から構成されている。
民族構成、漢族と55の少数民族からなる。昔(1930年代)は400種類以上あったとされる少数民族は、政府の政策(民族識別工作)により55種に迄絞られた。宗教は、主だった国教としての宗教は無いが、国内に『仏教、キリスト教、道教、イスラム教』の信者がいる。食文化は、八大菜系として、地域ごとに8つに分けて呼ばれることが多い。『山東料理、江蘇料理、浙江料理、安徽料理、福建料理、広東料理、湖南料理、四川料理』
半世紀前に、香港に駐在していたころは、将来は数ブロックに分裂するものと思っていましたが、この巨大な多民族・多宗教の大陸国家を、いろいろありましたが、強力なリーダーたちが、治めてきており、世界一の経済大国になろうとしていることは、驚嘆に値します。それは大河川を巨大な運河で結んだことも大きな要因かと思います。
中国の大河川(黄河・長江・珠江が三大河川)
ウエブ情報から引用
唐時代の京杭大運河
ウエブ情報から引用
現代の中国の河川と平陸運河
ウエブ情報から引用
平陸運河
運河は中国南部の広西チワン族自治区の南寧市から欽州市を経て、北部湾(旧トンキン湾)に注ぐ。全長135キロ、総投資額は727億元(約1兆4,540億円、1元=約20円)を予定。給水や灌漑、洪水防止、生態環境改善などの機能を組み合わせた航路を整備し、5,000トン級船舶の通航が可能。開通すれば、中国の南西部や西北部から最短で海に出られる航路となる。これまでの長江と珠江に加えた新たな水上輸送ルートを整備することで、長江と珠江を利用したルートの混雑緩和が期待されている。
同プロジェクトは、中国国家発展改革委員会が2019年8月に発表した「西部陸海新ルート全体規画」実施の一環として建設されるもの。運河が長江、珠江、北部湾を縦方向に貫通することによって、中国とASEAN間の貨物輸送の増加をもたらし、中国とASEANのさらなる連携促進につながると期待されている。
西部陸海新ルート全体規画
中国西部の省・自治区・直轄市から陸路・海路を利用してASEANなどとの貿易を直接行う新しいルートのこと。重慶市や四川省成都市を起点として、北部湾までの鉄道輸送と、北部湾を経てASEANなどにつながる海上輸送を組み合わせた輸送ルートを整備する計画。
大河川と歴史、中国の場合は、将に歴史大絵巻で、興味は尽きません。日本の国土開発の歴史も、中国のケースと比較し、じっくりと調べてみたいと思いました。
(記事投稿日:2020/06/16、#663)