『沖縄のマングースは、ハブの天敵にと奄美大島が45年前に入れ、その15年後には、駆除・根絶の対象に、人間の浅はかさ、勝手さを!』
『マングースの捕食は夜行性のハブではなく、鳥類など天然記念物は多数(特別天然記念物には、ノグチゲラ、イリオモテヤマネコ、カンムリワシまでも!)』
沖縄のマングース、日経新聞(2024/09/06)のコラム『春秋』で見つけました。
『孤高の画家、田中一村は晩年を鹿児島県の奄美大島に賭けた。 モチーフにする植物や鳥を徹底的に調べ、作品にふさわしい姿が見つかるまで写生を重ねる。 毎朝、峠に登り、猛毒のハブの恐怖も忘れて自然の中に身を置いていた(「日本のゴーギャン 田中一村伝」)。
ハブの天敵にと奄美がマングースを入れたのは一村の死の2年後の1979年。地元の南日本新聞が晩年の業績を発掘し、遺作展が開かれた頃だ。 一村ブームで奄美を訪れ、ハブとマングースの対決ショーを見た人もいよう。 だがマングースが捕食していたのは実はハブではなく、画家の愛した鳥類などの天然記念物だった。
環境省が奄美のマングース根絶宣言をした。 30年に及ぶ島の人々の奮闘に敬意を表したい。 人間の浅はかさ、自然の奥深さに感じ入る。 ちなみに奄美では,ここ10年ほどハブによる死者はなく、共生が進んでいる。
ウエブ情報から引用
自然の事物は必然性を持って存在し、必然の中に生命を保つ・・・。 こんな哲学を語る一村は「モチーフを十分に研究し、本質をつかめば、大胆にデフォルメしても生命力は失わず、むしろ生き生きとする」との信念を描いた。 11日は一村忌、19日は東京・上野で一村展が始まる。 眩しい生命力に自然の摂理を思うのもいい。』
今回のコラムで気が付いたことですが、マングース根絶に30年掛けたこと、
『マングースが捕食していたのは実はハブではなく、鳥類など!』
『導入当時はマングースが日中に活動し、夜行性のハブと相まみえる機会が乏しいことに人智が及ばず(残念!)』
『環境省が奄美のマングース根絶宣言』
このようなプロジェクトは導入後の定量的な経過観察と定期的な総括などはなかったのかどうか、気になりました。 日本の場合、万事が万事、『これから検証・検討』をするとは何時もいうが、『総括と責任』はいつも、曖昧模糊。
エッセイとは違うといわれるコラムですがよく読んでいます。 今は日経新聞愛読ですが、図書館で別の新聞でも手にする機会があったら、コラムは先ず、必ず読みます。
- 朝日新聞「天声人語」
- 毎日新聞「余録」
- 読売新聞「編集手帳」
- 産経新聞「産経抄」など。
- 日本経済新聞「春秋」
(記事投稿日:2021/09/06、#766)
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