前回無味乾燥な記事を書いてしまったので、
今回は医学にまつわる小話を4つ。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
●ヒステリー
ヒステリーは古くから女性の病気と考えられてきました。
言葉からもそれがうかがい知れます。
というのも、ヒステリーという言葉と
子宮を意味する「hystero-」という接頭語の語源は同じなんです。
(ヒステリーが子宮だという意味だなんてちょっとびっくりじゃないですか?)
ただし、最近ではヒステリーと言う言い方は一般的ではありません。
「解離性(転換性)障害」という診断名(広くは「神経症」)へと変わっています。
「ヒステリー」という言葉にはマイナスイメージが強いからとのことですが
語源のことも多少は考慮に加えられているんじゃないかな・・・
●ベートーヴェンの難聴
スパルタだった父に殴られたことによって難聴になったというのは古い説。
今最有力なのは、梅毒で難聴になったという説なんだそうですよ。
梅毒という性感染症のイメージが強いですが、
垂直感染(ここでは胎児の時に母親から感染すること)もあります。
ベートーヴェンの場合も、性交渉によって感染したのではなく、垂直感染のようです。
根拠もちゃんとあります。
例えば、顔。
ベートーヴェンといえば、強く突出した前額、
深くくぼんだ鼻根部、鞍鼻が思い浮かぶと思いますが、
これは先天性梅毒に特徴的な顔貌なんだそうです。
そして何より晩年彼を悩ませた難聴。
これも幼いときに殴られたことに起因するのではなく、
梅毒が進行して現れた症状だと考えたほうが理にかなっています。
それにしても抗生物質の普及したこの現代ではもはや梅毒は過去の病気。
様々な症状とか検査法とか覚えるの大変だけど、きっと要らない知識・・。
●ドライアイスの効能
脱毛症に対して、ドライアイスを使うことがあるそうです。
今日、実際に外来で使われていました。
脱毛症ではリンパ球が毛根を攻撃しています。
そこで、ドライアイスで患部を刺激することで、そちらにリンパ球を向かわせ、
毛根への攻撃を和らげる、とのことでしたが・・・ほんとかな。
(これは高度に専門的な治療だから、いい子は真似しちゃだめだよ?)
他に、やはり脱毛症の治療として、
頚部(詳細は忘れた)への赤外線照射をしているのも見ました。
脱毛症の治療って実にたくさんあるみたいです。
とりあえず分かったこと。
抜け毛が気になり始めたら、皮膚科にいこう。
●チャイコフスキーの死因
1893年11月6日にコレラで死んだことになっていますが、
これは実はヒ素による服毒自殺だったのではないかと言う疑惑があります。
その根拠は、以下の3つ。
1)当時コレラなら隔離されたはずなのに、見舞い客が絶えず訪れていたこと
2)嘔吐と下痢で汚れたシーツが焼却処分されていないこと
2)当時コレラの死者の棺は密封されたはずだが、
棺が空けられたまま数百人の弔問客が遺体の顔や手にキスしたこと
wikiでは否定されていますが、この3つの話が本当なら僕はヒ素説を支持します。
(コレラで尿毒症と肺気腫起こるって書かれてるけど、
そんな経過は一般的じゃないし、そもそも肺気腫じゃ普通死なんだろう・・)
当時の同性愛は市民権剥奪された上にシベリアに追放されるほどの重罪。
自殺を迫られても不思議じゃないと思うんだけど。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
この中で一番重要なのは3番目の結論かもしれない・・。
今回は医学にまつわる小話を4つ。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
●ヒステリー
ヒステリーは古くから女性の病気と考えられてきました。
言葉からもそれがうかがい知れます。
というのも、ヒステリーという言葉と
子宮を意味する「hystero-」という接頭語の語源は同じなんです。
(ヒステリーが子宮だという意味だなんてちょっとびっくりじゃないですか?)
ただし、最近ではヒステリーと言う言い方は一般的ではありません。
「解離性(転換性)障害」という診断名(広くは「神経症」)へと変わっています。
「ヒステリー」という言葉にはマイナスイメージが強いからとのことですが
語源のことも多少は考慮に加えられているんじゃないかな・・・
●ベートーヴェンの難聴
スパルタだった父に殴られたことによって難聴になったというのは古い説。
今最有力なのは、梅毒で難聴になったという説なんだそうですよ。
梅毒という性感染症のイメージが強いですが、
垂直感染(ここでは胎児の時に母親から感染すること)もあります。
ベートーヴェンの場合も、性交渉によって感染したのではなく、垂直感染のようです。
根拠もちゃんとあります。
例えば、顔。
ベートーヴェンといえば、強く突出した前額、
深くくぼんだ鼻根部、鞍鼻が思い浮かぶと思いますが、
これは先天性梅毒に特徴的な顔貌なんだそうです。
そして何より晩年彼を悩ませた難聴。
これも幼いときに殴られたことに起因するのではなく、
梅毒が進行して現れた症状だと考えたほうが理にかなっています。
それにしても抗生物質の普及したこの現代ではもはや梅毒は過去の病気。
様々な症状とか検査法とか覚えるの大変だけど、きっと要らない知識・・。
●ドライアイスの効能
脱毛症に対して、ドライアイスを使うことがあるそうです。
今日、実際に外来で使われていました。
脱毛症ではリンパ球が毛根を攻撃しています。
そこで、ドライアイスで患部を刺激することで、そちらにリンパ球を向かわせ、
毛根への攻撃を和らげる、とのことでしたが・・・ほんとかな。
(これは高度に専門的な治療だから、いい子は真似しちゃだめだよ?)
他に、やはり脱毛症の治療として、
頚部(詳細は忘れた)への赤外線照射をしているのも見ました。
脱毛症の治療って実にたくさんあるみたいです。
とりあえず分かったこと。
抜け毛が気になり始めたら、皮膚科にいこう。
●チャイコフスキーの死因
1893年11月6日にコレラで死んだことになっていますが、
これは実はヒ素による服毒自殺だったのではないかと言う疑惑があります。
その根拠は、以下の3つ。
1)当時コレラなら隔離されたはずなのに、見舞い客が絶えず訪れていたこと
2)嘔吐と下痢で汚れたシーツが焼却処分されていないこと
2)当時コレラの死者の棺は密封されたはずだが、
棺が空けられたまま数百人の弔問客が遺体の顔や手にキスしたこと
wikiでは否定されていますが、この3つの話が本当なら僕はヒ素説を支持します。
(コレラで尿毒症と肺気腫起こるって書かれてるけど、
そんな経過は一般的じゃないし、そもそも肺気腫じゃ普通死なんだろう・・)
当時の同性愛は市民権剥奪された上にシベリアに追放されるほどの重罪。
自殺を迫られても不思議じゃないと思うんだけど。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
この中で一番重要なのは3番目の結論かもしれない・・。