風吹く豆腐屋

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夜としまなみを越えて

2010-08-01 17:20:14 | Weblog
木曜日の深夜、そうだ…今から実家に帰ろうと思い立った。

理由は特にない。
強いていうなら、運動不足に欲求不満を募らせていたことと、
新聞代を払って身軽な気分になっていたことがあげられるけど。


そういうわけで、30日(金曜日)午前1:00に岡山を発った。

鴨方あたりでボケてもない植え込みにつっこんだ。
(過去にも近くの植え込みに突っ込んだ経験あり・・)

福山では歩道に入ろうとして失敗し、横転。(午前4:00ごろ)
仰向けのまましばらく道端に転がっていようかとも思ったけど、
誰かに心配されて話しかけられるのも面倒くさいので、すぐに再出発。

尾道に入ったのは午前5時ごろ。
70kmを4時間で来た。いいペース。
この調子なら昼時に家に帰りつけるんじゃないかなんて思い始めていた。


どこかに座って休みたかったけど、
尾道駅周辺まで行くと回り道してしまうことになるので、
泣く泣くそのまま橋を渡ることにした。

ちなみに、尾道からしまなみ海道に自転車で入る場合、
フェリーを使うことが推奨されている。
だけど、10円で1つ目の島に渡る非公式ルートがある。実は。



なぜ非公式かと言うと、橋に自転車が通れるだけの幅がないから。(つまり危険ってこと)
でも一応、自転車で橋を渡る場合の通行料は10円と定められている。

フェリーの運賃のほうが当然高いだろうし、時間的にもまだ運航していないだろうと思い、
迷わずこちらの橋を選択。しまなみに入った。

そこからはひたすらこいだ。

だけど、太陽の高度があがるに従って体力も削がれ始める。
急がなくては・・と少し焦りを感じ始めた。


しまなみ海道の真ん中、大三島の道の駅についたのが朝9:00だった。
120kmの行程を8時間。順調だった。
そこで1時間ほど休憩。




そこで売られていた地ビール。
とても喉が渇いていたので、まさに喉から手が出るほど飲みたかったけど、
残りの道のりがまだ80kmあることを考えて我慢。

後から考えてこれは賢明な選択だったと思う・・



お土産店ではいろいろなものが売られていた。



いつ「タルト」が愛媛のご当地キャラクターになったんだ・・




▲みかんリキュール。
パッケージも凝っているし、見た目もかわいい。
高いのが唯一の難か・・(350ml、7~8%、1050円)




▲みかんジュース。

普通のミカンジュースは500mlで210円。
ちょっと変わった品種から作ったものは260円。
ここでしか買えないと思えば許せない値段ではない?

結局260円のジュースを購入。
濃厚で酸味も強く、万人受けしない味ではあったが美味しかった。
なんだか元気が出た(笑






水槽を眺めるのは小さいころから好き。



▲じゃこ天

売店でじゃこ天を購入。
名物ヒラメ入りじゃこ天を食べたかったけど、残念ながら開店と同時に売り切れ・・なぜだ。
だからこれは普通のじゃこ天。


少し元気を取り戻して再出発した。



ちなみに、ここからは写真は一切ない。
疲弊しきって写真を撮る余裕がなくなったから(笑



今治市街に入ったのは2時間後、ちょうど午後0時ごろだった。
座りたかったのでファーストフード店を探して入るも、
子供であふれていたので、そこで食べるのはあきらめた。

しかたないので、コンビニでカロリーメイト購入。

すれ違った自転車乗りの人がこぎながら食べているのを見たので真似したのだが、
しばらくしてから気持ち悪くなった。もう二度としない…(笑



今治から北条、松山にかけての道は地獄だった。


寝ずに自転車を半日こぎ続けて疲労がたまっているし、
一日で一番暑い時間帯だったのに道には日影が全くない、
さらに悪いことに、つねに向かい風が吹いているという三重苦。

死にそうな顔をしながら、炎天下のサイクリングを続けた
いつまでたっても松山まで○kmの数字が減っていかない・・


そして、そのタイミングで8月1日にOBオケのパート練習があったことを思い出す。
もう1日ある練習日は面接があってほとんど参加できないから、
1日の練習を休むわけにはいかない。
そして、岡山愛媛間で片道15~20時間かかることを考えると、
家に帰るなり即座にUターンしないと間に合わない・・




・・・絶望した orz



ゴールまであと40kmだったのが、急に240kmになってしまった。
なんて無計画に家を飛び出してしまったんだ・・

去年48時間内に岡山愛媛間を往復するという荒業をしたが、
今回はそのときよりも時間制限が厳しい。
しかも今年は去年よりも暑く、体力の消耗が激しすぎる・・


それに気づいたとき、速度はさらに落ちた・・。


そこからは何も考えずひたすらこいだ。無心に。
おそらく、世の中のすべてのものが憎い・・というような必死の形相だったと思う。笑
あまりにしんどかったから。




そして、午後5時に家に着いた。
岡山を出発してから16時間。距離はおよそ200km。

・・いつもながら体力的にというよりも精神的に苦しい帰省だった。




そして、結局岡山へは電車で帰った。
自転車は袋に入れて手荷物として運んだ。
後から考えればいくらでも対処方法はあったんだけど、余裕がないと頭も働かないもの…

自分があんなに苦労して帰った距離を
わずか3時間でつないでしまうのだから、やっぱり電車ってすごい。
妙な所に感心してしまった。


ただ、電車を使ってしまったことで若干の心残りがある・・

今度また自転車のみで往復しよう。

 




・・・みんな、僕が国試に落ちたら笑ってくれ。