押す力

2013-07-10 20:17:18 | 学習塾・勉強の仕方

高校生だった頃、一夏をガソリンスタンドでのバイトに費やしたことがあります。

当時は今の車と違って、パンクの修理は結構な手作業で、工具を使い、タイヤからチューブを抜き、抜き出したそれを押して中の空気を抜いてから穴が開いたり傷がついた箇所に補修をするという、あなかなか大変な手順でした。

ある日、私はいつものように、チューブを抜いた段階で、それを上から手で押して中の空気を抜こうとしていました。

その時の、店長が私に言った言葉。

「キミね。そんな手ぬるいやり方で空気なんか抜けないぞ。この地上では気圧はいくらだ思う?」

「1気圧だと思います」と私。

「そうだ、1気圧。今キミの手の下にあるチューブは、その1気圧の下で中に空気を入れた状態なんだよ。だったら、それを抜くにはそれ以上の強い力が加わらなきゃ駄目だろ。キミの押し方じゃ、せいぜいが1.5気圧だ。そんなへっぴり腰でいい加減に押していたんじゃ、いつまで経っても中の空気なんか抜けないぞ」

あれから●●年たった今も、私は折に触れ、このときの店長の言葉を思い出します。

翻って、受験にしろ、当面のテストや成績にしろ、子供たちの如何に「へっぴり腰で空気を押している」ような姿の目立つことか。

そんなときは、「いい加減に取り組んでいたんじゃ、いつまで経っても現状打破なんか出来ないぞ」と言って、その尻を叩いてやりたくなります(苦笑)。


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